だいじょうぶ?マイペット

僧帽弁閉鎖不全と既往症との関連について

質問カテゴリ:
皮膚の異常 / 尿の異常

対象ペット:
/ ミニチュアダックスフンド / 性別不明 / 年齢不明

質問者:
東京都 / まひなさん

 
2006/04/28 20:41

お願いいたします。
我が家の愛犬は元々大人しくストレスに上手に対処できない傾向の子なのですが、最近ちょっとした事でも呼吸が荒くなり、心電図による検査をしたところ、左心室肥大、僧帽弁閉鎖不全の疑いと診断されました。
生後6ヶ月以降から尿石症(ストラバイト・結晶の段階)で定期的に尿検査をしており、結晶が見られた時点で療法食の缶詰を3日間食べさせてpHを戻す、という方法を取ってきました。それ以外には尿酸化サプリを毎日pHに応じてフードに混ぜ、一定量のオレンジジュースも与えています。5ヶ月以降から痒がる仕草が目立ち7ヶ月目にアレルギー検査をし、それ以来おやつも一切与えていません。フードは尿石が分かってからは自分なりに安全性を確かめ納得したもので、且つミネラル成分の分析値が低いものでアレルゲンの含まれていないもの、または療法食を与えるようにしていました。

僧帽弁閉鎖不全に関してざっと調べましたが一般的に5~6歳の発症が多いと知り、まだ1歳にもなっていないのに…と不安とともに疑問だらけです。この症状は後天性のものと分かりましたが、今後の生活をどのように改めて良いのか、まだ幼犬ですがどのくらい長生きさせてあげられるのか、途方に暮れています。かかりつけからは長時間の散歩は避ける事と、夏場はクーラーの効いた場所で過ごさせ散歩は涼しい夜間に、と言われました。元々弱体気味でしたので散歩は出たり出なかったり天候次第だったのでしつけ上問題はないと思うのですが、散歩では年齢的にもすぐ興奮し息が上がります。
心電図を取った日は気が動転し血管拡張の薬はもらって来なかったのですが、数日後の尿検査の時には処方していただくつもりでいます。今回も尿中に結晶が見られたのですが今回は尿酸化サプリを増やすという措置をとりました。

お伺いしたいのは、原因として、例えば過去に(3日間×計5回ほど)与えていた、通常のフードより塩分が多いとされる尿石用缶詰の副作用の可能性はあるのでしょうか。それとも、元々体内のミネラル代謝が上手くできないのと同様に、塩分などに対しても上手に代謝できない体質なのでしょうか?または、何か元々の大きな原因が隠れていての今の様々な症状が起きている可能性はあるのでしょうか?(大学病院での精密検査など、もし必要であれば出来る限りの事はしたいと考えています。)

また、ずっと去勢するつもりでいましたが、かかりつけの獣医師に心臓が元気なうちに、1~2ヶ月以内に、とアドバイスいただきました。その際、気をつける事があればあれば教えて下さい。
まだ少し動転しており読みにくいと思いますが、よろしくお願いいたします。

こんにちは。
とても心配され、また混乱されているようですね。
問題を整理しますね。
①心臓病は原則として、1歳までに発症しているものを
先天性とします。診断は聴診・レントゲン検査・心電図検査(心音図検査)・
超音波検査・必要があれば造影検査です。
キャバリアなどは、例外的に1歳でも僧帽弁閉鎖不全症を
起こしますので要注意ですが、M-ダックスは違います。
②後天性の心臓病には僧帽弁閉鎖不全症が多いですが、
それ以外のものもあります。
診断は、①と同じです。どちらも心電図だけで診断は出来ませんし、もちろん薬を飲ませる必要があるかも判断できません。
③仮に僧帽弁閉鎖不全症が確定しても、小動物心臓病学会の
ガイドラインにのっとってクラスわけをする必要があります。
最近発表された大規模な調査で、臨床症状を
伴わない無症候性のこの病気に対して血管拡張剤を
早期に与えても効果が無いことが発表されました。
④尿に結晶が少し出るのは、正常でも起こることです。
尿の比重・タンパク尿が有意であること・細菌感染の
有無・PH・レントゲン検査・超音波検査を
総合して本当に病気であるのか、
治療の必要があるのかを判断します。
以上を総合すると、本当にこの仔は僧帽弁閉鎖不全を
持っていて治療が必要なのか、
本当に膀胱炎を持っていて治療や食事療法が
必要なのかきちんと確定診断をつけるべきだと想います。
是非、大学病院・専門病院を含めた
2次施設を紹介してもらって、セカンドオピニオンを
得ることがいいのではないかと感じます。
以上、お役に立てれば幸いです。
疑問点があれば質問してください。

投稿者 まひな さん からの返答

丁寧に分かりやすくご回答いただきありがとうございました。だいぶ頭の中で整理できました。
①1歳未満の場合は先天性と考えても良いのですね。とは言っても症状は変わらないのですが…今までの治療が裏目に出たのでは…と責任を感じていましたので少し心が軽くなりました。ありがとうございます。
③について実はクラスを聞いていませんでした。「初期の段階」とだけ…次回きちんと伺ってきます。
実は先ほど尿検査で獣医から帰宅しました。こちらから精密検査をお願いしたところ、今のかかりつけでのX線の他に、2次施設での血液生化学検査、超音波エコー検査をしていただく事になりました。佐々木先生のご助言に近いプロセスでの検査ができそうです。本当にありがとうございます。
現在の症状としては、10畳ほどの部屋の中を1~2周したり、主人が帰宅して喜んでじゃれつく程度で呼吸が乱れ、その後は自分で横になって休んでいる状態です。元々良く寝る犬だったのですが今更心配になっています…上記の詳しい検査の結果が判明するまでは、気安めでも良いので血管拡張剤を服用させたいと思っています。

③については、もう少し詳しくお話すると、我が家に来た当初から包皮炎で陰部に自分で作ったかさぶたがありその治療をしました。その約2ヶ月後に膀胱炎と併発してストルバイトが検出されました。
今日まで尿酸化の治療をしてもpHがなかなか下がらず、調子の良い時(石のない綺麗な尿)で6.0、高いと8.0(この時は大概ジャリジャリと言われます)です。(初期にpHを叩き過ぎたのか2度ほどしゅう酸が出ました…)ずっとこの調子なので基本的にはアルカリ尿体質のようです。今まで2度顕微鏡で見せていただきましたので恐らく間違いないと思います…。
今月中に上記の超音波検査をしていただくので、その時に泌尿器の方も診ていただけるようにしたいと思います。
また、何か他にも不安に感じる事があればまた別の施設にセカンド(サード)オピニオンとして伺おうと思います。
今までも体質の問題、完治するのではなく上手に管理して行くべき症状…と思っていた所に更に弁の異常と言われたので本当に驚きで混乱してしまっていました。
このような質問にも回答していただき、本当に感謝致します。ありがとうございました。

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