伊東 彰仁 先生からの回答
椎間板ヘルニアは、その度合いと位置により様々な様相を見せます。歩様異常や痛みなどから、起立不能、浅部痛覚麻痺、深部痛覚麻痺、後駆の完全麻痺、結腸や膀胱の麻痺に至るケースもあります。進行も甚急性のものは2日ほどで回復しなくなるものもあります。
通常NSAIDと呼ばれる非ステロイド形の鎮痛剤などを用いますが、麻痺が見られるときには、ステロイドが第一選択です。
消炎効果の他に、脳脊髄圧を下げる働きがありますので、脊髄圧迫を緩和する目的もあります。
血液検査は、椎間板ヘルニア以外の疾病の可能性を探るのと、全身状態の把握のためには必要だと思われます。
トイレは我慢しているのではなく、もし尿意が薄れているのだとすると大きな問題です。こうなると早期の手術の適用だと考えられます。
いずれにせよ、MRIで圧迫部位と圧迫度合いを確認して、ステロイドで効果が見られるかどうかがポイントです。
2006/11/06 15:02 参考になった! 0
投稿者 だんね さん からの返答
早速のお返事、本当に有難う御座います。
>消炎効果の他に、脳脊髄圧を下げる働きがありますので、脊髄圧迫を緩和する目的もあります。
納得しました。そういう理由からなのですね。
トイレはトイレシートの上に載せて「トイレトイレ」と言ったら大量にしました、一安心です。
昨日よりは歩行が出来るようになっていましたが、本日もステロイド注射を打ってまいりました。
今までもそうだったのですが、注射の直後、いったん症状が悪化するのですが、これは大丈夫なのでしょうか?
悪化した後は一晩経つと必ず前日よりはよくなっているのですが、注射直後に立てていたのが立てなくなったり、痛がってなかったのが痛がるようになったりというのが2時間ほど続くように思えます。
少し不安です。
2006/11/13 03:02
北森 隆士 先生からの回答
ヘルニアと仮定してのお話です。
イヌの腰部のヘルニアは、人間の椎間板ヘルニアとまったく違って、下半身麻痺に移行する場合があるということを認識しておくこと(犬はヒトと違い、ヘルニアの場所が神経の太いところでおこるので、単なる痛みではなく麻痺になることがあるのです)が、最も重要です。ヒトと同じに考えないで下さいね。
基本的には麻痺があれば手術です。慣れた先生であれば、手術は30分程度で行います。CT撮影を入れても、半日あれば退院できます。
<投薬の治療でも完全に治るという確率は今高いのでしょうか?<必ずしも手術をしなければならないと言うことではないのです<よね?
例えば、病態が進行し痛みが感じられなくなった場合や、
神経的な排尿障害がある場合は、手術しないといけません。
<血液検査については一言も説明を受けませんでした。
血液検査では、この病態はわかりません。ただ、ステロイド
を使うので、肝機能ぐらいは計ったのかもしれません。
<ステロイドを注射するのはどういった理由からなのでしょうか?
ある種のステロイドは、椎間板ヘルニアに唯一効果があることが
報告されています。作用は、フリーラジカルという悪玉を除去し
神経のダメージの進行を抑制するものです。世間では、必要以上にステロイドを怖がる変な風潮がありますが、もともと体の中の成分なので考え方によってはナチュラルなのですよ。今回は使用するとしても単発~数回でしょうから、病態が進行して半身不随になるよりはいいでしょ?
<なるべく動かないようにはさせたいのですが・・・。
絶対安静ですよ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
なかなか、絶対安静は難しいようですが、興奮させない
とか、ストレスがかからないのであれば、立ち上がれない
屋根が付いた狭いケージ等を利用するとか・・・・・・・
もしかしたら言うが易しかもしれませんね。
病院だとおとなしくなる場合は、数日から1週間程度入院
させることも、症状によっては(これは一般論ですから
、今回の場合は無論先生のご指示に従ってくださいね)
必要になります。
お大事にしてください。
2006/11/06 16:40 参考になった! 0
投稿者 だんね さん からの返答
>北森先生
私が色々言葉足らずでしたが、
お返事有難う御座います。
まず「深部痛覚もあるし、立って歩けるし、意識的に排泄できているようなので重度というほどではない」とかかりつけの医師に言われたので、
軽度でも、ヘルニア=手術なのかとお聞きしたかったのですが、北森先生のお返事を読むと、なんとなく聞きたかったことが判りました。
また人間の椎間板ヘルニアについてもよくわかっているわけではないので、犬のソレがヒトと同じと考えることは、今までもこの先もないと思います。しかしながら、
>下半身麻痺に移行する場合があるということを認識しておくこと(犬はヒトと違い、ヘルニアの場所が神経の太いところでおこるので、単なる痛みではなく麻痺になることがあるのです)
↑とてもためになりました、慎重に迅速に向き合いたいと思います。
また、絶対安静、というのは判るのですが、本人、というか犬自身が、寝る姿勢を変えようと立ち上がってしょっちゅう向きを変えたり、サークルの中で、自分のクレートに入ったり出たり(とは言ってもクレート+犬用のレギュラートイレシート1枚分ほどの広さなのですが)入ったりをするのを、その都度留められないのですが、どうしたらよいのでしょうか?クレートの中に入れて出られないようにしてしまったほうがよいのでしょうか?それでも中でくるっと向きを変えたりを10分ごとくらいにするのですが・・・。
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お返事ありがとうございます。
本日一日、安静にしていました。なるべく物音を立てないようにしたり、立ち上がらないように外から注意を惹くものを排除しようと努めています。
ステロイドのお話、色々調べてはみたのですが、サイトなどで引っかかるのが不安を煽る内容が多かったので、教えていただいて少し安心しました。
また本日、ステロイド注射に行ってまいります。いい結果を祈っていますが、今後も慎重に積極的に愛犬の健康で快適な暮らしを獲得できるよう、情報収集などをこまめに指定校と思っています。
どうもありがとうございました。
2006/11/13 04:40
椎間板ヘルニアの治療とその詳細について
はじめまして。ミニチュアダックス、チョコダップル3歳半を飼っているだんねです。
1週間前に抱き上げたとき大きくキャンと鳴き、よくよく考えるとここ2,3日の散歩の歩調が遅いと思い出し、翌日病院に連れて行きました。
ステロイドの注射と、皮下点滴を行い、3日目には元のようにピョンピョンと飛び回るようになりました。
もともと階段やソファやベッドには一切上らせたりしないようにしつけてきたのですが、どうも椎間板を傷めたかもしれないとの診断でしたが、
ピョンピョン元気を取り戻して3日目、朝起きてみると腰砕けのように立てなくなっていまして、呼んでも歩いてくるのですが、ふらふらと後ろ足が揃ってしまい倒れてしまうといった感じです。
レントゲン、血液検査、神経検査をしましたが、どうも椎間板ヘルニアだと思われる、とのこと。
3日間ステロイド注射を打ち、改善しなければMRIで場合によっては手術と言われました。
左を下にして寝ている際に「大丈夫?」と右腿あたりをなでたら「キャン」と言い、どうも右側がふらついているようですが、ヘルニアも右腿を撫でたら痛みが走るという症状があるのでしょうか?
また、ステロイドを注射するのはどういった理由からなのでしょうか?
炎症を抑えるためとは言われましたが、それ以上詳しく聞けず、ステロイドという言葉に対して余り良い印象がないので、なぜステロイドを打つとどういいのかということが判らず、不安で居ます。
また、血液検査で判るのはどういったことなのでしょうか?
レントゲンでは骨に異常は全くないのでヘルニアではないかと言われたのですが、血液検査については一言も説明を受けませんでした。
また、皮下点滴もどんな理由から打たれたのかがいまひとつ不明です。
そして今一番気になるのは、今後の治療のことですが、ヘルニアで手術が必要な場合と、投薬のみで治る場合、重度で変わるのはわかるのですが、投薬の治療でも完全に治るという確率は今高いのでしょうか?必ずしも手術をしなければならないと言うことではないのですよね?
現在は割と寝る場所を少し変えたりしたいらしく、サークルの中でだけ、少し歩いて寝るといったことをこまめにしています。ふらふらしてぺたんと座り込んでしまいますが、食欲も普通にあります。なるべく動かないようにはさせたいのですが・・・。
あとトイレをしないのですが(朝は大小どちらもしました、病院で小を1回したようですが、その後は全くしてくれません)どうにかしてトイレをさせてあげる方法はありますか?我慢しているのだとしたら可哀想なので・・・。
色々書いて申し訳ございませんが、なにとぞ、よろしくお願いいたします。
本当に心配で、言葉なども間違っているかもしれませんが、ご容赦ください。すみません!!