井上 平太 先生からの回答
これは推測ですが、おそらく僧帽弁閉鎖不全と診断されたのではないでしょうか。以下一番症例数の多いこの病気だと仮定してお話しいたします。
この場合には聴診に熟練していれば、その結果と飼い主の方からお聞きする症状などから、重症度がある程度判定できます。状況によりレントゲン検査を行い肺水腫の程度を判定することもございますが、レントゲンのためにおさえること自体が血液循環に危険な場合には、省略することもままございます。この病気に関しては治療を先行させ、症状の緩和から逆に診断を確信していく診断的治療を行う事も開業医の中では一般化されております。
初期のうちにACE阻害薬の投与を続けると発症の時期を遅らせたり症状を緩和させたりする事ができます。おそらくこの薬か処方されているのではないでしょうか。あるいは最近カルシウムポンプに作用して心臓の筋肉に直接働きかける薬をファーストチョイスにする場合もございます。
ただしここでお断りしておかないといけない重要な事柄がございます。この病気が進行性だという事です。進行は通常穏やかに進むのですが肺水腫という事態は突然に起こることが多いものです。引き金は暑さ・来客や花火大会による興奮・多湿・低気圧・トリミングやペットホテルなど、様々です。
通常は症状に合わせて徐々に薬の種類を増やしていきますとコントロールができるのですが、一気に弁膜の牽索と言う糸が断裂しますと、強い肺水腫が起こり瞬く間に症状が進行して死に至る事がございます。非常に厳しい事をお伝えしていることは存じております。いつかは訪れるこの事を、頭の片隅に留めておいて下さい。そしてしっかりと主治医に病気について教わり、ご自身が理解した上でアトムちゃんに投薬を続けてください。
お大事にしてください。
2009/08/08 01:47 参考になった! 0
投稿者 raphles さん からの返答
ご丁寧な説明を有難うございました。
今は目に見える症状がないので病気だという事は信じられませんが、
薬の投与で症状が緩和できるのであれば、このまま続けてみようかと思います。
再診の際にも主治医から色々教わりたいと思います。
有難うございました。
2009/08/15 01:47
心臓の雑音について
はじめまして。
最近引越しをし、動物病院が変わりました。
その日は歯垢除去の為、病院に行きました。
問診で、「心臓に雑音があるので今のうちから薬を飲み始めた
方が良い。1ヶ月後にまた来てください。」との事でした。
1ヶ月後に病院に行きましたが、聴診のみの診断で薬を処方されました。
エコーや心電図は必要ないのでしょうか?
薬はビニールパウチに裸で2週間分(14錠)入っています。
薬について名前の記載などなく、不安に思い質問させて頂きました。
宜しくお願い致します。