北森 隆士 先生からの回答
難しい問題です。
狂犬病予防法が国内から狂犬病を根絶したのは事実ですし、
一部の国で根絶後、接種義務を廃止するような動きがある
のも事実です。ただ、これは法律なので、現在のところは
接種する必要があると思います。下記に書いた科学的な
ことがクリアーになったとしても、例えば、海外からの
動物輸入数の多さ、放置動物の多さといった国民性などを
考慮した場合、為政者としては、この法律を残さないと
危険だと思うのかもしれません。
>それは、狂犬病の注射の副作用でわんちゃんが死んでし
>まうと言う物でした。
確かに死亡事故は少なからず起こっていますが、私の
個人的な感想をいうと、集団接種でのケースが多いのでは
と感じます。例えば炎天下で、お熱を測ったり、聴診したり
問診もなく・・・・といったケースでの死亡事故が多いと
思います(正確な統計はありませんが、そんな気がします。
あくまで感想なので、間違っていたらどなたか訂正して下さい)。集団接種では、急性のアレルギーが出た場合の処置も、
院内のようには絶対に出来ませんし・・・・。
なので、
集団接種よりは、かかりつけの先生のところでの接種を
選択されると、良いと思います。
>3年に1回でよい。日本は毎年だ。なぜだ。
そうですね。ここには2つのポイントがあると思います。
①国内の狂犬病ワクチンは全ての犬に数年間の持続力があるか
②もし国内にワクチンにそのような持続力がなく、
海外のワクチンにある場合、副作用の発生率は
海外のものと国内のものとで違うのかどうか
①ならば科学的な立場と、法律論的な立場からの
検討が必要でしょう。
②の場合で、米国のワクチンのものの方が
副作用発生率が高ければ、国内のものを年に
1回の方が安全ということにもなります。
>混合ワクチン、フェラリア予防、狂犬病注射・・・と、体の小さいワンちゃんには負担が一杯で心配です。
フィラリア予防薬は、とても安全性が高いので、そんなに
負担はかからないでしょう。
混合ワクチンはあくまで飼い主の選択ですから、
抗体価という免疫力を計って十分高ければ
その年は接種しない・・・・という考え方も
あります。
臨床の現場にいると、あなたのようなとても真剣に
動物のことを考えている方から、『フィラリアなん
ていいから狂犬病だけやって』という方までいて・・・
・・いや、なんにもしない方も結構いますが・・・・。
もし犬だけのことを考えるのならば、愛護法かなにかで
狂犬病よりもフィラリア予防の義務化かもしれませんね
・・・。
2007/04/19 19:04 参考になった! 0
投稿者 プリチャン さん からの返答
こんにちは。早速回答ありがとう御座います。
本当に、難しい問題だと思います。
先生の仰られる通り、ワクチンの種類、安全性、副作用発生率・・・色々考えなくては解決できない問題だと思います。
ワンちゃん、その他の動物の健康を考えて、より良い方向に進めばよいのですが・・・。
アル君の注射は、集団接種でなくいつもお世話になっている病院でやってもらおうと思います。
ありがとう御座いました!!
2007/04/26 07:04
狂犬病予防ワクチン注射について
こんにちは。あるサイトを見てびっくり混乱しています!
宜しくお願いします。
先日、市から狂犬病予防ワクチン注射集団接種のハガキが届いたので
受けに行こうと考えていたのですが、あるサイトを見て怖くなってしまいました。
それは、狂犬病の注射の副作用でわんちゃんが死んでしまうと言う物でした。
『日本は狂犬病が根絶した、いわゆる、清浄国だ。イギリス、北欧三国、オーストラリア、ニュージーランド等は狂犬病の注射義務を廃止したり、犬に狂犬病ワクチンを注射することを法律で禁止している国もある。犬の健康と命を守るためだ。スイスは2004年10月1日から接種義務を廃止した。
なのに、日本は毎年接種することを狂犬病予防法で義務付けている。狂犬病予防法は御用済みの時代遅れの悪法だ。狂犬病が根絶してないアメリカでさえ、予防ワクチン注射は3年に1回でよい。日本は毎年だ。なぜだ。
』
日本では義務付けられているのでやっぱり受けようとは思いますが、
何だか怖くなってしまいました。
混合ワクチン、フェラリア予防、狂犬病注射・・・と、体の小さいワンちゃんには負担が一杯で心配です。
もちろん、病気になってしまうのはもっと心配ですが。
いろいろな情報が飛び交っているので混乱してしまいます。
日本でわんちゃんを飼っている以上、接種はしかたのないことなのでしょうか?