井上 平太 先生からの回答
順調に回復されたとの事、快気のお祝いを申し上げます。では、じゅんばんに回答いたします。
①ワクチンを受けていたのに・・・
カリシウィルスは現在国内で数種類の型が蔓延しております。ワクチンに含まれる型と実際に感染した型の違いによって、非常によく防御出来る場合からかなり強く症状が出てしまう場合がございます。
もちろんこれは猫の免疫力によっても違った結果になります。同じワクチンを接種しても得られる抗体価にはかなり差がございます。
②他の子にうつす?=キャリア
通常キャリアになる事はございませんが潜伏期間が2週間前後・発症から終局まで3週間前後と、非常に長い期間感染源になります。また、口や鼻からの飛沫で野外に出たウィルスは今の時期の乾燥した環境であれば4週間ほど感染力を失いません。
非常に忌々しきウィルスと言えましょう。ですので、ほとんどの動物病院では緊急事態を除きワクチン未接種の猫の入院を許しません。
③子猫の安全
前述のとおりワクチンを受けてあってもウィルス株の型によっては危険な可能性がございます。また、1回目のワクチンで子猫が免疫力を獲得できている可能性は低いです。2回目のワクチンを受けて数週間たっていればある程度免疫力が備わっていると言えます。1回目と2回目の間では、ちょうど母子免疫も効果が低下しているときですので生涯で一番危険な時と言えましょう。
もしも子猫を導入するのでしたら、かかりつけの先生にどのような衛生面での準備をするべきかよく相談するとよいでしょう。
子猫が来たらインターフェロンを投与して防御することも考えた方が良いかもしれません。
お大事にしてください。
2010/02/07 00:31 参考になった! 0
投稿者 パイロープガーネ さん からの返答
井上先生 有難うございました。
ワクチンを接種していても病気になる事は知っておりましたが、まさか室内飼いの子がこのようになるとは思いもしませんでした。
子猫の状態を良く聞き先生と良く相談の上
迎えたいと思います。今まで調子が悪くなった事がなく非常に驚きました。 何かの警鐘かも知れませんね。今後はより気を付け生活して行きたいと思います。
2010/02/14 12:31
カリシウィルス感染症について
こんにちは お世話になります。 先日室内飼いの猫がカリシウィルスと診断されました。 他の猫を触ったりしていなく感染経路は不明なままなのですが、 症状は非常に重くノーズパットのひどい潰瘍と口の中と舌に口内炎が出て40℃以上の熱が3日以上続きました。 インターフェロンや抗生剤・栄養補給の治療で回復はしました。 しかし当猫はフェロバックス5種のワクチンは接種済みでした。 ワクチンを打っていたからこれ以上は酷くならなかったとの事をお聞きしました。 お聞きしたいのは一度カリシになった子は回復してもキャリアになり他の子にうつす恐れがあるのでしょうか? 人間のインフルエンザの様なものと思って下さいと聞いています。 3週間後に予約していたワクチン接種(三種)を1回した子猫を迎える予定になっています。 ワクチンを接種していても猫風邪になったのであれば、子猫も同様に病気になるのでしょうか? 今感染から3週間経っています。 子猫を迎えても大丈夫でしょうか?