是松 壮一郎 先生からの回答
こんにちは、プーコさん
早速ですが、ご質問にお答えします。
膿皮症、シュナウザー面皰症候群(シュナウザーざ瘡)、二次的な細菌性毛包炎についてですが、基本的に膿皮症とは、細菌による化膿性の皮膚炎のことを指し、その範囲には非常に幅広い皮膚病が含まれます。また、シュナウザー面皰症候群は、シュナウザー犬種に特有に認められる皮膚の異常で、発生機序がはっきりしないものの背中を中心とした左右対称性の毛包を中心とした皮膚病です。いずれの病気も細菌性毛包炎は併発もしくは続発することはありますが、この二つは異なる病気です。
毛包炎自体に対する治療は抗生剤や抗炎症剤で対処するという点では同じなのですが、その発生機序、原因が異なるというふうに理解してください。
(この場合の毛包炎は症状に対する名前であり、膿皮症、シュナウザー面皰症候群は病気に対する名前と思ってもらうと分かりやすいかもしれません)
シャンプーに関しては、クロルヘキシジンは殺菌力の面では十分だと思いますが、シュナウザー面皰症候群には過酸化ベンゾイルや、コールタールシャンプーなどを用いるケースが多くあります。
経過をみて二次的毛包炎に効果が無いようであれば、これらのシャンプーの使用を相談してみてもいいと思います。
また、カットに関しては、症状の経過次第だと思いますので、かかりつけの獣医師に判断してもらってくださいね。
参考になれば幸いです
どうぞお大事になさってください
追記(2011/06/30)
コメントありがとうございます。
すこしでも参考になったようで、嬉しく思います
なお、一つだけ誤解があるようなので追記させていただきます。
過酸化ベンゾイルを含んだシャンプーやコールタールシャンプーが殺菌力が強いと思われてしまったようですが、殺菌力に関してはクロルヘキシジンを含んだものも、過酸化ベンゾイルを含んだものもあまり変わりありません。
違いは、角質溶解作用が過酸化ベンゾイルやコールタールのものの方があるため、それらの作用がシュナウザー面皰症候群に適しているケースがあるのだとご理解下さい。
2011/06/29 18:30 参考になった! 0
投稿者 プーコ さん からの返答
早速ご返答いただき大変感謝しております。
膿皮症は細菌による化膿性皮膚炎、シュナウザー面皰症候群は原因不明の毛包を中心とした皮膚病という事が、大変良く理解できました。
治療法は似ているのにどう違う病気なのだろう・・もしかしてシュナウザー面皰症候群なのでは?と不安に思っていたのですが、病院の先生であれば一発でわかるような病気なのですね。杞憂でした。
シャンプーの件も大変分かりやすいご説明で嬉しいです。過酸化ベンゾイルの方が殺菌力が強いという事なので(その分皮膚に負担が増える可能性はあるかもしれませんが)、かかりつけの先生に次回通院時に相談してみたいです。
カットは、現在若干症状が落ち着いているようなので今のうちに切ろうと思います。毛が短いほうが細菌も繁殖しづらくなると思うので。
通院している病院は、とても良い先生でいつまでもゆっくり話を聞いてくださるのですが、後ろで待っていらっしゃる患者さんも結構いらっしゃるので、なるべく早めに引き上げるようにいつも心がけていますが、今回病気についてある程度理解できたので、お陰様で次回通院時に手短に質問できそうです。
すぐに生命にかかわるような病気ではないと思うのですが、痒がっていたりブツブツを実際にさわっているといてもたってもいられなく、なんとか少しでも症状を和らげてあげれる方法はないかと思ってしまいます。
大変分かりやすい説明をして頂きありがとうございました。近くに先生の病院があったら是非連れて行ってみたいととても思いました。感謝致します。
追記:(2011/06/30)
過酸化ベンゾイルシャンプーなどの場合、シュナウザー面皰症候群に適しているケースがあるので用いられることがある、という事ですね。勘違いしていました。
先生のお陰で愛犬の病気への理解がかなり高まり、シュナウザーは皮膚疾患が多い犬種なので、これからの治療にもずっと役に立つ知識が付いたと思います。
これからも愛犬を大切にして長生きさせてあげたいと思います。本当にありがとうございました。
2011/07/06 06:30
膿皮症
ミニチュアシュナウザー6歳メスです。
*膿皮症で通院していますが、シュナウザー面皰症候群との違いは何でしょうか?
*シュナウザー面皰症候群の2次的細菌性毛包炎と、膿皮症は別の病気でしょうか?
*現在クロルヘキシジン0.5%シャンプーを使っていますが、殺菌力は十分でしょうか?
*症状が落ち着くまでカットはしない方が良いでしょうか?
次の通院が一週間後を予定しているので、できることがあれば今からしてあげたいのと、
病院で質問する際にできれば詳しく話をしたいのでよろしくお願い致します。