だいじょうぶ?マイペット

心基底腫瘍、ケモデクトーマ(大動脈小体腫瘍)

質問カテゴリ:
せきやたんが出る / その他

対象ペット:
/ フレンチブルドッグ / 男の子 / 9歳 1ヵ月

質問者:
東京都 / ぶうさん

 
2021/03/03 02:10

お世話になります。はじめまして、フレンチブルドッグ9歳雄のぶうすけと母親と申します。今年1月のドッグドックのエコー検査でたまたま心臓の左心耳辺りに腫瘍がみつかり、高度医療センターで詳しく検査したところ、3-4cmほどの腫瘍が心基底部にみつかり、おそらく短頭種に多い大動脈小体腫瘍(ケモデクトーマ)であるだろうと診断を受けました。現在大きな症状はなく(やや咳がある日もありますが、そこまでひどくなく、食欲も体力もあり、心雑音や腹水も溜まっておりません。)先週行った血液検査にも大きな異常もありません。漢方や心臓に良いと言われているサプリをスタートしましたが、服用している薬もございません。食事も野菜や魚を中心にした手作り食メインにし心臓に負担をかけないようダイエットもしております。他の持病は膿皮症による脱毛、痒み、また胆泥、脾臓に腫瘤らしきものがありとのことでした。

現在の治療は1ヶ月毎の検診を行い経過観察をして行くという流れでしたが、先週2ヶ月目の検診で精密なエコー検査行った際に、腫瘍の大きさの変化はさほどなかったものの、
肺高血圧:1.5m/s→3.9m/sに数値が上がっておりました。また正常値範囲であるものの以前より徐々に少し数値が上がってきているものは、
PCV充填赤血球量555
RBC赤血球7.84
BUN尿素窒素15.5
ALT/GPT 57
albアルブミン3.8

▼腫瘍マーカーである以下はほぼ変化なし
PLT血小板329
TP総蛋白6.8
▼正常値より低いもの
WBC白血球:5.4
尿検査で比重が低く出てしまいます

でした。

主治医と心臓外科の先生と腫瘍科の先生に見ていただきまして、心臓外科の先生は比較的進行が遅い腫瘍のため1ヶ月検診を定期的に行う経過観察を、腫瘍科の先生は肺動脈付近に腫瘍のある可能性を疑いCT検査を行いある程度病名の確定診断ができたら早い段階で分子標的薬のパラディア錠をスタートした方が良いというご意見をいただきました。他の病院の先生にも腫瘍が見つかった時点で最近はすぐ開始をするというお話しもいただきました。

私としてはパラディア錠を開始してしまうとずっと飲み続けなくてはならないリスクや副作用、薬剤耐性によりいざ症状が出てしまった時に効かなくなる可能性などの懸念がありますが、肺高血圧が高くなってしまっているので、早くスタートすべきか悩んでおります。

ただし今回健康診断でたまたま早期発見できたため、早く治療を始めたほうが小さくなる可能性が少しでもあるのであれば、投薬を考えたいと思っておりますが、同じ病気の飼い主さまにお話しを聞くと下痢や嘔吐薬疹など薬の副作用も多々見受けられるため、それにより逆に体力が落ちて弱ってしまうのではないかと心配です。愛犬には苦しい思いはできるだけさせないようQOLを大切にして行きたいと思います。

また、症状が出てからパラディアを服用し腫瘍が実際小さくなり症状が緩和し延命したお話しや、腫瘍が見つかってからもパラディアは使用せずに経過観察で長生きしたワンコなどみなさんさまざまなので、腫瘍の場所にもよるかと思いますが、実際どちらの方法がより長生きしてくれるのかわからないため、大変難しい選択です。

大変難しい判断ではあるのですが、CTを早く取って分子標的薬をスタートした方が良いのか、このまま経過観察で予防して行き、症状が出てしまったら投薬を考えたほうが良いのか、今現在の獣医学の治療法は、どちらが主流でより効果的なのか教えていただければ幸いです。
長くなりましたが、どうぞよろしくお願いいたします。

獣医師の栗尾と申します。

まず第一に当該腫瘍に対してはパラディアは非常に有効であるという報告がなされています。
ただ、それは腫瘍を小さくするというよりは、症状をやわらげるというイメージがよいかと思います。

目立った症状がない状態で、投薬を開始しても、副作用だけが目立つという現象が起きかねないかもしれません。
それでも治療というのは何においても早期治療が肝心とはいいます。
すぐに投薬を開始することは間違いではないのですが、その治療効果が実感しにくいのであれば、やりがいが無いという感覚になりそうです。

個人的には症状が出てきてからの治療で良いかと思います。
少なくとも心嚢水や頻回の咳などがないと治療の評価が困難かもしれません。
(エコーやCTで継続的に腫瘍のサイズをみるという手もありますが、腫瘍が小さくなることは少ないようです。)

どうぞよろしくお願いいたします。

************************************

konomi動物病院 獣医師 栗尾雄三

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どうぞよろしくお願いいたします。

投稿者 ぶう さん からの返答

栗尾先生

お世話になります。お忙しい中、ご回答いただきまして、ありがとうございます。
先生が仰られるように、人間同様、早期発見をしたのだから早期治療を試みたくなるのは山々なのですが、副作用が出てる子、出ない子さまざまなため、もし副作用で体力が弱ってしまったら本末転倒ですし、症状がない中で行うのはリスクが高いため1か月のエコー検診と血液検査を行っていき、焦らず様子をみながら治療方針を決めて行きたいと思います。副作用のない万能な治療法などないかと思いまが、医学が進み、腫瘍がなくなるような薬や、病気のワンコがいなくなると良いです。1か月検診後に変化がございましたら、またご相談させていただくかもしれませんが、何卒よろしくお願い致します。ぶうすけ母

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