杉浦岳 先生からの回答
はじめまして。
まず、プチちゃんについてですが、症状だけから同じ病気であると判断するのは危険です。似たような症状を起こす病気はたくさんあり、治療法が全く正反対のものもあります。もし体調が心配であれば、プチちゃんもきちんとした検査を実施されるといいでしょう。
ラスティーちゃんの血液検査の結果を拝見すると、たしかに腎臓に関係する数値の上昇が見られます。診察された先生が慢性腎不全と診断されたのであれば間違いないでしょう。
慢性腎不全は3つの病期に分類され、血液検査で異常が見られる状態は少なくとも第2期、当初受信した「異変」の内容によっては最も進行した第3期の可能性もあります。つまり、ある程度進行した慢性腎不全であるといえます。猫は濃縮した尿を作る生活を送っているため、比較的腎臓疾患が多く見られる動物です。
腎臓は「治る」臓器ではないため、その治療は残された腎臓の機能を有効に、長期間使うことができるようにするためのものです。そのコの慢性腎不全の状態、症状などにより入院治療が必要なものから通院で行うものまでその治療は様々で、今のラスティーちゃんにどの治療が適しているかは主治医の先生が判断されることになりますが、基本的には食事療法、飲み薬、人間の透析に変わる皮下補液などが組み合わせて行われます。特に食事療法は、第2期の猫に行った場合と行わなかった場合で生存率や生存期間に大きな差が生じることが分かっていますので、有意義であると考えられます。ある報告では、第2期の猫に食事療法を行った場合と行わなかった場合で、1年後の生存率は70%と50%、2年後の生存率は40%と10%というように大きな差があることが分かっています。
皮下補液については、通院が難しいことや費用の面など(もちろんプチちゃんにもその治療が必要かどうかも含めて)相談された上で通院間隔を決めてあげてください。
どんな病気もそうですが、原則として治療すればそれだけ元気でいられる期間は長くなると考えられます。しかし実際に治療頻度を下げざるをえない場合もあり、どの程度まで手間・費用をかけて治療するかはケースバイケースであります。かかりつけの先生によくご相談ください。
2011/02/17 12:26 参考になった! 0
投稿者 kei_y さん からの返答
杉浦先生、お急がしい中ありがとうございます。
先生からのお返事のおかげで希望が持て、私がしっかりしなければいけないと思う事が出来ました。
心から感謝致します。ありがとうございました。
2011/02/24 12:26
慢性腎不全について
初めまして。よろしくお願い致します。
我が家では13歳のメス(プチ)と12歳のオス(ラスティー)親子の猫を飼っています。プチは人に懐くタイプではなく、ラスティーは私にとても懐いていて寝るときも一緒です。
ラスティーの異変に気がつき2月13日に病院に行き血液検査の結果、慢性腎不全と診断され、最低でも週1回の皮下補液と腎臓用の食事を勧められました。
GLU 114 BUN 66.6 CRE 2.8 Ca 10.0 IP 5.5 TP 8.0 ALB 3.0
GPT/ALT 54 Na 153 K 3.2 CI 115 ALP 125
PCV 45.1% WBC 11100
家に帰り病気の事を調べました。そこで思ったのはプチも同じ病気だろうということです。
もちろん苦しまないで少しでも永く生きて一緒にいたいと願っています。
病院は車で片道50分位かかり、その間ずっと鳴きっぱなしでストレスも心配です。
1ヵ月、最低でも1回の皮下補液4750円×4回×2匹分は私のバイト代ではとても厳しいのも現実です。
それでも出来る限りの事はしてあげたいと思っています。
家族は寿命だと思って自然に任せようと言っていますが、やれる事があるなら・・・と思い諦め切れません。
まだ診断を受けたばかりで気持ちの整理が出来ず毎日涙が止まりません。
皮下補液をすることで元気でいられる期間はどれくらい長くなるのですか?今は2匹とも食欲は今まで通りあります。
猫達にとってどうするべきか、飼い主はどのように考え行動するべきか、悩んでいます。
大変お忙しいとは思いますが、よろしくお願い致します。