是松 壮一郎 先生からの回答
こんにちは、あきこ225さん
様々な薬の名前を挙げていただいていますが、現在これらの薬をすべて併用しているのでしょうか?
眼房水の生成を抑える薬、排出をうながす薬、角膜再生を助ける薬、抗炎症剤などがありますが、それぞれの薬に副作用があり、それぞれ併用に気をつける組み合わせ、点眼の順番を必ず最後になるようにしなくてはいけない点眼薬等もあります。
これだけの種類の点眼薬の組み合わせだと、さまざまな副作用も予想されるため、特に獣医師との相談は大切な事と思うので、どうか処方をされた先生とよく話をされた方がいいということは、念頭において、お話をさせてくださいね。
まず、続発性の緑内障は、原発症治療がうまくいっていない場合には、その経過は大変難しくなります。確かに眼圧に関しては、現状の維持が精いっぱいになってしまうかもしれません。
このまま眼圧の上がった状態が続けば、網膜変性も進みますので、視力も失われる事と思いますし、なにより痛々しさがある事と思います。
ただ、痛みに関してなのですが、人間の緑内障に伴う痛みに比べると、犬に関してはさほどの痛みを伴っていない可能性があるような感触はあります。
眼圧の上昇により、かなり大きくなった眼球でも、食欲や元気などに特に変化はなく、普通に過ごしている患者さんをみていると、視覚の発達している人間と、そうではない犬とでは、痛みに関しての神経の発達具合が異なっているのではないかと思われます。
そして、眼圧を下げるための点滴ですが、おそらくマンニトール製剤等をもちいた利尿による眼圧低下だと思われますが、年齢から考察しても充分な時間をかけての滴下であれば、やってみる価値はあります。
また、最初の話にもどりますが、あげていただいた点眼薬等をすべて併用しているのであれば、一度薬の処方の見直しを考えていただいた方が望ましいと思います。特に、マキシデクス、ヒアレイン、ジクロードの使用目的に関してはよく聞いてみてください。
参考になれば幸いです。
何かありましたらまたご相談下さい。
追記(5/25)
点眼の順番についての追加のご質問に気付くのが遅くなってしまってごめんなさい。
早速ですが、点眼薬の順番について。
現在使用されている点眼薬の中で、チモプトールは少々作用形態に癖のある点眼薬です。チモプトールの中でもXE点眼といって、粘度の高い点眼薬を処方する際には、最後に点眼したり、他の点眼薬と時間を離したりといった指導をされるので、特に問題は無いのですが、通常のチモプトール点眼でも、出来るだけ他剤とは時間を離す必要があります。
出来れば、チモプトールだけでも、他剤とは時間をずらしての使用をしてみていただけるでしょうか。(出来れば、1時間以上あいていればいいと思います)
また、眼軟膏は、必ず点眼の最後に使わないと、その粘性により他の点眼剤の作用をさまたげる事になります。
そして、引き続きマキシデクス、ヒアレイン、ジクロードの使用目的に関してはよく聞いてみてください
お礼のコメント欄での追加のご質問は、なかなか我々も気付く事が出来ませんので、ご了承下さいね。
どうぞお大事になさってください
2007/05/23 11:07 参考になった! 0
投稿者 さん からの返答
是松先生、追加のご回答本当にどうもありがとうございます!
チモプトールは容器にEX点眼という記述はなく、おそらく通常のもの?と思われます。
現在最低でも5分は間を空けてそれぞれ点眼していますが、チモプトールだけはもっと離す必要があるのですね。やってみます!
いつもヒアレイン→ジクロード→マキシデックス→チモプトール→トルソプト→軟膏(オプティミューン眼軟膏)という順番でやっています。眼軟膏が最後というのは合っていたようで安心しました。
マキシデックス、ヒアレイン、ジクロードについては明日かかりつけの病院に行きますので、確認してみようと思います。
左目はやはり見えていないようです。時間帯によって(特に夜は)充血がひどくなります。たまに手で顔を触ったり目を細めたり、閉じたりしており、少し痛みもあるのでしょう。これから悪化してきた時が心配です。
また質問をさせていただくこともきっとあると思いますが、またよろしくお願いいたします。
本当にありがとうございました。是松先生のご活躍をお祈りしております。
2007/05/30 11:07
緑内障について。どうかアドバイスをお願いいたします。
はじめまして。愛犬のことでよきアドバイスをいただきたく質問させていただきます。どうかよろしくお願いいたします。
ゴールデンレトリバー 11才 メスです。
今年2月に左目が重傷の色素性ぶどう膜炎と診断されました。続発性緑内障の疑いもあり、左目は眼圧が28ほどありました。
目薬と飲み薬で炎症と眼圧を抑えてきましたが、炎症はよくなってきたものの、眼圧がここ最近特に高くなってきています。
先々週土曜日31→先週土曜日40→先週日曜日37→月曜日(本日)48
といった具合です。
それまでは25~28をキープしてきただけに、あまりの眼圧の高さに驚いています。
かかりつけの先生には「治ることはない病気で、いかに進行を遅らせるかがポイント」と聞いており納得していましたがこんなに早いとは…。
キサラタンという目薬をいただいていますが、これを使うと炎症が広がる恐れがあるとのこと。しかし眼圧を抑えるために今日1滴使用し、様子を見ることにしました。
他に使用している目薬は以下の通りです。
トルソプト
チモプトール
マキシデックス
ジクロード
ヒアレイン
軟膏(名前を忘れてしまいました。免疫を抑えるものと聞いています)
左目の視力を保てることに越したことはありませんが、この状態では諦めることもやむを得ないと思っています。見えないとしてもせめて痛みは抑えて、右目だけで快適に過ごせるようにしてあげたいと切に願っています。
ただ、眼球摘出も高齢のためできそうにありません。
このような眼圧だと相当痛むと聞きますが、現在は元気食欲ともに良好です。
もしかしたら痛みに慣れてしまったのでしょうか。
ただこのまま眼圧があがり続けたら、どうなるか心配です。
このまま眼圧があがり続けて痛むのを見守るしかないのでしょうか?
このような状態で、どうしたら少しでも愛犬を楽にしてあげられますか?
少し前に眼圧を下げる点滴をしたことがあり、効果がありました。
このような点滴を続けることは有効でしょうか。
胸が張り裂けそうな思いでいます。
眼科でかかっている病院が遠方で、先生も多忙のためなかなか相談ができません。
どうかアドバイスをください!
よろしくお願いいたします。