だいじょうぶ?マイペット

十字靭帯断裂の内的治療法について。

対象ペット:
/ ビーグル / 性別不明 / 年齢不明

質問者:
兵庫県 / カリーノさん

 
2009/12/04 11:28

はじめまして。よろしくお願いします。11歳のビーグルの女の子なのですが、今年の7月に遠方に長期滞在中、散歩中に左後ろ足の庶嚼x帯を切ってしまいました。その時に通院した病院では、手術か内的治療かどちらかですと言われて、私たち家族の意向もあり投薬で治していくことに決め、3ヵ月たった頃には、ちゃんと歩けるようになりました。お薬はオレンジ色の細長いお薬(ちょっと名前がわかりませんが鎮痛剤だと思います。)で、こちらの薬はずっと飲んでいても害はない唯一のお薬です、と言われ治るまで飲み続けていました。10月の終わりには地元に帰ってきたのですが、今週の日曜日に散歩中に今度は反対の足(後ろ右足)を痛めてしまい、地元の病院で診察してもらったところ、庶嚼x帯が切れているとのことでした。手術も考えましたが、左足も手術せずに治したのですから、やはり右足のほうもお薬でと考えています。ただ、先生がおっしゃるには、前回のように3ヶ月もお薬を出すなんて考えられない、うちは鎮痛剤も少しの期間しかださない方針です。とのことでした。病院や先生によって方針や治療法が色々あるとは思いますが、ちょっと混乱してきてしまいました。
お薬を長く飲まなくても大丈夫なのでしょうか?お薬は痛みを止める以外に何か役目があるのでしょうか?
アドバイスの程、よろしくお願いします。

こんにちは。
出ていた薬は消炎鎮痛剤だと思います。読んで字のごとく、鎮痛以外に消炎効果もあります。症状が取れれば内服する必要はありません。症状があるうちは内服した方がいいと思いますが、薬の種類によっては長期間の内服ができないものもありますので、先生に聞いてみてください。
体重が比較的軽い子の場合には、十字靱帯が切れても通常通り歩行することができることもあります。ただし、将来的に関節症に移行する場合もありますので定期的な検査は必要です。

投稿者 カリーノ さん からの返答

先ほど病院に行ってきましたが、やはりお薬は副作用が心配なので、出しませんと先生がおっしゃっていました。まだ足が完全には付いていない状態なので薬を飲まないでいるのは不安ですが、先生を信頼して様子をみることにしようと思っています。遠藤先生、ご返信ありがとうございました。

まず前十字靭帯の損傷は完全断裂だけでなく、
不完全断裂や更に半月板の損傷を伴うなど、
状態は様々なので、治療法に対する反応もまちまちです。

教科書的な内容としましては、
おおむね体重10kg未満の動物では、
安静と消炎鎮痛剤の投与で約2ヶ月以内で、
びっこなどの症状が見られなくなるとされています。
しかし、実際に靭帯がくっついている訳ではないので、
ひざの不安定は残っており、痛みが無くなったので、
体重のかけ方などで、犬が調節したという状況です。
ですから、走ったりなど負荷をかけると症状がでたり、
また、反対側の足に負担がかかっているので、
もう一方の足を痛めたりします。

では手術が完璧かというと、
現在、専門書に紹介されているいずれの手術方法でも、
靭帯を元に戻す事は出来ず、
人工物や本人の腱を用いて、
膝の不安定を取り除く方法となります。
しかし、手術によって膝の不安定要素が改善しますから、
長期的な経過は良好になります。

いずれにしても、全く正常に成るわけではないので、
痛める前と比べると、歩き方や座り方などに、
変化が見られるかもしれません。

先の先生は、サクラちゃんの体重などから、
保存療法をご提案されたのでしょう。
鎮痛剤はどのようなものでも、
副作用が全く無いとはいえないので、
出来るだけ、期間を短くしたいものです。
後の先生はそのような観点から、
病院の方針を決定しているのだと
思います。

投稿者 カリーノ さん からの返答

わかりやすい説明をありがとうございます。今の先生は、やはり副作用の関係で薬は出せないということでした。一度目の時には、だんだんと薬の量を減らしたり、定期的な血液検査など副作用の状態を調べていただいていました。病院によって状況によって治療は色々あるのですね、でも治したいと思う気持ちは先生方、皆さん一緒だと思いました。とりあえずは薬なしで様子をみることになりました。橋本先生、ありがとうございました。

 痛みを止めるという事はただ単に服用期間中辛さから解放するという利点だけではございません。
 痛みが生じているときにはサイトカインと呼ばれる色々な物質分泌されるほか、副腎皮質ホルモンやエピネフリンも過剰に分泌されます。
 これらの物質は短期的には有意義なのですが、長期的には体の修復に関して悪い方に働くことが多いのです。
 ですので、最近はかなり積極的に鎮痛剤が用いられるようになってきております。体の自己修復を助けるといっても過言ではございません。
 痛みを止める・炎症を抑える・自己修復を助ける・と、言う事です。
 また脳は一度強い痛みを認識すると痛みの呪縛から逃げられなくなり、その悪循環からなかなか離脱できなくなることがございます。その脳の誤認識をリセットするためにも鎮痛剤は重要です。ですので我々獣医師は手術時に麻酔がさめないうちに最初の痛みを認識しないうちに鎮痛剤を注射いたします。

 そのほか、痛みがございますと筋肉も硬縮し周辺の筋肉に不自然な緊張が起こります。これも長期的には体にとってマイナスになります。我々が腰痛になった時の事を考えると判り易いと思います。

 これらの事から鎮痛剤を長期に使うことは内科的療法として私は問題ないと思いますし、私の病院ではそのように処方しております。

 しかし、我々獣医師の監督官庁の指導でも、効能書上も実際にはそのように処方するようには書かれておりません。効能書や薬事法上の事柄に忠実に処方するか、我々の裁量でさじ加減を変えるかの違いです。色々な考え方がございます。

 なお十字靭帯の断裂は内科的には修復不可能ですが急性期を何とか安静に過ごせて炎症が治まれば断裂の度合いにもよりますが歩行は可能になることも多いものです。
 内科的におさまらないときに手術を考えてもよいでしょう。あわてることはございません。

 これは微妙な事柄ですので判りにくくて申し訳ございません。
 お大事にしてください。

投稿者 カリーノ さん からの返答

井上先生、アドバイスありがとうございます。いえいえ、先生のお話とてもわかりやすいです。鎮痛剤を服用することは痛み止め以外に他の面でも重要な役割があるのですね。私は単純にお薬を飲まないでいて、サクラが痛くなければよいのにということばかり気にしていました。あわてなくても良いようですし今後の状態しだいで、手術も含め考えてみたいと思います。心配までしてくださり、ありがとうございました。

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