井上 平太 先生からの回答
今晩は。客観的な数字がございませんので、この子の病気を推測することは困難です。しかし、腎臓に関する限り両獣医師の判断はほぼ同等であると思われます。
腎不全とは何らかの理由で腎臓の75%以上の機能が失われた状態の事です。ほとんどの腎不全は原因不明ですが、一部、不凍液などの化学薬品やユリ科の植物の摂食による中毒が原因の事もございます。
腎不全に至る病態を細分化しますとウィルス性・尿細管間質性腎炎・糸球体腎炎・腎アミロイドーシス・腎臓腫瘍・腎盂腎炎・・・など、いろいろな疾病がございます。ネフローゼ症候群とは腎不全のうち、いくつかの病態を満たした一部の疾患の名称です。
なお、今回の場合は、腎不全のほかに膀胱炎や膀胱結石など尿路系の病気が無かったかどうかも考えなければいけないでしょう。今となっては不明でしょうが・・・。
治療は尿毒症の進行具合や血中タンパク質やリンの量・食欲の有無や脱水の有無により日々対症療法をデザインしていきます。スタンダードな治療はございません。
お大事にしてください。
2009/09/03 00:59 参考になった! 0
投稿者 nomu78 さん からの返答
井上先生、この度はお忙しい中ご回答いただきありがとうございます。
ネフローゼと腎不全は全く違うと聞いていたので混乱しておりましたが、先生にご説明いただき理解いたしました。
今まで動物病院に通うことがほとんどなく、検査結果の数値をメモしていなかったので、今後はちゃんと把握しなくてはとも思いました。
ありがとうございました。
2009/09/10 12:59
血尿について
はじめまして。猫スコティッシュフォールド・オス・6歳です。
3ヶ月ほど前に血尿があり、病院を受診したところ、尿タンパクの数値が高いことから、自己免疫で腎臓を傷つけたためネフローゼになったとの診断がありました。
自己免疫疾患は少量のステロイドを一生飲み続けるとの事で、1ヶ月ほどプレドニゾロンを飲んでおりました。
しかし、血液検査等をしていない状態でステロイドを飲み続けることに不安があったので、ステロイドを減らしながら一度中止して、違う病院を受診しました。
結果、尿は全く問題なく、しかし血液検査でBUNとクレアチニンの数値が少し高い事と、レントゲンで腎臓の大きさが小さくなっている事から、腎不全の疑いがあるが、血液の数値が高いのに尿が問題ないという事例は珍しく、そこは説明ができないとの事でした。
そして、そこの病院で心電図とエコー検査もしていただいたところ、心筋が厚く、肥大型心筋症の診断がありました。
現在、パゼアジンとタウリンを服用し、腎不全の処方食にしておりますが、前の病院でネフローゼ、その後の病院で腎不全と違う診断になったこと、また、尿に問題がないのに血液の数値が高いということが気になっております。
尿につきましては、3ヶ月前の血尿後は全く問題なく、多飲多尿の傾向も全くありません。
以上の事から、どのような病気が考えられるでしょうか?
ご回答、何卒よろしくお願いいたします。