是松 壮一郎 先生からの回答
こんにちは、デカチュアさん
てんかんの発作を抑える薬、抗けいれん薬のフェノバールなどを使用するタイミングですが、これは特に決まったタイミングというのはありません。
抗けいれん薬というのは、簡単にいえば、発作を起きにくくする薬で、イメージとして高さを調節できる浴槽とそこに注がれる水があると思ってください。水をどんどんと注いでいくと、そのうち溢れ出てしまいますが、それがてんかん発作の起きた状態です。
そして、薬によって浴槽のふちの高さを高くする事により、溜められる水の量が増えるので、発作をおきにくくする事が出来ます。
それでも、水の注がれるスピードが早ければいくらふちを高くしてもあふれてしまいます。
薬を飲まない状態でも、水の注がれるスピードがさほど早くなく同時に底から流れ出る水もありますので、発作が起きないときは、特に薬を飲んでいなくても長い間発作の起きない期間がある事もよくあります。
同様に、何かの拍子で興奮をしたり緊張があったりすると、発作が起きたり、その間隔が短くなったりもします。
ですので、早めに薬を飲ませ始めて、なるべく発作の起きにくい状態を維持する方、逆に薬をなるべく飲ませないで済ませようとする方、それぞれによって、投薬の開始時期も変わってきます。ただ、発作が起きると動物はしんどい思いをする事は変わりありませんので、私としては、一ヶ月に二回以上の発作が起きるようであれば、薬でのコントロールを考えていただくようにしています。
なお、医療費は、病院により異なることになりますが、フェノバールなどは安価な薬です。あくまで当院の目安ですが、10キロの子でひと月分の薬で1500円から2500円といったところです。幅がありますが、同じ体重であっても投薬量に個人差があるためです。
おそらく病院が異なっても使う薬に違いはないと思いますが、今後も投薬量等の細かい調整も必要になる事も考えられますので、何でもよく話し合えるような獣医師に処方してもらえるといいのではないかと思います。
参考になれば幸いです
どうぞお大事になさってください。
2007/05/11 23:12 参考になった! 0
投稿者 デカチュア さん からの返答
是松先生。早々のアドバイス、ありがとうございました。具体的な例を含めて、大変参考になりました。
今は1ヶ月前後の間隔が開いているので、日々の観察をしっかりしながら、慌てず、焦らず、対処していきたいと思います。
元来、臆病な性格なので、緊張や興奮が引き金になると思うと心配ではありますが、飼い主がしっかり構えておかなければと、改めて思いました。本当に、ありがとうございました。
2007/05/18 11:12
てんかん薬の服用のタイミングは?
「てんかん」ではないかと言うことで、かかりつけの病院で血液検査を受けました。検査結果から、「CK」という検査項目の数値が、216(基準値30~120)と大きく離れていました。
これまでのてんかん様発作は、①昨年10月4日、②今年2月1日、③3月18日、④4月11日です。あくまでも、確認できた発作で、もしかしたら、夜間だったり、家人のいない昼間(8~9時間は留守番)に起こっていたら、それは把握できませんが・・・。
様子は、2-3分の四肢痙攣とよだれ、視点が合わない・・・終われば、いつもと変わらずケロッとしています。
いずれは、てんかん薬を飲み始めなければならないでしょう・・と言われたものの、発作の間隔がどれくらいになったら、薬でコントロールしなければいけないのでしょうか?
発作の間隔が、少しづつ短くなったかなあ~と思っていたのですが、今は、また少しのびたようで、発作の間隔が短くなったり、長くなったりするのでしょうか? そのまま、てんかん発作が出なくなることもありますか?
薬と一生付き合うことになると、勿論、量や回数にもよるでしょうが、どれくらいの医療費になるでしょうか? 医療費に関しては、近所の動物病院によっては、かなりまとまちで、経済的負担を考えると、薬が変わらないのなら安い病院でと、考えてもいるのですが、注射や投薬、検査代などは、病院に任されているんでしょうか?
沢山の質問になりましたが、どうぞ、よろしくお願いいたします。