今道 昭一 先生からの回答
抗生物質を飲むと改善するけど、やめると再び悪くなる。
私はいつもこのようなケースを診察し治療していますが、おろそかにされがちなのが、細菌性皮膚炎が再発したものか悪化したものかを区別することです。
この2つではその後の診断と治療が全く異なります。
再発しているケースでは次なる診断ステップに進む必要があります。
このことはマイペットのコラムでお話させてもらっていますので、一度ご覧になって下さい。
再発ケースでは次のように診断を進めていく必要があります。第1にノミの評価が重要です。
次にアカラスのチェックも必要です。そして、怪しいと思える場合は疥癬もチェックしてもらいましょう。
また、細菌感染と同時にマラセチア感染が併発していないかチェックする必要があります。
皮膚糸状菌の検査は手軽にできるので、一度は絶対にしておくべきです。
細菌性皮膚炎の存在を確実に診断する手段は皮疹を見て判断することです。
あるいは疑わしければ抗生物質を十分な期間投与することです。
これに勝る診断はないと考えています。
もし、大きなカサブタがあるなら、その下の細胞診も実施するとよいでしょう。
写真にある痒み止めがステロイドであれば、その必要性を再検討してもらいましょう。
ここまでの検査で問題があれば、まずそれを完全に完治させることに専念して下さい。
しかし、問題が全くなければ、アレルギー検査、食物アレルギーの評価あるいは生検なども含めて考えていきましょう。
ここからの検査は非常に高価なものばかりですので、検査を適切に選択する必要があります。
ですから、皮膚科に精通した獣医師に相談するべきです。
今後のことについて、担当の先生と真摯な気持ちで相談するべきです。
2006/08/29 21:27 参考になった! 0
投稿者 スモモ さん からの返答
先生のコラム読ませていただきました。うちの場合1日でも薬をやめると、痒みがひどくなるので、『悪化』にあたるとおもいます。今は痒みを止めるために薬を続けているだけなので、改めて検査を希望してみようと思います。同じ道内に皮膚科の先生がいらしたことを知れたので、今道先生のところへ連れて行くことも検討してみます。ありがとうございました。
2006/09/05 09:27
皮膚炎を繰り返して9ヶ月になります
[今年のお正月あたりに、背中、脇、陰部、乳周りなどとてもかゆがってる所にカサブタができてるのを見つけ、かかりつけの動物病院に行ったところ、「細菌性の皮膚炎」と診断され、薬用シャンプー、塗り薬(詳しくはわかりません)をだしていただいたところ、舐めてしまうので逆効果だったらしく、最終的に、抗生物質2週間で症状はおさまりました。
しかし、抗生物質をやめるとまた・・・の繰り返しで半年をすぎました。
今は、脇、陰部、指の間、しっぽの付け根などにカサブタまでにはなっていませんが、赤く腫れており掻いたりかじったりします。
このままだと、抗生物質を飲み続けることになるので・・・と心配です。]
以前このように質問をし、ご回答をいただき現在も症状は変わらないまま通院をしております。
『根本的な原因の治療を・・』とアドバイスを頂き、通院中の獣医師とお話をしましたが、その後免疫力を上げる為のサプリメントをいただきました。しかし、効果がいまひとつ・・・という感じを受けています。
今かよっている病院では、これ以上の検査や治療を提案していただけないのですが、素人の私ではどのような検査または治療をしていただけるかが解らず、獣医師に任せる形になってしまうのですが、こういう場合獣医師にはどのように伝えれば良いのでしょうか?また病院自体を変える方が良いのでしょうか?