メス猫の不妊手術は絶対不可欠でしょうか？

junchan2014さんへ

逡巡しているお気持ち大変よくわかります。
しかし、主治医の先生の言っていることは、本当です。

犬やネコの卵巣、子宮は、ヒト以上に異常が多いのです。これは一度に何匹も懐妊して多産である動物の宿命でしょう。何匹も生んでも、無事に育つのが１００％でないので、多産であり、これらの臓器が解剖学的に完璧でない証拠です。

私も、日頃から口酸っぱく、「避妊手術は女の子の必須の病気予防です」といっております。あなたのよう逡巡して、手術をやらなかった子は、ほとんど大抵、中高年には、子宮蓄膿症、乳腺腫瘍などになってしまい、ネコちゃんがかわいそうなことになる例が非常に多いです。そのときになって、飼い主さんは「やっぱり先生の言っていたことは本当だったんですね、この子に申し訳ないですーー、悔やまれますーー」と反省するヒトのなんと多いことでしょうか！

４歳となると、乳腺腫瘍の予防にはもう遅いかもしれませんが、卵巣や子宮の病気の予防にはなりますので、どうか元気なうちにぜひやってあげてほしいです。お願いします。

 2013/12/10 10:28 参考になった！ 0

今本です。

避妊手術をしなかったがためにどの程度病気になるかについてですが、これに対しては、近年、ペットの保険会社のアニコムさんが統計を出されております。どの程度が不妊手術を受けた個体でのデータであるについても統計調査はされております。

具体的にそこでの数値を参考に書かせていただきますと、
猫のオスとメスの年齢別死亡率では、これといった差が出ておりません。したがって、メス猫に関して言うと、メス猫だからといってオス猫よりも大きなリスクを背負うという点では、性別のハンディーはないと考えております。腫瘍性の疾患に関しては、年齢とともに上昇しますが、生殖器系疾患については、実はさほど高くはない数値でもあります。これは、もしかしたら、今の獣医学の中では、見逃してしまっているからと言われたら、その可能性は否定できません。

ただ、年をとると70％の確率で病気になり、90％の確率でそれが原因でなくなるということについては、この文章には、どんな病気になるかは述べられてませんが、年を取れば、何らかの病気にはなります。ただ、それが原因で90％も死んでいたら治癒率は低いと思います。例えば、腫瘍性疾患においては、猫なら乳腺腫瘍では、ほぼ90％程度が悪性というデータもありますので、それを持ち出されて説明を受けられたのかもしれません、もしそうであるなら、そのとおりでしょう。猫において、年をとると７０％が病気になるについては、私は、わかりませんが、、、、それ以上に生きていると、病気には、なります。手術をしたら、病気にならないという保証もありません。ただ、手術をしなかったことが原因で、子宮の病気になるとするなら、私の病院では、１３年やっており、猫の子宮蓄膿症は数件しか経験がありません。猫の乳腺腫瘍については、もっとあると思いますが、、、、

ただ、私の経験からは、
http://www.anicom-page.com/hakusho/book/pdf/book_131118.pdf#page=29
で、紹介されているアニコムさんのデータがしっくりくる感じです。このデータを参考にされて、お考えになられてもいいのかもしれません。

 2013/12/11 00:31 参考になった！ 0