北森 隆士 先生からの回答
薬剤の問題と、動物側の問題があると思いますが、どちらの観点からも適切な処置だったと思います。あなたが、立ち会って、ごらんになった通りだと思います。
①薬剤の問題ですが、
細かい作用機序は書きませんがある種の鎮静剤は、大量に使用すれば、苦痛なく死に至らしめることができます。獣医の安楽死の現場では、麻酔薬の大量投与、鎮静剤の大量投与、鎮静剤および麻酔薬の投与後に筋弛緩剤などの投与・・・・・等の方法が一般的にとられていると思います。ヒトの方でも、鎮静剤の大量投与のやり方もあります。ちなみに当院では麻酔薬単独の方法ですが、一番目の先生の言われるような『体がのけぞったり痙攣したりする』ことは一切ありませんよ。鎮静剤の薬剤名が不明ですが、今回の処置は、獣医師が鎮静剤であるといった事、あなたの書かれた文面を考慮すると、『安楽』だったのではないでしょうか。
②動物側の問題
私の推測ですが、動物は、死を悟った場合(苦痛が続く場合)、
なによりもまして、本能的に天敵からの攻撃を恐怖するのだと思います(捕食される恐怖)。だから、野良猫は必ず死期には縁の下などに隠れますよね。私は、飼育下のペットも同様だと思います。そう考えると、本来ならば、最も安全な場所(と彼らが考える場所)で、最も安全な状態(と彼らが考える状態・・・・例えば飼い主が守ってくれるような状態)で、処置を行うのが最も彼らにとって『安楽』だと思います。が、まさか自宅(飼育場)で行うわけにはいきませんので、そうなると、折半案として、病院で飼い主に抱かれて(立ち会って)という方法を私は採用したいですし、当院でもそのようにしています。
②の立会いに関しては、病院によって考え方は違いますので、私の考え方になりますが、繰り返しますが、適切な処置だったと思います。
ミーちゃんは、あなたに出会えて幸せだったと思います。
ご冥福をお祈りします。
2007/12/11 17:06 参考になった! 2
投稿者 みここ さん からの返答
北森先生、
お礼の返信が遅れて申し訳ありません。
安楽死のやり方がこんなにいろいろだとは知りませんでした…
あとから鎮静剤の名前を訊ねたのですが、残念ながら教えてもらえませんでした。
でも北森先生のお返事でだいぶ気持ちが落ち着きました
丁寧に教えて下さってありがとうございました。
2007/12/18 05:06
是松 壮一郎 先生からの回答
こんにちは、みここさん
丁寧に最期の様子を聞かせていただいて、わたしも何かアドバイスをと思ったのですが、具体的に使われた薬の名前がわからないので、実際にミーちゃんに対する処置が安楽死だったのかどうかははっきり申せません。
ただ、鎮静薬と先生がおっしゃったもので処置した後、苦しむことなく旅立っていけたのであれば、それは、「安らかな死」だったと思います。
みここさんのおっしゃるように病院や獣医師により安楽死のやり方や、考え方は少しずつ異なります。ただし、獣医師は安楽死を依頼された時に、そこに至るまでの飼主さんの気持ちを考えます。そして、動物の今後の生活の質を考えます。
様々な事情から、安楽死を決断された飼主さん達の意思を尊重するための手助けとして、獣医師はできる限り動物への負担を軽くして、旅立ちの手助けをすることを考えます。
大丈夫です。ミーちゃんは幸せだったことと思います。
最期まで看取ってもらえたことは、ミーちゃんにとって何よりの喜びだったと思います。
そして、少しずつで構いません。残された二頭の為にも、ミーちゃん達のことを笑って思い出してあげてくださいね。
2007/12/11 17:18 参考になった! 1
投稿者 みここ さん からの返答
是松先生、
お返事ありがとうございます。
鎮静剤の名前を教えてもらえなくて釈然としない部分もありますが「大丈夫、安楽にしてあげるから」と言ってくれた獣医師の言葉を
信じる気持ちになれました。
あとの二匹も手のかかる子です(^^)
いつまでもクヨクヨしてられません、頑張ります!
是松先生、ありがとうございました。
2007/12/18 05:18
橋本 祥男 先生からの回答
安楽死はとても難しい問題ですね。
獣医師に中には安楽死を虐待と認識している方も居るようです。
どんなに苦しそうでも、最期まで見届けなさいと言われたと、
涙ながらに当院に駆け込んだ飼い主さまもいらっしゃいました。
まぁ、死刑反対論者のような者でしょうか。
さて獣医学的に安楽死の仕方などという、
マニュアルがあるわけではなく、
実施する獣医師が安楽と認識している方法を
用いているというのが現状でしょう。
実施した先生が苦痛なく、
最期を迎える方法として選んだ事です。
他の獣医師が論じる事が出来る内容ではないと思います。
ただ、文面を見る限り、
苦痛のあるようには感じられません。
鎮静剤で眠ったようになった動物なら、
苦痛を与えたら、暴れだすなりの何か反応があったはずです。
そのように見えなかったのでしたら、
苦痛が無いから穏やかに最期を迎えたのだと
思います。
大変辛い決断をされたのでしょうが、
愛情を持ってともに暮らしてきた子に、
最善を考えて、考えに考え抜いた上での選択ですから、
天国でミーちゃんも、ありがとうとおっしゃってると思います。
きっと、これ以上苦しまないで、悩まないでって、
おっしゃってると思いますよ。
2007/12/12 12:15 参考になった! 1
投稿者 みここ さん からの返答
橋本先生、お返事ありがとうございます。
何かのサイトで獣医師が、筋弛緩剤は体は動かせないが意識はあるので壮絶な苦しみがある と書いていたので、鎮静剤でその苦しみを本当に感じなくできるのか不安でたまらなかったんです…
こちらの先生方皆に肯定的なお返事をいただけてすごくホッとしております。
先生のおっしゃるように これ以上思い悩んでいてはミーが成仏できませんね。
一人で苦しんでましたが、相談して本当によかった!
心から感謝いたします。
橋本先生、本当にありがとうございました。
2007/12/19 12:15
安楽死について
はじめまして。安楽死についてお聞きしたく投稿致しました。
先日、悪性腫瘍だった16歳のメス猫ミーを安楽死させました・・
今月1日に呼吸がしづらそうになり、翌2日夜からは眠れないほどになって
しまいました。5日夜までご飯を食べていたのですが、6日朝フェロビタで飲ませた薬をのどにつめ、食べたものを吐いてしまって その直後から鼻血が止まらなくなりご飯も全く受け付けなくなりました。
病院で酸素BOXに入り、吸入や点滴をうけましたが呼吸はましにはならず
丸2日でやっと鼻血は止まりましたが、ひどい貧血と食事摂取していない
こと、なにより6日間もまともに寝ていないことで急激に弱りました。
それでもまだトイレは自力でできていたのですが、もうご飯を食べれない
し、何より苦しんでいるのが可哀想だったし、数日うちに今よりもっと苦しい呼吸困難で死んでいくなら、少しでも長く一緒にいたいと願うのは飼い主のエゴで、ミーにはひどく苦しいことかもしれない…
ミーの苦しそうな息遣いは『もういい・・ もういい・・』と言っているよう
で、翌8日悩んだあげく安楽死を選びました。
しかしミーは本当に「安楽」だったのでしょうか……?
お世話になっていた病院では最後のお別れに一切立ち会えないと言われました。所要時間は10分。「薬」を打ってすぐ意識はなくなるので全く苦しくはないが、体がのけぞったり痙攣したりするので飼い主に見せるのは酷だから ということでした。 でも私はどうしてもミーを私の腕の中で逝かせてあげたかったし、腕の中は無理でもミーに触れていてあげたかった。飼い主に
とって一番辛いのは最後にそばにいてやれないことなんです。。。
結局、ミーが生まれたときからお付き合いのある前の主治医のところへ
行きました。そこでは所要時間は30分。先生いわく「最後のお別れがあっと
いう間じゃペットも飼い主も切ないし、立会いは当然」とのことでした。
しかし連れていってよく話を聞くと、まず鎮静剤を打つと言われました。
安楽死について私が知っていたのは麻酔をかけて筋弛緩剤をうつというものだったので驚いてたずねると「麻酔なんてうたないよ」といわれたのですが
筋弛緩剤の前にうつのは麻酔ではないのですか?
人間の場合手術の前は麻酔を打ちますよね、それで意識がなくなって痛み
を感じなくなるけど、鎮静剤でも意識はなくなるのですか?
麻酔と鎮静はちがうものですよね?? 鎮静で本当に『安楽死』
できるのですか???
さらにミーは無意識には呼吸できなかったので、鎮静をかけている15分間
の間、ちゃんと呼吸できるのか、窒息のように苦しくはならないのか、
意識がなくなるなら窒息してしまうのではないか、逆に意識がなくならないなら筋弛緩剤をうったときに体は動かなくても窒息でもだえ苦しむのではないか――― しつこくしつこく先生に確かめましたが、ミーの息の仕方をみて「大丈夫」と…
経験豊富で腕はとてもいいその先生の言葉を信じるしかありませんでしたが、本当に大丈夫だったのでしょうか???
確かにミーは鎮静がきいてゆく間、苦しそうにもがくようなことはありませんでしたし、呼吸も止まりはしませんでしたが…
病院によって安楽死のやりかたは少しずつ違いはあるようですが、ミーの
うけた処置はほんとうに『安楽』だったのでしょうか?
家で看取ってもおそらく呼吸困難に苦しんだことはまちがいないでしょう。
先に逝った糖尿病の子は5時間も呼吸困難と痙攣に苦しみました。
医者がかりだった彼を最後は家で看取りたいと思った私のわがままの
せいで……
だから、身の張り裂ける思いで決心した『安楽死』でした。
どんな結果でもきちんと受け止めます。どうか真実を教えて下さい!!!
もう、死んでしまった子の相談で申し訳ありません…
あとに残っている糖尿病と腎臓病の2匹のために
先生方、どうかよろしくお願いいたします。