北森 隆士 先生からの回答
ご心配のことと思います。
先回の質問が読めないので、あくまで、今回の質問の
文脈からお話します。
脂肪識炎、非化膿性肉芽腫炎・・色々な言い方がされますが、
非常に厄介な疾患です。
注射の刺激自体、免疫異常、異物(糸など)、膵臓疾患などで起こり、コリー系、ダックスでは好発します。
おそろしいことに、異物が原因の場合、例えばお腹に使った糸が原因で、背中に突如はっせいしたり・・つまりまったく関係ないところに発生したりします。
また、病変を摘出する刺激でも、逆に広範囲に広がることもあります。
>疑念は残ったまま。腫瘤部周辺に直接注入しなくても、皮下を>通って注入部の反対側に溜まってしまったのではないか?とい>う思いが残ります。
皮下を通って反対側に・・・というのはありません。薬物は、接種部位から接種後急速に血管内にとりこまれ、全身に拡散します
皮下の点滴も、30分程度で吸収されます。
>治療上の問題があったのではないか?との疑念が晴れません。
脂肪識炎ならば、これは、治療上の問題ではありませんよ。
世の中には、このような今だ、なぞの多い疾患も多々あります。
あなたが、先生に対して『先生方(二人)も本当にやさしく熱心に良く診て下さり』と思うのであれば、疑念を抱くのではなく、
先生に、『先生から皮膚病の得意な先生に紹介してくれませんか?』と聞いてみては如何でしょうか?
2007/01/29 23:10 参考になった! 0
投稿者 KISSMAMA35 さん からの返答
北森先生、ご回答誠にありがとうございます。この内容を読んでモヤモヤしていたものが晴れそうです。
たしかに高齢でもあるのでいろいろな疾患が発生するのは仕方の無いことと思わなくてはなりませんね。
気持を前向きに、主治医と相談し、今後の治療の方向を決めていきたいと思います。本当にありがとうございました。
2007/02/05 11:10
術後の病理検査結果
H19/1/14に「しこりと白血球数異常」で質問させて頂きました。その後摘出手術を受け、病理検査の結果も出ました。その結果と、その後についてまた疑念が浮かび、ぜひご助言をお願いします。
しこりの病理検査の結果。診断名は「壊死と肉芽腫性炎症」との事。
所見は「腫瘍性病変は認められず。皮下組織脂肪細胞には重度な壊死が認められ、壊死部周囲には泡沫状の広い細胞質を有するマクロファージが多数潤滑していた、まくろファージの周囲には不正な結合組織増生とリンパ球や形質細胞などの炎症性細胞浸潤が認められたが、異質な細胞は認められず。壊死部の一部には、好酸性あるいは黄色の異物が観察され、異物巨細胞による貧食が観察された。何らかの原因で幹部の皮下脂肪組織に壊死が惹起され、それに対する慢性的な炎症反応と結合組織増生によって腫瘤状病変が形成されたと推察される。壊死の原因は明らかではないが、感染と言うよりむしろ、薬剤を含む何らかの異物によって引き起こされた壊死ではないかと思われる。」という内容でした。黄色の異物はまとまって溜まっていたのではなく、摘出した10×5㎝大の腫瘤に点々と広がっていた。
難しい内容で、主治医のその場の説明も断定的なものではなく、先生も「外的な異物混入の形跡なし。黄色い異物の内容まで検査されていないが、薬剤の可能性ありと言われれば、H18/9/中旬に、口腔内の腫瘍(エナメル上皮肉腫)の2回目の切除手術の際の注射もしくは点滴か、H18/10月の頸椎ヘルニアの際の点滴かな?」との程度で先生もハッキリできないという感じでした。しかししこりの位置である、左脇腹には注入していないとの事。(口は右上部だったので、術時は右上に寝かせていた。頸椎の時は立ったまま首筋あたりに注射・点滴をした)
その時に私が感じたのは、薬剤の影響なら、治療過程になんらかのミスがあり、皮下部に薬剤が溜まってしまったのではないか?という疑念です。しこりが癌でなかったので安心して帰宅しましたが、疑念は残ったまま。腫瘤部周辺に直接注入しなくても、皮下を通って注入部の反対側に溜まってしまったのではないか?という思いが残ります。抜糸も終わり、犬も元気で食欲・排泄も順調です。白血球数は術後しばらく経ってからと言うことでまだ測っていません。
先生方(二人)も本当にやさしく熱心に良く診て下さり、犬の最後も看取って頂くつもりであるので、実は今回の件だけなら、私も胸のひっかかりをしうつもりでしたが、なんと昨日、今度は左脇腹に同じしこりが出来ていることに気づいたのです。これは1/15の術前には絶対になかった物です。包帯をきつく巻いていたのでその影響かとも思いましたが、摘出した物と同じように丸いしこりでやはり数センチ大あります。こうなるとやはり、治療上の問題があったのではないか?との疑念が晴れません。
質問です。上記のように皮下に薬剤が溜まり、炎症性の壊死を起こすと言うことは、通常の治療過程であり得るのでしょうか?うちの子だけが特別なのでしょうか?薬物アレルギーなどはなく、それ以前の手術(H19/1初旬の、口腔手術1回目や、数年前の去勢時)ではこのような事はありませんでした。今回のしこりでは、犬に相当な負担と(今回初めて心臓の雑音も認められた)、金銭的にも相当な負担がありました。本当に長くなり、申し訳ございませんが、どうか何かアドバイスをお願いします。