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犬の登録と狂犬病予防注射

井田 竜馬 井田竜馬行政書士事務所

1998年に事務所を設立して以来、全国に先駆けて動物法務専門事務所として活動をしており、今までに500件以上のご相談を頂いています。防ぎようのない事故やトラブルもありますが、飼い主さんが日頃のしつけ等をきちんと行っていれば防げたかもしれない、と思うケースも中にはあります。そのような思いから「人と動物の共生」をテーマに、獣医師や動物看護師、 ドッグトレーナー等と連携しながら「予防」にも力を入れています。 様々な動物関連団体のセミナー講師や専門学校の非常勤講師の他、「犬吉猫吉」「ペットショップジャーナル」等でも連載を担当しています。

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投稿日:2006/09/15

犬の登録と狂犬病予防注射

冒頭から極めて私的なことで恐縮ですが、事務所の移転と同時に新しく猫と九官鳥が 事務所スタッフとして仲間入りしました。犬とはまた違った楽しさがあり、毎日新たな発見の連続です。

近年、多種多様な動物が飼育されていますが、やはり犬と猫がペット動物としての歴史も古く、非常に身近な存在であるのは間違いないと思います。
果たして日本国内に犬は何頭いるのでしょうか?

猫の飼い主さんには無く、犬の飼い主さんには義務づけられているものがあります。
それが今回のコラムのテーマになる「犬の登録」と「狂犬病予防注射」です。

これらは「狂犬病予防法」という昭和25年(1950年)にできた法律の中に規定されているのですが、この法律の意図は、名前通り『狂犬病の発生を予防し、そのまん延を防止し、及びこれを撲滅すること』にあります。
今でこそ日本国内では狂犬病は50年近く発生していないので、あたかも過去の病気のような錯覚に陥りがちですが、実はそれこそが大きな錯覚です。
発生が抑えられているのは各人各所の地道な努力の賜物であり、自然になったわけではありません。
むしろ、日本のように数十年間狂犬病が発生していない国は少数です。
近隣諸国でも毎年のようにどこかで狂犬病は発生していますし、
世界規模で見れば毎年数万人の方が狂犬病で亡くなっていますので決して過去の病気ではありません。
発症すると死亡率が限りなく100%に近い非常に恐ろしい病気です。

犬の登録(畜犬登録)は一般的には初回の狂犬病予防注射の際に同時に手続きを行うことが多いので、
登録なんてしてたかな?と思った方もおられるかもしれませんが
「鑑札」が手元にあればちゃんと登録はされています。
登録は、犬の一生で1回行えば良いので、毎年行う必要はありません。
しかし、犬を他人に譲ったり、犬と共に引っ越したり、犬が死亡した場合などには
保健所や市役所などで鑑札の交換や返却などをしなければなりませんので要注意です。
引っ越しなどではバタバタしているので、ついつい忘れがちになってしまいがちですが、
私たちが転入届を出すのと同じく、わんちゃんにもきちんと手続きをしてあげて、
飼い主さんと同じ新天地の住人(犬?)にしてあげてください。

それに対して狂犬病予防注射は毎年1回打つことが義務づけられています。
生後91日以上の犬を飼っている方が対象となり、毎年4/1から6/30の間に接種させること、とされています。
注射が済むとメタル製の「狂犬病予防注射済票」と、
自治体によっては玄関先などに貼る門標(通称:犬シール)がもらえます。
ちなみにこの犬シールも各自治体によってデザインが異なるので、見比べてみると結構面白い物があります。

「日本では発生していないので予防注射を打つ必要はない」
「なぜ毎年打たなければならないのか?」
などなどの理由で予防注射を打たない飼い主さんもまだまだ多いです。
ちなみに、狂犬病予防法上は、登録や注射を行わない飼い主に対しては
「20万円以下の罰金」という規定があります。

平成16年度の数字ですが、下記の数字が発表されています。

登録頭数・・・・・6,394,226頭
予防注射頭数・・・4,781,678頭

これだけを見ると、「結構接種率は意外に高いやん」と思われるかもしれませんが、
それはちょっと早計過ぎます。基準とする分母が実は違います。
冒頭の問いの答えになるのですが、一説には国内には犬は1000万〜1200万頭ほどいると言われています。
ですので、これらが分母となるわけです。
そうすると実際には犬の予防注射接種率は40%ちょっととなります。
実はこれは非常に恐ろしい数字でして、辛うじて薄い薄いバリアで防いでいる、といっても過言ではありません。
今後も発生させないようにするためには、一人一人の飼い主さんの意識のアップがとても大切になってきます。

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