中津 賞 先生からの回答
感染のしやすさから生物を考えた場合、ヒトとイヌとでは生物学的に大きな差があります。伝染病のうち多くのものは,この生物学的な垣根を飛び越えることはできません。しかし,狂犬病のようにすべての哺乳動物にうつる病気も有ります。サルモネラ症や結核も多くの動物に共通する病気です。。従って、ヒトの病名が確定している(診断がついている)時は、医師が獣医師にお尋ねください。同じ腸炎でもその原因菌は様々で,中にはイヌにうつる場合も有ります。
今話題の鳥インフルエンザも本来はニワトリに強い病原性を示すウイルス病ですが、病気の鳥を調理のために解体する等で、ヒトが濃厚にこのウイルスにさらされますと,感染が起こるようです。
ヒトのかぜには2種類が有りまして,不注意などで体を冷やしてしまった時に起こるかぜは,伝染はしません。この時は咳が咳に出て,やがて発熱することが有ります。しかしウイルス性の流感は無症状から突然の発熱することが特徴で、その後咳が出ます。この流感はサルとフェレットにうつりますがイヌはうつりません。
家族の体調の悪いときは接触を避けたほうがいいですか?
病名を確認することが大切です。その時に動物への掛かりやすさを医師にお聞きになると良いでしょう。接触の程度ですが、伝染病からの隔離は家庭内では無理です。特に空気中に舞い上がって浮遊する様な病原体では一旦発症したヒトがいれば,病気の症状が表に出た時を発症と言いますが、この時は既に病原体は体外に排泄されて、環境全体が汚染されます。その家中はすべて病原体に汚染されていると言えます。しかし多くの動物は免疫が確立していて,簡単には感染しません。実家に預けるにしても,時期的には遅すぎます。従って、家庭内での感染予防は、ワクチンが一番です。イヌでは、致命的な疾患はすべてワクチンが有りますので、これを済ませていれば,特に心配はいりません。
2008/03/17 10:06 参考になった! 0
投稿者 tanaka89 さん からの返答
ありがとうございました。分かりやすい説明でとてもためになりました。ワクチンに関しては、私たちがわかる限りで済ませています。あまり神経質になり過ぎないほうがよさそうですね。実家でもかわいがってもらっているようなので、もう慣れちゃっているような感じですが、私たち家族のほうがさみしいので子供の様子をみて迎えに行きます。
お礼が遅くなってスミマセン。
2008/03/24 10:06
人間の病気
今日はじめてこのサイトを見つけて、いろいろ読んでいるところです。
質問ですが、人間の病気(細菌性やウイルス性いわゆる感染症と呼ばれる一般的なもの)は犬にうつるのでしょうか?
他のサイトを見ても「それは、うつるでしょう」とか「感染症の種類によります」といろいろな意見がありました。
人畜共通感染症の説明をみても、私たちが罹患するいわゆる「かぜ」などのこととは違うような感じがして…。
うちには、子供がいて時々腸炎になったり風邪をひいてしまったりします。今も子供の調子が悪く、実家に愛犬を預けています。
やはり、家族の体調の悪いときは接触を避けたほうがいいですか?