だいじょうぶ?マイペット

獣医師評論【コラム】

岡嶋 俊男先生

栃木街道どうぶつ病院

岡嶋 俊男先生

言葉が話せない動物たちを病気から救い、飼い主の方の不安を解消して差し上げることが『栃木街道どうぶつ病院』の医療理念です。 そのためには、愛情をもって動物と飼い主の方に接することが大切であり、同時に最新最良の医療技術をもって病気に挑むことも重要であると考えます。今後もよりよい診察を目指して、飼い主の皆様とのきめ細かいコミュニケーションを心がけてまいります。ご不明な点などございましたらお気軽にご相談下さい。

コンパニオンアニマルのガンについて

悪性リンパ腫(リンパ肉腫)は、抗がん剤によく反応し治療効果も期待できる血液系の悪性腫瘍です。飼い主の方が喉や顎のあたりのしこりや腫れに気付き発見されることが多いようです。犬での発生頻度は10万頭中24頭であり、人の約2倍の発生率であると報告されています。好発年齢は5〜12歳齢、ゴールデンレトリーバー、シェルティそしてシーズーに多く認められます。最近では、若齢(1〜3歳齢)のダックスフントにも頻発しております。

無治療の場合の平均生存期間は60〜160日、すなわち約1〜3カ月間です。抗がん剤に対する反応(寛解率)は犬で約80%、猫では70%であり、1年生存率は約30%、2年生存率は約10%です。(数字は文献などにより異なる)少数ではありますが長期生存例も報告されています。

当院では、常に数頭の悪性リンパ腫の抗がん剤による治療を行っております。(通常の動物病院では、数年に1度程度遭遇するどうかの病気であると言われております)

よくある質問・疑問ですので下記のことには要注意です。

1) この薬(薬の種類は説明されていないがステロイドであることが多い)でリンパ節の腫れがひけばリンパ腫の可能性がある
2) 抗がん剤による治療は副作用が怖いので経過をみましょうと言われた
3) 腫れたリンパ節への検査無しに血液中に異常リンパ球はないからリンパ腫ではないので抗生剤を飲みましょうと言われた
4) 下顎のリンパ節が腫れているのは歯周病が原因だから歯石除去をしましょうと言われた

などなどさまざまです。
この病気の診断方法は特に大切です。触っただけや、血液検査だけで診断するものではありません。無治療の場合の生存期間は約1〜3ヵ月間です。診断するまでに時間がかかれば、残念ですが死期も早まるのです。

診断後は、進行度(1〜5段階のステージ)と全身状態の把握(サブステージ)がとても大切です。

現在は、インターネットで検索すれば誰でも病気のことを調べることができます。最近、特にうれしいことは飼い主の方が病気について本当に熱心に勉強してくれていることです。結果的に話がスムーズに進み、動物たちの長生きにつながるのです。動物の健康の大きな鍵は、飼い主さんが握っているのですね!

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