北森 隆士 先生からの回答
この疾患の個体ごとの予後(生存期間や、疾患の進行経過など)は、はっきりとはわかりません。それは、犬は、承知の通り
体格が犬種によってまったく違いますし、犬種によっては明らかに遺伝的な背景を疑う場合もあって、基礎データが、
ヒトのようにまとまってとれないからです。また、お薬の使用状況によっても(いつからはじめるか)、予後は変ります。更に言えば、残念ながら、突然死のようなことも起こりえます。
その上でのお話ですが、
>愛犬にいましてあげられる事はどんなことでしょうか?
①しっかりとした診察ができる先生に治療してもらうことと、
②在宅での管理を学ぶことと、
③疾患の増悪因子を学ぶこと
④病気が進行した場合の症状を知ること
だと思います。
①に関してですが、あなたは非常に良い先生にめぐり合えている
のではないでしょうか。この疾患の進行をエコーで判断できる先生は実はあまりいません。非常に、慣れておられるのかなと推察します。お薬の処方も非常に先進的で私も勉強になります。
②に関しては、最も効果の酸素療法を検討中とのことですから、
十分だと思います。最近では、在宅の看護用酸素室もレンタル可能ですから、慢性的に酸素が必要になった際は、そのようなものも使用してみると「良いかもしれません。
http://www.terucom.co.jp/index.htm#
③に関しては、
暑さ、寒さ、急激な温度変化、激しい運動、肥満などです。
④に関しては
咳の多さ、食欲不振、運動による体調悪化、お腹の張り
などです
>決して諦めているのではなく前向きに
>病気の事実を受け止めたいと思います。
質問の内容を拝見しても、十分、あなたは前向きに
考えていらっしゃると思います。
2007/08/08 11:17 参考になった! 2
投稿者 ケンまま さん からの返答
北森先生、本当に親切丁寧にお教えくださり有難うございました。良い先生に恵まれたこと・・・感謝しています。愛犬にいましてあげられる事を精一杯していこうと思います。
北森先生にアドバイスを頂けたこと忘れず頑張ります。有難うございました。
2007/08/15 11:17
僧房弁閉鎖不全症について
はじめまして。チワワ8歳6ヶ月オス4キロの愛犬ケンタの僧房弁閉鎖不全症についてお教えください。この病気と診断されて4年目を迎えます。エースワーカーのみの投与でしたが、今年より1日1回セプリノック2分の1錠・1日2回フロセミド2分の1錠ずつ・1日1回アルダクトン4分の1錠・1日2回ジゴキシンエリキシル0.4ミリずつの服用となりました。(アルダクトンはアーチスト錠服用開始日に心停止のような状態に1分ほどなった為、やむなく代わりとして服用。フロセミドは、6月より1日2回になりました。)先日の心エコーで、どうやら右心房の方に逆流し始めたかなという状態。左心房に逆流すると肺水腫になりやすいが、右心房への逆流によって呼吸は犬にとって楽になるかも。そのかわり右心房への逆流は腹水が溜まる。以前よりまた少し進行しているということです。といわれました。すでに、在宅酸素の準備もしておりますが、かなりの興奮時以外咳もありません。(夜間早朝にもなく、興奮時ケッケッと2回ほどの咳です。)横になって寝ていることもできます。チアノーゼもありません。この病気を5段階に例えると4段階の初期かなと言われました。主治医を前に愛犬との別れが怖くて予後についてどうしても聞けません。
疲れやすいので、無駄な動きはあまりしませんが、寝室2階まで昇ることも余裕のようですし、食欲もあります。たまをとってじゃれてひとり遊びも時々しています。心臓の負担を減らす為ダイエットもしています。
最後までしっかりと一緒に暮らす為にお教えください。今の愛犬の状態で予後は大体どのくらいなのでしょうか?今はまだピモベンタンを使う状況ではないですよ。腹水もまだ溜まっていませんということです。酸素は緊急の場合に備えて人間側の練習のために、2週間に1度くらい試してみては・・・ということです。
個体差があることも承知の上です。愛犬にいましてあげられる事はどんなことでしょうか?決して諦めているのではなく前向きに病気の事実を受け止めたいと思います。長文になりましたがどうぞよろしくお願いいたします。