井上 平太 先生からの回答
おそらく臼歯の膿瘍がかなり進んでいるのだと思います。それにより歯槽骨の壊死が始まり眼球の近くの骨にまで達し、そこに膿瘍が出来ている可能性がございます。
根本的治療は、全身麻酔をかけて歯根膿瘍を起こしている歯は抜歯を行い、歯槽ポケットの歯石を除去してポケットの切除ですむ歯は、その処置を行うことになります。もちろん全体の歯石の除去も必要です。
しかし、この子の全身状態で、この処置が出来るのでしょうか。麻酔の危険性は個々に異なりますので、診察なしには語れません。検査などで全身状態をしっかりと把握し、主治医の先生とじっくり話し合うしかないでしょう。抗生剤の投薬も立派な選択肢の一つです。
お大事にしてください。
追伸)
局所麻酔で行うことはかなり困難です。人間であれば、歯茎の局所麻酔薬の注射や多少の痛み等は我慢して、30分から1時間口を開けていられますが、犬の場合無理でしょう。また、恐怖心からかえって心停止を起こす可能性すらございます。
抗生物質の投与だけでもかなり症状を改善することが可能だと思います。しかし、残念ながら病巣が残っているわけですから同じ事を繰り返す事になると思います。そのうち抗生物質だけでは効果が出なくなったり、耐性菌の出現が起こることがございます。
ですので、根本治療の危険性と対症療法の危険性を天秤にかけて、より危険性の低い方法を選択して行くことになります。
2006/11/21 21:17 参考になった! 0
投稿者 kaoruh119 さん からの返答
井上先生、このたびはご親切にお返事いただき、ありがとうございました。病院を嫌がり、連れて行くと、吐いたりするので、なかなか行けないのですが、一度ちゃんと主治医の先生とお話してみます。今は月に一度の抗生物質で、匂いなどが軽減されていますし、
食欲がとってもあり、散歩も16歳にしては元気に小走りしたりするので、なんとかがんばって行きたいと思います。抗生物質や止血剤は飲み続けるとやはりそれも命に危険ですか??効き目がなくなったりするものですか?やはり全身麻酔のみですか?人間のように局所麻酔などは犬には不可能なのでしょうか?
心臓が健康でない(脈拍が飛ぶ)
のでオペは難しいかもしれませんが。。。オペ後にさらに心臓が悪くなると言う話を聞いた事がありますので不安です。目の下の腫れも抗生物質でひきますか?ステロイドなども必要になってきますか?質問ばかりですみません。日々不安な毎日を過ごしておりますが、お返事いただけて、うれしかったです。。もし、お時間があればまた教えて下さると助かります。よろしくお願いいたします。
2006/11/28 09:17
今後の治療法を教えてください。
はじめまして。16歳の雑種の犬(トド ・ 雄)を飼っています。
3年前に肛門腺腫の手術をしました。
その後は、膵炎を持っていて、1ヶ月に1度くらいは嘔吐や下痢をしてしまいますが、食事療法でなんとか、うまく付き合ってます。
3ヶ月くらい前から、急にギャイン!っと、どこに触れたわけでもないのに、鳴くようになり、右の口の下唇の一部がぬれていて、よだれが出始めました。匂いがきつかったので抗生物質を獣医にもらい投与すると1ヶ月くらいは持ったのですが、
次は出血と匂いがひどくなったので止血剤と消炎剤と抗生物質を1週間投与されました。そのときは口臭もなくなり、落ち着くのですが、ぶり返してしまいます。心臓病(心拍がとんでしまう)もあり、そのお薬も飲んでいます。食欲があり、元気に散歩もするのですが、16歳で少し心臓も悪いのでオペは無理だろうと思われます。口を大きく開けようとするとすごく痛がってなきます。目の下から頬にかけて少し腫れています。さわっても痛がらなかったですが、目の炎症も2週間前から始まり、しゅん膜炎との事で抗生点眼薬をさしています。これは歯槽膿漏と関係ありますか?
先生はお薬でがんばろうと言ってくださいました。病院を怖がり連れていくとストレスで吐いたりしてしまいます。
心臓が悪い犬の歯槽膿漏の治療法は投薬のみでしょうか?1日1日残りの犬生を少しでも穏やかに過ごしてもらいたい一心です。
どうぞ、ご指導よろしくお願いいたします。