若山 正之 先生からの回答
マルチーズやプードルなど白い毛のワンちゃんで、目頭の下や眼の周囲が茶色に変色しているのをよく見かけます。これを通称「涙やけ」と呼んでいますが、本当は「流涙症」によるものです。
ヒトの場合もこの「流涙症」があります。これは中高年がよくかかる病気の一つとして知られ、風にあたると涙が流れ出し、風がなくなれば涙が止まります。 症状が重い場合は、風がなくても涙が流れてしまうこともあります。 もちろんヒトでは涙やけはありませんが、皮膚炎を起こしてしまうことはあります。
【涙はどこへ】
涙は、涙腺から分泌されます。そして「まばたき」というまぶたの動きによって、涙で常に眼の表面を湿らし、ホコリを取り除いています。涙はその役割を終えた後は、目頭のところにある涙小管を通り鼻の奥に流れつきます。
【流涙症とは 】
流涙症とは涙の分泌量が多くなり、涙がまぶたの外へと流れ出る状態のことです。
【原因】
眼の病気で涙の分泌する量が増える、結膜炎で涙小点が詰まり涙が鼻の中に流れ出ないなど、涙が鼻へ流れ出る障害が原因となります。重要なことは症状として起っているのか、病気として起っているのかを知ることです。
【症状】
涙が過剰に出て眼の下が絶えず濡れている流涙症では、目頭の下が「涙やけ」を起こし毛が茶色くなっています。 また下まぶたの皮膚が赤くなったり、湿疹や感染症が見られます。
眼の感染症、炎症、ゴミ、逆さまつげ、アレルギーなどにより涙が流れ出ることがあり、見た目の症状は流涙症と同じです。しかし、これは眼の病気や異常に対して涙を流しているのです。いわゆる眼の防衛反応としての涙ですので、実際の流涙症とは区別されなくてはいけません。
そして本来の眼の病気や異常を治療しなくてはいけません。
【重要事項】
流涙症の原因はいくつもあるので、完全な治療は難しいものもあります。症状として起っている場合は、原因を探し治療を行えば改善されます。病気として起っている場合は目薬や投薬を行ったり、涙管洗浄、逆さまつげなど眼球を刺激する恐れがあるまつげを除去したり、外科処置を行ったりします。
「涙やけ」が起きても、普通のことなんだと思っていてはいけません。 病気として起きていては可哀想です。 その判断は獣医師に診てもらってからにして下さいね。
2006/06/16 13:23 参考になった! 0
投稿者 ちび太 さん からの返答
大変わかりやすく、ご丁寧なご説明をいただきありがとうございました。
未だに症状も変わらずですので、早いうちに病院で診察してもらうことにします。
ありがとうございました。
2006/06/23 01:23
涙と目やに
いつもお世話になります。
さて、二歳のプードルについてなんですが、20日ほど前にカットに出して、その日カットした毛とかが目に入って涙と目やにが出ていたんですが、その状態がずっと続いています。
目の中に時々ゴミとか、毛が当たったりしている時もありますが、何でもない状態でも、涙と目やにがちょっと気になります。一日に最低2,3回は拭いてやらないといけないような状態です。
何か目の病気にでもかかっているんでしょうか?
アドバイスをよろしくお願いいたします。