虹彩萎縮および抜歯をしない方法について

質問カテゴリ：: 目の異常 / 歯・舌・口の異常
対象ペット：: 犬 / マルチーズ / 性別不明 / 年齢不明
質問者：: 神奈川県 / mandarinさん（この方の過去の質問 1件）
: 2006/02/02 05:10

初めてご相談させて頂きます。
室内で写真撮影をした際の目の光り方が左右全然違うのでおかしいと思い、病院で診察・検査して頂いた結果、虹彩萎縮とのことでした。
現在は光にもしっかりと反応し、僅かながらも収縮をしている状態で、視力も大丈夫です。眼圧その他の異常はありません。
過去の写真を遡ってじっくり見直してみたところ、２００４年春頃の写真から、若干ではありますが目の光り方に差が生じ始めていました。
今、ステロイド剤で一時的に症状を抑えてみる方法があると獣医さんに言われましたが、ステロイド剤にはどうしても抵抗があり、現在日常生活に支障もなくしっかりと見えている為、一応やめておいたのですが、
進行を食い止める方法は、他に何かないのでしょうか？

また、左上奥歯が１箇所、２００４年秋に歯石除去をして以来、ぐらついている状態です。(歯石の付き方が一番ひどかったところです。)歯肉が後退し炎症を起こしているのでレントゲンを撮って頂いたところ、少しではあるが炎症が根元まで達しているので抜くなら早い方がいいと言われました。
別の病院では、全身麻酔のリスクを負ってまで今すぐに抜かなくても、歯肉が腫れ上がるなどの症状が出てからで良いのではないかと言われました。年齢的にも、また別の歯が悪くなる可能性が大きい為、麻酔を連続でかけることになる危険性を重視した方がいいとのことなので納得はしたのですが、抜歯せずに悪くなるのを遅らせる方法について尋ねたところ、歯科専門ではないので分からないとのことでした。悪化を遅らせる方法は、実際にあるのでしょうか？
長くなって申し訳ありませんが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

橋本祥男先生からの回答

シンシア･ペットクリニック（奈良県）

麻酔に関して、とてもネガティブな印象を持たれる
飼い主様が多い事を痛感しています。
そのような説明の獣医師が多い為とも思いますが・・・。

歯根にまで炎症が及んでいるのでしたら、
抜歯するほうが賢明だと思います。
獣医歯科に詳しい先生に診てもらい、
継続的な治療が出来たら、抜かなくても良いと思いますが、
人間の歯科とは違い、処置のたびに多かれ少なかれ、
麻酔が必要に成ると思います。
麻酔を避けたいから抜かないという理由でしたから、
歯の温存の為の麻酔も望まないという事に成るのでしょう。
このように考えると、いずれは腫れたりして抜く事になる歯を、
痛くなるまで置いておく事が、
ワンちゃんにとって賢明でしょうか？
現在の年齢で麻酔がリスクが高いと考えるなら、
いつか問題が起きた時は、もっと高齢ですよ。
しかも腫れたりしてるという事は、そこで化膿しているわけです。
その時にはアゴの骨にまで影響が出ているわけですから、
治療時間が長くなり麻酔時間も長くなってしまうのでは？
その方がずっとリスクの高い麻酔処置になってしまうでしょうね。

連続的な麻酔との言葉がありましたが、
毎日毎日、麻酔をかけるのでしたら問題ですが、
一月に一度程度の麻酔が蓄積性の問題を起こす事は有りません。

誤解を避ける為に、加えて申し上げますが、
私が申し上げる麻酔とは、適切に管理された麻酔の事です。
処置前の血液検査もせず、
麻酔も安価な毒性の強い物を使用した場合は、
もちろん、問題となります。
このような麻酔処置は無謀であり、
安全な麻酔処置とは呼べません。