中津 賞 先生からの回答
臍ヘルニアといいます。先天的に臍周囲の結合組織の発達が悪く、直径が数ミリのものから、このネコの様に数センチに及ぶものまで様々です。余り大きな症例では裂体と呼ばれる状況で、腹部正中線の癒合がうまく行かなくて、大きく離開しています。いずれも非常に危険な状態です。消化管や膀胱、その他の臓器がが皮下に脱出していますので、捻転や外傷を受け易くなります。捻転しますと動物は苦悶状態になり、数時間しか生きていく事が出来ません。直ちに正中線の縫合手術を受けることを御勧めします。腸管が今のところ自由に皮下から腹腔内に戻るようですから、手術自体は特に困難を伴いません。しかし外傷等で、炎症が発生して腸管が癒着してからでは、癒着した消化管の一部を切除する必要も生じるかもしれませんので、リスクは飛躍的に大きくなります。
2010/03/05 07:13 参考になった! 0
投稿者 山口 雅裕 さん からの返答
ご返事ありがとうございます。
大きな臍ヘルニアは一般的常識としては手術をする方向のようですね。
2010/03/12 07:13
猫のへそ脱腸について
はじめまして。へそ脱腸について相談させて下さい。
生後2ヶ月程の雄猫を拾ってから室内飼いをしてますが、現在、月齢7ヶ月程と思われます。
また、彼は外を知っているので外に出たがるため、時々リードを付けて散歩をしたりしてますが、
先日、盛りが来て虚勢手術をしたばかりというような状況です。
手術の後の麻酔からの覚醒はあまり良くなく、目が覚めてから6時間程度はフラフラしておりました。
前置きが長くなりましたが、やっと本題です。彼には大きなヘソ脱腸があります。
まるで牛の乳房のような感じでかなり大く垂れています。
そして、腹膜の穴も大きいようで、仰向けにすると腸はスルスルとお腹にもどり、
腸が穴に引っかかる等の重い病状は今のところ出ていません。
しかし、寒い日に外を散歩させると腹が冷えて下痢をするというトラブルがあります。
他に心配なのは、室内で飼ってはいますが、もし外へ脱走してしまった場合、
他の猫との喧嘩などで脱腸の皮を攻撃されると腸が出てしまいそうなことや、
冬場は雪等で長時間脱腸部分が冷えたりするなど、生死に係わるかも知れないということです。
行きつけの獣医さん(まだ、この獣医さんにしか行ったことがありません)に相談したところ、
手術には自信をお持ちのようなのですが、当然リスクはあるから、やるかやらないかは
自己責任で判断して下さいとのことです。
手術をしなくても上記のような事故にさえ会わなければ普通に長生きできるのであれば、
そのままの方が良いのかも知れないと迷っているところです。
お金の問題ではなく、彼にとってどおすればベストなのか判断材料が一つでも欲しいのです。
脱腸手術の各過程にはどの程度のどの様なリスクがあって、うちの子のような場合は
手術するケースの方が多いのでしょうか?
できましたら、獣医さんの第三者的ご意見をお伺いしたいです。
ぜひとも、よろしくお願いいたします。