乳腺腫瘍

はじめまして。
まず一番は、現在のしこりが乳腺腫瘍なのかどうかというところでしょう。
発情と関連して乳腺の炎症でもしこりのように触る場合がありますし、乳腺に「乳腺腫瘍ではない腫瘍」ができる場合もあります。

乳腺の炎症によりしこりが一つだけあるようにみえる場合もあり、この場合は発情出血後２ヶ月ほど待つことで小さくなったり消失したりする場合もあります。逆に発情の影響で急に大きくなる場合もあります。

乳腺腫瘍の場合も発情の影響を受けて一時的に大きくなっていたり、急に大きくなる場合があります。乳腺腫瘍であることがはっきりしていれば、50％は悪性腫瘍、50％は良性腫瘍で、大きくなるに従い悪性腫瘍の可能性が高くなると言われています。

乳腺に乳腺腫瘍以外の腫瘍ができることもあり、この場合はどのような腫瘍なのかによって進行具合や悪性度が変わってきます。

乳腺腫瘍が「良性か悪性か」は細胞診で判断することは難しいとされています。ただし乳腺腫瘍かそうではないか、腫瘍か炎症かといった部分に関しては細胞診で判断できる場合もあります。この場合しこりの大きさや患者の性格（じっとさせてくれるかどうかなど）などにより細胞診を先にした方がいいか、それとも切除することで診断も一緒にした方がいいか（切除生検）を判断することになります。

文面を見る限り、主治医の先生の方針に大きな問題はないと考えますが、数カ月待って「100％絶対に問題ないか」という問に「絶対大丈夫です」と答えることは難しいです。発情時期に手術をするデメリットもありますので、そのあたりも含めよく先生に相談されることをおすすめします。

犬の乳腺腫瘍について補足をさせていただきます。
すでにご説明を受けておられるかもしれませんが、避妊手術をしていない雌犬では年齢が進むに従って乳腺腫瘍の発生率が高くなります。現在は初回発情前後に避妊手術をすることで乳腺腫瘍の発生率を下げることができることが分かっています。この質問をご覧になった子犬を飼われている方は参考にしていただければと思います。

 2014/07/19 08:51 参考になった！ 2