井上 平太 先生からの回答
おそらく色々な検査を行い消去法的手法でリンパ管拡張症に行き着いたのではと思いますが、いかがでしょうか。リンパ管拡張症の診断は腸の生検による病理診断で通常は確定いたします。
生検でもリンパ管拡張症がわかるだけで、今の所はその発症原因はわかっておりません。
大学病院でもステロイド投与とメトロニダゾールの投与と消化酵素などの投与で維持するのが通例です。最近はそれにシクロスポリンと言う免疫抑制剤を使用する方法も追加されましたが、慢性病に使用するにはあまりにも薬価が高すぎるのが問題となっております(ステロイドより良いと言う訳ではございません)。
食事療法としては出来るだけ抗原性の少ない食事として、蛋白質をアミノ酸まで分解した食事をよく処方しております。
病態にもよりますが基本的には一生コントロールをしていかなければならないリウマチあるいは膠原病のようなタイプの病気です。しかし、ほとんどステロイドを使わずに維持できる時期が来る事も良くございます。
ステロイドは一般には副作用だけが一人歩きしている薬ですが、数ある薬の中では副作用の少ない薬といえます。獣医師の指導の下で必要最低限の量で使用すれば、決して怖い薬ではございません。
どうぞお大事にしてください。
2006/05/29 22:13 参考になった! 0
投稿者 さん からの返答
丁寧なご回答、ありがとうございました。先生のご説明を読み、疑問だった点がはっきりしました。これからも主治医の指導を信じて愛犬を見守っていこうと思います。本当にありがとうございました。
2006/06/05 10:13
リンパ管拡張症
リンパ管拡張症による蛋白漏出性腸炎と診断されました。低アルブミン血症、腹水などはステロイド投与で収まり、元気です。今後は薬の量を調節しながら一生コントロールしていくとのことです。しかしずっとステロイドを飲ませ続けるのは心配ですし、自分なりに調べましたが、これは対処療法で病気の根本を治療している訳ではないのではと思いました。腸の生検などをしてリンパ管拡張症の原因を調べた方が良いでしょうか?ちなみにCT検査では問題ありませんでした。