遠藤 薫 先生からの回答
こんばんは。
慢性腎不全の多尿期と考えられます。経過としては、この時期を過ぎると、逆に乏尿期に入ります。この時点で末期と診断されます。
多尿期の尿検査では尿比重が低くなっていますので、血液検査と同時に尿の検査をされた方がいいと思われます。できれば、尿中クレアチニンも測定してもらってください。
2006/03/15 22:52 参考になった! 4
投稿者 いちご さん からの返答
回答ありがとうございました。アドバイスをいただいた通り、次回通院時に尿検査をお願いしてみようと思います。
2006/03/22 10:52
井上 平太 先生からの回答
腎臓の構造を本当に大まかに話しますと、糸球体と尿細管の2つの部分から成り立っております。糸球体でまず尿をたくさん作り尿細管で再吸収しさらにいらないものは分泌して濃縮して行きます。これが次に腎盂にたまり尿管で膀胱に運ばれて尿道から排泄されていきます。
腎不全はまず尿細管の機能が悪化していきますので、再吸収が出来なくなり、大量の尿が排泄される事になります。また量の割にはその中にクレアチニンや尿素体窒素などの老廃物を十分に捨てる事が出来なくなってきます。さらに状況が進行いたしますと尿を作る量も低下して行き輸液をしても浮腫を起こしてしまい自宅での輸液療法が困難になっていきます。
今のポンチャンの状況は何とか輸液療法と活性炭による老廃物の吸着がうまく行っている病態です。補液をした分がしっかりと排泄されてBUNの上昇をある程度抑えている所だと思います。
ただし今の量でも上昇して100以上になり食欲が廃絶するようであれば、尿がどんどん出てくれている限りは輸液量を体重の10%ぐらいまでは増やしていかざるを得ないかもしれません。
最終的には利尿剤などを利用しても輸液が困難になりむくみが出てしまう時期が来るかもしれません。辛い事ですが、進行していく病気なのでそこはご覚悟下さい。
自宅でのコントロールが出来なくなってきたときどのようにしていくか、そのときに更なる対症療法のために入院をさせるのか、強い吐き気や痙攣が出たときに鎮静作用のある薬を使うのかどうか、ご家族で考えておかなくてはいけない事がいくつかございます。後悔しないためにどうか目をそむけずに話し合っておいてください。あるいはご自身で決めておいてください。
とても読みづらい事を書いてしまいましたが、この事をご理解いただき、今を大事に精一杯甘えさせてあげてください。
私は今の検査結果から致しますと処方食は考えなくてよいと思います。ポンチャンが食べたいと思うものだけを食べたい時に食べられる量だけ与えてください。栄養バランスはあまり考えなくてよいと思います。おいしく食べられるものを探してあげて1か月が1年分になるくらい愛してあげてください。
ポンチャンは毎日点滴できる環境にあるいちごさんの家にこれた事きっと嬉しく思っていると思います。
ポンチャンが1日も長くいちごさんと楽しく暮らせるようお祈り申し上げます。
どうかがんばってください。お大事にして下さい。
2006/03/16 00:56 参考になった! 7
投稿者 いちご さん からの返答
大変丁寧な回答をありがとうございました。また励ましのお言葉をいただき、ありがとうございます。できるだけこの状況を維持できるように、今は家でしてあげられる事をがんばりたいと思います。
2006/03/23 12:56
慢性腎不全の場合の尿の回数
うちの猫は昨年12月に慢性腎不全と診断され、現在毎日180ccの自宅輸液と活性炭を与えています。2週間ごとに通院していて、血液検査の結果は12月の初回にBUN45、Cre2.9だったのが、先週はBUN80、Cre4.6とだんだん上がってきています。
見た目には、まあまあ元気もあり、療法食は拒否ですが食事も一般の缶を体重が維持できる程度には食べています。
気になるのは尿の回数と量なのですが、1日9~12回、380CC~430ccくらいしています。いくら慢性腎不全でもこんなに多くていいものかと心配になっています。この回数は私が記録を付け始めた1月下旬からほぼ同じです。病院で尿を調べたことはありません。慢性腎不全の子はこんな尿の回数の場合もあるのでしょうか。よろしくお願いいたします。