だいじょうぶ?マイペット

肛門周囲腺ガンでした。

質問カテゴリ:
便・肛門の異常

対象ペット:
/ マルチーズ / 性別不明 / 年齢不明

質問者:
神奈川県 / シナモンさん (この方の過去の質問 1件)

 
2005/12/22 10:21

肛門周囲にあった3cmぐらいの腫瘍摘出の手術をうけました。腫瘍を調べた結果、進行の早いガン細胞とのことでした。再発するかしないかは分からないとのことで、またできてしまったらそのつど取り除きましょう、といわれてきました。術後、痛いはずにもかかわらず、私たちに世話をかけないロックの姿を見ているとせつなくなってしまいます。これから私たちがロックにしてあげられること。再発の早期発見できる方法を教えてください。再発するとしたら、同じ場所なのですか?犬にとって痛みはともないますか?どうか教えてください。

手術は、去勢手術も合わせて行いましたか?
肛門周囲腺癌は、去勢手術を併用すると、再発に対して、非常に有効性が認められています。
再発場所は、周囲の腺組織であったり、遠隔転移のケースもあります。それは、細胞診をした先生にお尋ねください。

こんにちは。
去勢手術はしたのでしょうか?
オスに多い腫瘍で去勢していなければ再発は多くなります。
また、病理診断で、腫瘍の周囲が完全に切除されているかにもよって再発率は変わります。先生に確認してみてください。
かりに去勢手術も済んでいて、腫瘍の周囲が完全に切除されていれば再発率は低くなります。
常に肛門の周囲を触ってみて、しこりの有無を確かめていてください。

肛門周囲腺腫ではなくて、周囲腺ガンなのですね?

肛門周囲腺腫とは異なり、肛門周囲腺ガンの余命は、摘出状況(周囲のマージン)と進行ステージにかなり依存します。報告では、2cm以下の進行ステージの低い肛門周囲腺癌であれば2年平均生存率は70%を超えると報告されています。5cm以上にステージが進んでいれば、平均生存率の中央値は12ヶ月といわれています。3cmぐらいというのは、非常に微妙な大きさです。再発に関しては、一般論を言えば初回発生部位でしょうが、多発性の場合はやはり肛門の周囲全体を観察する必要があるでしょう。この疾患は、現在のところ手術以外の特殊な治療法はないので、担当の先生とよくコミュニケートをとって、看護してあげましょう。

なおこの疾患は、肛門周囲腺腫とはことなり、♂♀同程度発生します。つまり男性ホルモン依存性ではないので、去勢自体がリスクを下げるかは明確なデータはありません。ただ、現在去勢してなくて、再発の際、麻酔面も考慮し、体力的に十分ならば、併せて去勢をした方がより効果的である可能性はあります。

 それは本当にお辛い結果でしたね。腺種ではなく、腺ガンだったのですね。この歳の瀬にご家族はさぞや切ない思いをされている事と思います。
 我々は、肛門の腫瘍があり、摘出を行なうとき、いちよう念のために虚勢手術を行ないます。病理の結果が腺種であることを希望しながら組織を病理検査に出すのですが不幸にして腺ガンであった場合これはあまり効果が認められておりません。このガンは虚勢の有無・雌雄の差無く高齢の動物(圧倒的に犬)に起こりえます。
 次にこれからの事です。再発する場所は、細胞が既に肛門括約筋等に浸潤していれば(摘出臓器の境界線マージン検査を行なえばある程度予測付きます)局所での再発も注視しなければいけませんが、えてしてリンパ節などへの転移・遠隔転移が多く、飼い主の方が早期発見をするのは非常に難しいといえます。
 血中カルシウム濃度からその辺をモニターする報告もありますが、確実ではありません。
 むしろ抗がん剤や放射線照射が現実的かもしれませんが、それに対する代償(副作用)の事と延命期間を天秤にかけると究極の選択になるのが実情です。ただ、それに関しては、悪性の度合いや他の検査データ-にもよりますので、じっくりと説明を受けるとよいでしょう。
 予後の事ですが、詳しくは病理検査結果を見ていないものが述べるのは差し控えたいと思います。しかし、痛みに関しては、今は、よい薬が沢山ありますので、シナモンちゃんの生活の質を維持しながら暮らしていく事は十分可能だと思います。
 あとで後悔しないように、どんどん主治医の獣医師に質問をして、ご自身とご家族でこれからの事を決めていってください。外来の診察時間では時間が取れないのが、どこの病院でも実情です。聞き足りないと思ったら、時間外にそういう指導時間を取って頂けないかどうか聞いてみるのも良いかも知れません。こんなに大変な事なのに話したりなくて申し訳ないなあと、どの先生も心の中では思っているはずです。
 では、シナモンちゃんが再発無く元気で居られる事を祈って。
 
 

投稿者 シナモン さん からの返答

ご指導ありがとうございます。少し気が楽になりました。それと同時に再発しないことを願って犬と楽しい時間を過ごしていこうと思います。本当にありがとうございました。

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