だいじょうぶ?マイペット

高齢犬の貧血治療

質問カテゴリ:
その他

対象ペット:
/ ゴールデンレトリバー / 性別不明 / 年齢不明

質問者:
大阪府 / ntaさん (この方の過去の質問 1件)

 
2007/11/03 21:21

貧血治療中の13才7ヶ月のゴールデンレトリバー(メス・避妊手術はしていない・脂肪腫多数あり)のことでお尋ねいたします。

原因不明の貧血で(かかりつけ医は、腎性貧血ではないかとのこと。但し、腎臓に関する血液検査の数値は異常なし)、昨年7月より2週間に一回エリスロポエチン製剤(エスポー注射液1500を3.3ml)の投与を続けており、この1年間RBCが650万前後、Htの値が30%前後でした。
10月20日夜中に突然四肢が動かなくなったため、リマダイルを3日間、ネオフィリンは服用後寝つきが悪くなったため1日だけ服用し、以前のように歩けるように回復しました(老化による足腰の衰えとのこと)。その後10月25日の血液検査でRBC550万、Ht23,GPT262(同日エスポー投与)。1週間後の11月2日にRBC569万、Ht26,GPT92でした。かかりつけ医はリマダイルの服用でHt、GPTの数値に影響が出たかもしれないと説明。今後Htが下がってきた場合はエスポーをエポジンに変える方法もあるが、ショック症状も皆無とは言えず、変えたところで数値が上がる可能性はあまり期待できないので、Ht20をきるようであればステロイド剤(プレドニゾロン)に変えてはどうかとのことです。そこで次のことをお尋ねしたく、どうかアドバイスをよろしくお願いいたします。

①Htが20近くに下がった場合、ステロイド剤服用、エリスロポエチン投与、輸血以外に選択肢はどのようなものがありますか?もしステロイド剤服用の場合、腎性貧血でも効果は得られますか?またその際は、エリスロポエチンとの併用になるのでしょうか?ステロイド剤服用の場合は最期まで 飲み続けなければならないと言われたのですが、副作用のことを考えると思い切れない気持ちです。治療方法の変更のタイミング、年齢や本人のQOLを考えるとバーバラにとって何が一番良い方法なのか思案しています。

②11月2日のALP 1458の数値が異常に高いのですが、かかりつけ医は、この数値は単独ではなく他の数値と総合的に判断するので特に心配は無い。仮に高値が続いた場合でも肝臓からか、骨からなのか原因を特定することは出来ないと言われたのですが、あまりにも高値で気にかかります。(H18.7.31 585, H19.6.14 311)

③かかりつけ医のことです。12才で貧血になるまでは特に大きな病気をすることもなかったので、ずっとお世話になってきました(貧血時は紹介で大学病院を受診。)特に最近バーバラも年を重ね貧血治療以外でも尋ねたいことが増えてきたのですが、あまりこちらの納得の行く説明が得られず、選択肢の種類の提示も少なく説明にも一貫性が無いように思えます。今後、バーバラの最期をお任せする上で不安に思うのですが、高齢で貧血治療のこともあるので転院も思い切れず悩んでいます。貧血治療中で高齢になってからの転院は可能でしょうか?転院先の医師もやりにくいのではと考えてしまいます。

長文になりましたが、かけがえのない大切なバーバラと共に最期まで出来るだけ悔いの無い日々を送りたいと家族皆が願っています。どうぞアドバイスよろしくお願いいたします。

こんにちは、ntaさん

13歳のゴールデンレトリバーのバーバラちゃん、犬種的にも13歳となると、高齢の部類に入りますが、2週間に一度のエスポー注射など、よく頑張っていらっしゃいますね。ntaさんが、一生懸命面倒を看ていらっしゃることがわかります。
最初に貧血の診察をされた際の、Ht、RBC数がわかりませんが、当初のエリスロポイエチン製剤(エリスロポエチン製剤)の治療によって、Ht,RBCは上昇したものとしてお話をさせていただきます。

エリスロポイエチンは、腎臓で作られるホルモンで、造血を亢進させます。特に赤血球生成の最終段階に欠かせないホルモンなのですが、慢性腎不全などで腎臓自体の働きが弱まるとホルモン分泌も減ってしまい、造血がうまくいかなくなるため貧血となります。
エスポーや、エポジン等のエリスロポイエチン製剤は遺伝子組み換えによって作られた合成ホルモンで、腎不全の際の貧血には著効ですが、長期投与により抗体が作られることがあり、効かなくなってくることがあります。(これらは、犬ではなく人のエリスロポイエチン製剤を使っているため、どうしても仕方のない反応なのです)この際には投薬を中止して、経過を見ることになります。

また、ステロイドの話ですが、これはアナボリックステロイドの類いの話ではないでしょうか。
アナボリックステロイドは、エリスロポイエチンの生成を刺激すると同時に、赤血球生産の一部も亢進させる作用があり、慢性の再生不良性貧血の際に使うこともあります。
肝毒性も強いため、動物に使う際には充分注意しなくてはいけません。わたしでしたら、13歳のゴールデンレトリバーでは、正直あまりお勧めすることはないかもしれません。
また、プレドニゾロンは同じステロイドでもあまり造血に関しては意味は無いと思います。
もしも使うのであればデカン酸エステルのナンドロロンを使う事になるのではないかと思います。

また、ALPの上昇の評価は、ALP単独での上昇はあまり問題になることはありません。エポジーに対する抗体反応等の影響もあるかもしれませんが、他の肝機能の数値の上昇などが無いのであれば、ひとまずは経過観察でもいいでしょうね。

また、かかりつけの先生の件は、慢性の貧血が続き、今後もいろいろと獣医師との充分なコミュニケーションは必要だと思います。今の獣医師の説明等で納得がいかない、一貫性がないなど不安があるようであれば、転院も考えられていいと思います。
今までの治療の経過も全部お話になった上で、バーバラちゃんの病気ときちんと向き合って説明や、今後の治療方針について飼主さんの希望を聞きながら説明してくださる獣医師は必ずいることと思いますので、どうぞ遠慮なさらず転院も考えてみてください。

参考になれば幸いです。
どうぞお大事になさってください

投稿者 nta さん からの返答

お忙しい中,詳細なアドバイスを頂き大変参考になりました。有難うございます。転院のことも含め治療方針etc,本人のQOLを一番に考え,獣医師とコミュニケーションを取りながら日々を大切に過ごしたいと思います。
本当に有り難うございました。

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