是松 壮一郎 先生からの回答
こんにちは、ゆぃさん
深爪などをしたり、自分で爪を噛むなどして傷つけてしまった場合、雑菌が傷口から入って、炎症が広がってきます。この状態を「ひょうそう」といいます。
場合により肉芽等も出来て、本人もかなりの痛みや違和感があり、それがいっそう気にして舐めるという行為につながり、さらに感染が進むといった悪循環におちいってしまいます。
軽いものであれば、お家での消毒だけで治癒することもありますが、4,5日経っても治癒しないのであれば、病院での治療が必要だと思います。
爪の根元付近の毛を短く刈り、雑菌が繁殖しにくいように処置し、場合によっては、肉芽の切除等をすることもあります。
傷口の消毒の後、本人が舐められないようにエリザベスカラー(パラボラアンテナ見たいな首に付けるカバー)も必要でしょう。
現在の傷の具合にもよりますが、これらの処置をして、あとはお家での消毒と投薬をきちんとすれば、1週間くらいでカバーも外せると思います。
また、それらの処置を病院でしても治癒経過が悪いようだと抜爪手術も必要になってきますが、これは最終的な手段だと思ってください。まだ抜爪処置以前に出来ることは多くあります。
リスクについては、全身麻酔下で行ないますので、通常の去勢手術位のリスクはありますが、さほど高いものではありません。
それよりも、術後の管理が大変だと思いますので、(特に小々若くんのように気にして舐める子の場合)抜爪は他に方法が無い時と思って下さいね。
参考になれば幸いです
どうぞお大事になさってください
2007/11/13 09:46 参考になった! 1
投稿者 ゆぃ さん からの返答
是松先生、ご多忙のところ大変丁寧なお返事を頂き本当に感謝しております。
抜爪は最後の手段…そうですよね。私自身もそう感じていたので出来る限り自宅での消毒及び保護で頑張るつもりです。
ただ、余りにも悪化するようであれば再度の受診を致します。
疑問に思っていた事を全てお伺いできて、相談させて頂いて本当に良かったという気持ちでいっぱいです。
重ねまして、深く感謝申し上げます。有難うございました。
2007/11/20 09:46
爪の傷が治りません
はじめまして。先生方にぜひともご教授賜りたく質問させて頂きます。
雑種猫オス、6ヶ月なのですが一週間ほど前に爪切りを施行したところ
いきなり嫌がり爪を自分でガジガジと噛み出し、翌日には左前足の三番目の爪の周囲を血まみれにしてしまいました。
絶対深爪しないよう、細心の注意を払って爪切りをしたつもりですが、もしかしたらササクレや
縦割れを引き起こしてしまったのかもしれません。自らの迂闊さを反省しながら
毎日イソジン等で消毒をしているのですが、本猫は気にしてすぐに舐めてしまいます。
また、日々の遊びの中でも何かに引っ掛けたりしてなのか、すぐに再出血してしまいます。
もちろんかかりつけの獣医さんに受診し傷を看てもらいましたが、とりあえず暫く様子を見るよう指示され、傷を舐めないようにする為の処置等は却ってストレスになるからと特に何の手当てもせず帰宅いたしました。また余りにも治りが遅い、もしくは化膿するようなら抜爪も考えた方が良いとのアドバイスも頂きました。
そこで先生方にお伺いしたいのは、
1.こういう傷は自宅での消毒だけでは治癒は難しいのでしょうか?
2.舐めるのを防止する為の何か良い方法は無いのでしょうか?(舐めなければ治るような感じがするので)
3.どうしても抜爪手術をしなくてはいけない場合はどのような時でしょうか?またその手術は全身麻酔下で行う、去勢手術と同じぐらいのリスクがあるものでしょうか?
以上3点についてです。
ご多忙のところ恐れ入りますが、ぜひアドバイスを宜しくお願い致します。