是松 壮一郎 先生からの回答
こんにちは、aramomoさん
網膜剥離と診断されたももたくん、目の見えない生活を考えると、飼主さんとしてはとてもご心配なことと思います。
網膜剥離の原因としてはいくつかのタイプがあり、それぞれに治療のあるものや無いものもあります。そのうち先天性剥離や外傷性剥離などはあまり治療に反応しないものですが、今回のももたくんは降圧剤等の使用をされているということですので、漿液性網膜剥離と呼ばれる炎症を伴ったタイプのものだと思います。
このばあいは一刻も早い治療が必要ですが、主に炎症への治療をメインに行い剥離した網膜の再付着を促します。
また、降圧剤(利尿剤)は一週間ほどの投薬で効果を判定し、効果がなければ投与を中止します。特にももたくんはクレアチニン値(CREA)が少し高いので、あまり腎臓に負担はかけない方がいいでしょうね。
治療開始から2週間経って網膜の検査を行ない、再付着が見られないようであれば、残念ながら予後は悪いという判定をすることになるかと思います。
今後網膜剥離が進んだ場合、視力に関しては失われますが、全身状態への影響はあまりありません。
今後の注意として、出来れば、普段生活する部屋を決めてあげて、あまりいろいろなところを歩き回らないように気をつけてあげてください。
また、下り階段などへの柵をし転落を防いでください。ももたくんの生活する場所での大きな家具の急な配置替えなどは出来るだけ避けてあげてください。
また、抱き上げた後、床に降ろす時は出来るだけ大体同じ場所に降ろすようにしてもらえるとももたくんも環境への順応が早く出来ると思います。
参考になれば幸いです
どうぞお大事になさってください
2007/12/02 10:10 参考になった! 0
投稿者 aramomo さん からの返答
温かいご指導ありがとうございます。一時は目を離すことも不安でしたが、ずいぶん元気になってきて見えない生活に慣れてきたような気がしていたところ・・・
ノルバスクというお薬を飲んで2週間、検査をしたところ、ほぼ全て剥がれてしまっていて先生も、ダメかもしれないと言っていた片目もくっついてきていることがわかりました。
先生もびっくりで「今日、片目については回復の見込みはないけれど、もう片方がかすかに見えるだけでも猫は元気に生きられますし、人間とちがって感覚がすぐれているので不自由は少ないですよといおうと思っていたところでした。この回復にはびっくりです。」とおっしゃってくださいました。
早く気がついたこと、処置が適切であったこと、毎日かかさず投薬したこと、年齢の割りに元気な個体であったことなど幸運が重なったようです。しばらくは引き続き血圧を下げる治療を続けていくそうです。
先生の温かいお言葉に支えられ、がんばって付き添ってこられたおかげです。ありがとうございました。
2007/12/09 10:10
網膜はく離
どうぞよろしくお願いします。
老猫が、足元がおぼつかなくなり夜鳴きをするので(抱くと静かになります)かかりつけ医にかかったところ、網膜はく離と診断されました。
眼科に強いとの先生を紹介されて、片目は既にはがれてしまい見えない状態、もう片方ははがれかかっているので今なら間に合うかもしれないとの診断を受けました。原因は、高血圧だろうとのことで、現在降圧剤を飲んでいます。
また、治療方針としてはどのような選択肢が考えられますか?
今後飼い主としてどのような注意をしてあげたらいいでしょうか。
内臓は、BUN=43mg/dl CREA=2.6mg/dlで腎臓の数値がよくないですが、その他の異常はなくウイルスや伝染病は全て陰性です。本人はいたって元気です。年齢のことも考えて無理に食事を変えるようなことはせず楽しく快適に残りの人生を過ごしてほしいと思っています。