だいじょうぶ?マイペット

死の引き金は、病気の悪化?あるいは鎮静剤でしょうか…?

対象ペット:
/ ゴールデンレトリーバー / 性別不明 / 年齢不明

質問者:
兵庫県 / seriinさん

 
2010/08/17 01:12

長文になり大変申し訳ないのですが、どうかよろしくお願い致します。

一年前に愛が逝きました。
愛を亡くしたことと同じだけ辛いのは、死の引き金が鎮静剤だったのか病気そのものだったのか、今も解らずにいることです。
なぜ亡くなったのかさえ解ってやれていない…ひとつの命を預かった者としてたまらなく辛いんです。

たとえ先生方であっても推測や可能性の話になってしまうことは解ります。でもそれで十分です。伺えたら救われます。

「仕方がないよ。遅かれ早かれ…」なんて慰めはご容赦ください。
たとえ鎮静剤が引き金であろうと伺っても、ヤケになって自分を攻めたりお世話になった先生に詰め寄ったりはしません(笑)。
どうか、愛の死を無駄にしないためにも私に学ばせてください。


*** 経緯 ***

愛・Gレトリバー・13歳。
足のもつれ、やたら暗いほうを向いて寝たがる…のが気になり受診。

血液検査… Ca20.1(補正Ca20.5)、リン2.0、WBC↑、その他腎臓等はすべて正常。
レントゲン… 骨にパンチ状の穴が幾つも写る。

「これだけCa値が高いなら、まず何らかの悪性腫瘍がある。
しかし、とにかく生命の危機を脱すべく高Ca血症の治療を」とすぐに大量点滴を開始。

翌日には後肢麻痺が起こり、飲食も次第に出来なくなってくる。
5度目(5日目)の点滴を終えた数時間後から大量の鼻血(片側のみ)。

その後、一晩中の出血。飛び起きてクシャミ。呼吸が荒く心臓の鼓動がものすごく大きい(リズムは、やや早い程度)。
何度も必死で水を飲もうとするが全く飲めない(舌は動かせるが飲み込めない)。

翌朝すぐに往診を依頼。
医師が到着したときには呼吸も落ち着き、少しグッタリしている程度に見えた(疲れきっていた?)。
医師の触診にも横になったままで動かない(いつもそんな感じではあります)。

「鼻腔内に腫瘍らしきものは見えない。タチの悪い鼻血ではないかも」(医師)。
出血量が多いので止血剤を、ふたたび疼痛に襲われてこれ以上体力が消耗するのを防ぐために鎮静剤(導入麻酔)を打つことに。

「導入麻酔にも使われる鎮静剤。自分がいちばんよく解っており安全と思うもの。副作用も心配なのは嘔吐くらい」

■鎮静剤投与
止血剤を皮下注射し、続けて鎮静剤(導入麻酔)の筋肉注射。
その直後から「ハッ、ハッ、ハッ」と息が荒くなるが、「止血剤のせいだから大丈夫」(医師)。

その後も、眠っている様子ではあるが荒い呼吸はずっと続く。

■5時間後。
ようやく呼吸が落ち着き、鼻血もほぼ止まる。

■6時間後。
鼻血が完全に止まる。
医師のお話どおり、ほぼ6時間で目が覚める。
寝ぼけ眼で頭を上げたり、ふたたび眠るように頭を落としたり…を繰り返している。

そんな状態になって2~30分後、突然「キャン、キャンッ!」と苦しそうな叫び声。

ふたたび息が荒くなりだす。
同時に『激しく鳴きながらガバッと上半身を起こして救いを求めるように私を凝視、疲れて?その姿勢を維持できずにバタッと横になる』を数分おきに繰り返し始める。
駆け寄って全身を撫でてやると、頭にやった私の手をはらいのけるように強く首を振る。苦しくて触ってほしくない感じ。

茫然と見守りながらも全身を観察してみる。
舌の色が悪く(黒紫)、床側にたれ落ちているような。
目も回している…(瞳が斜め上下に激しく揺れている)。

めまいに気づいて10分?20?くらいで呼気に独特の臭気が…人の看取りで経験したのと同じ、逝くものが危篤状態で発する独特の臭気がし始める。

やがて泣き声も弱々しくなり、呼吸も静かになっていく。

■8時間後
静かに眠り始めたような。時折、口の端にシワをよせてハッ、ハッと断続的に荒い呼吸。
左右の体位を変えるとわずかに抵抗をみせたが、舌は口の端から垂らしたまま。口の中に戻そうとすると、すでにまったく脱力している…。

■11時間後
呼吸停止。死亡


*****

以上です。
私なりに調べたところ、(導入)麻酔が命に及ぼすような副作用の症状は、
・投与後すぐに発生(心臓系のショック症状)
・覚醒しない
の2点(のみ?)でした。
そうであれば愛には当てはまらないようにも思うのですが、投与後すぐに呼吸が荒くなったのは心臓喘息の症状だったのでは?とも思うんです。

高齢でCaが超高値の愛には鎮静剤がきつすぎたのか、そうではなくて、鎮静中に高Ca血症なりの病態が極悪し覚醒するや苦しみ出したのか、或いは……。
また、覚醒後のいずれかの時点で医師に連絡さえしていれば、何らかの救急処置がなし得たのでしょうか?

どんな些細なことでも結構です。上記の経緯から、お気づきになるこをお聞かせください。

こんにちは、seriinさん
愛ちゃんの死から一年、まだお辛い日をお過ごしなのですね。
実際に診察していない立場としては推測の域を出ることは出来ませんが、seriinさんのお気持ちに何か役に立つことが出来ればとコメントさせていただきます

まず、最初の高カルシウム血症や、レントゲンでの骨の様子からは骨肉腫が疑われます。しかも単一の病変ではなく、多くの骨融解像が見られたということですので、転移も進んでいたのでしょう。
その後の治療のかいもなく病気の進行により、錯乱状態になったり、鼻粘膜等が壊死を起こし、大量の出血をしたりしたのだと思われます。あるいは、鼻腔深部に腫瘍などの転移病巣があったのかもしれません。
その後の安静状態をもたらすための鎮静剤ですが、具体的な薬剤名がわからないのですが、その後の状況から推察する限りは、その鎮静剤が死亡の原因とは考えにくいと思います。
逆に鎮静剤を使っていなければ、もっと暴れて出血量がふえていたかもしれません。
歯茎や鼻道からの出血や、腸管からの出血に伴う下血や吐血を押さえるためにもいい判断だったかもしれません。
seriinさんも、担当の獣医師もできる限りの事を愛ちゃんのためにしてあげられたんだと思います。

骨肉腫を始めとする悪性腫瘍をやっつける方法は随分研究されてきていますが、転移が進んだケースでは今回のようにあっという間に病状が進行していくものが多くあります。
覚醒後、もし獣医師に連絡していたら、もちろん何らかの救命処置は出来たでしょうが、それでも病状を考えると、助けることは出来なかったのではないかなと思います。

以上、推測の限りではありますがコメントさせていただきました
何か参考になれば幸いです。
愛ちゃんのためにも、そして今後のseriinさんの家族になる子達のためになれば幸いです。

投稿者 seriin さん からの返答

是松先生、はじめまして。
お忙しい中を細やかでお心のこもったご回答をお寄せくださいまして本当にありがとうございました。
家族を代表して心からお礼申し上げます(家族みんなで大鳴きしながら拝見しました)。

先生のお話を伺いまして、今さらながらに当時の状況がよく理解できたように思います。
『逆に鎮静剤を使っていなければ…』のお話は、痛みをとることの「意義」に目を向けていなかった私にはほとんど衝撃でした。
「鎮静剤→(単に)痛みをとる薬、ただし危険もある→お願いするのが早かったのでは?」がずっと引っ掛かっていましたので…。

お世話になった先生も熱心で信頼のおける方なので直接お尋ねしてもきっと快くお答えくださると思うのですが、「ただ知りたい」という思いが伝わらずに先生のご尽力を疑うように映ってはあまりにも申し訳なく、今までお聞きできずにきました(愛の姉妹犬が現在もお世話になっています;)。
今回、是松先生にお話を伺えてどれだけ救われたでしょうか。

わたしの選択した鎮静剤が引き金だったかもしれない…そんな思いから、これまで一度も愛に「がんばったね」とは声をかけられずにいましたが、これからは「ごめんね」のあとに続けることができます。
本当にありがとうございました。
末筆ながら是松先生のますますのご活躍を心からお祈り申し上げます。


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