今道 昭一 先生からの回答
実際にはもっと詳しく調べているかもしれませんが、このご相談をもとにお答えすることになりますので、重複するかもしれませんが読んで下さい。
●体重の減少
まずは食事が足りているかどうか確認しましょう。
大型犬ですから、食事が不足すると5kgも減ることは珍しくありません。
また、血液検査も全身を幅広く評価できるように検査項目も増やして実施しておくことも大切です。
大きなワンちゃんの場合、施設によっては難しいこともありますが、レントゲン検査もできるかぎり受けるようにしましょう。
●抜け毛
抜け毛は皮膚病はもちろんですが、栄養不良、体調不良、換毛気、ブラッシング不足などによっても起こります。
その抜け毛が病的か生理的か?このことは常に意識しておきましょう。
生理的な抜け毛、つまり、換毛期、ブラッシング不足が原因なら脱毛斑(いわゆるハゲ)は絶対に見られませんし、毛根が付いた毛がたくさん抜けることもありません。
お話では、毛根のついた毛とあります。
これは毛包円柱と言うものかもしれません。
毛包円柱はノミ、アトピーを含めた様々なアレルギー性皮膚炎、脂漏症や毛包の病気などで見られますが、秋田犬では皮脂腺炎という病気も考えておきましょう。
ところで、皮脂が多くベタッとした印象を受けませんか?
そんなときは必ず病院でしっかりと評価してもらわないと、それこそ同じことの繰り返しになりかねません。
また、ステロイド剤はALPという検査に異常を起こしやすいのですが、この検査だけでステロイドを中止しなければいけないという判断はできません。
ただ、同じ肝機能を調べるALT,ASTの検査に異常が出ているときはステロイドの継続は少し慎重に考える必要があります。
また、抗生剤も体調を崩しやすいお薬です。
多くは対症療法を併用することで体調を整えることができます。
必要な際はこの点も担当の先生に質問してみましょう。
2008/04/11 12:11 参考になった! 0
投稿者 せいこ53 さん からの返答
今道先生へ
非常にわかりやすく、ご丁寧な回答ありがとうございました。
疑問と不安が少し解消されました。
通院後、2週間たち尻尾も巻き巻きにして非常に元気になりました。
結局、同じ薬を再度2週間処方という結果になりました。
皮脂が多くベタッとした印象を受けませんか?とのことですが正しくそのとおりです。
皮脂が毛根で固まって皮脂と毛が一緒に抜けてくる状態が続いていましたが、今は
毛の状態が少しフカフカと正常な状態に戻ってきたように感じます。抜け毛もなくなりました。
もう少し様子をみてみようと思います。
ありがとうございました。
2008/04/18 12:11
体重減少と皮膚の異常について教えてください
はじめまして。
半年ほど前より、背中から尻尾にかけてフケがひどく毛根のついた毛が抜けるようになりました。その際に、食欲はあるのに体重が5kgほど減少していたため病院にいくと、抜け毛は、ダニやノミなどが見られないとのことで自己免疫疾患と診断されステロイド剤(プレドニゾロン)とビタミンEとVIC s40を処方され、一ヶ月ほど飲み続けました。
わずかに体重の減少がとまり、フケもなくなったのですが、冬の間新しい毛もはえてこないまま春を向かえ最近元気もなくなったので通院した所、またステロイド剤を処方されました。
同じことの繰り返しになってしまうかと思い、別の医院につれて行った所、
ノミダニかアカラスか脂漏症の疑いとのことで、ベクタンカプセル、リンコシンと液体のノミダニの薬を処方されました。薬を飲んで様子をみたあとまた通院してくださいと言われましたが、
一週間目にあたる今日、ワンコがなんだか元気もなく尻尾をさげたままでしきりに自分のお尻をなめています。
しかし、食欲は普通にありますし散歩にも行きます。
本当に皮膚病の可能性があるのでしょうか?
ちなみに最初の通院の際に血液検査をした所、肝機能の数値が高く血小板の数が少ないと言われましたがステロイド剤の影響でしょうと言われました。