だいじょうぶ?マイペット

白内障の予防について

対象ペット:
/ ビーグル / 性別不明 / 年齢不明

質問者:
埼玉県 / スッコさん (この方の過去の質問 1件)

 
2010/03/25 15:19

白内障の予防方法があれば、教えていただきたいと思います。

以前飼っていたビーグル犬(女の子 16歳で死亡)は白内障が進行し、晩年はほとんど見えませんでした。

現在はもうすぐ5歳になるビーグル犬がいます。

今度の子には、同じようなことになってほしくないと思っています。

何歳くらいから白内障に気をつければいいのでしょうか?
予防の方法があれば教えてください。
(アレルギー性皮膚炎で治療食を食べています。)
よろしくお願いします。 

 白内障は老化現象の一つです。体質により進行の速さにかなり差がございますが、6歳ぐらいから徐々に目の水晶体が白く濁ってくるものです。10歳を超えてくるとほとんどのワンちゃんに程度の差はあっても白内障は発症いたします。
 
 白内障は加齢変化や紫外線の影響により水晶体の蛋白質が酸化されていき白濁することにより起こります。ですので老化を加速するような暮らしや紫外線を過度に浴びるような環境が良くないと言えるでしょう。
 教科書的には白内障を防ぐ治療薬はございません。しかし、老化を防ぐという意味合いでは十分なビタミンの摂取・過度な栄養の摂り過ぎを慎む・強い太陽光線を浴びないようにする・・・などの事柄はある程度発症年齢を遅く出来るかもしれません。

 点眼薬などでは、ある程度進行を遅く出来るとされる薬が何種類か処方されております。
 人間の方でもまだ保険適用されてはおりませんが、最近N-アセチルカルノシンに水晶体の光透過性の改善が認められ、自由診療や個人輸入で使用されております。動物の場合にも、輸入薬ですのでかなり高額ですが、扱っている動物病院もございます。

 白内障の治療は現在のところ手術が一番確実と言えましょう。しかし、適応かどうかは慎重に診断しないといけません。
 
 アレルギー体質との事ですが、現在ステロイドの内服はしているのでしょうか。ステロイドを使わずにコントロールできているのであれば問題ございません。
 ステロイドを内服しなければ維持が出来ない場合だけの問題としてお読みください。ステロイドの長期使用は病態によってはやむを得ないのですが、白内障の原因の一つとされております。しかし、もし使用していたとしてもご自身の判断で突然内服をやめないようにしてください。かかりつけの先生の指示に従いましょう。

 お大事にしてください。

投稿者 スッコ さん からの返答

丁寧な回答をありがとうございます。

アレルギーの方は、治療食だけでコントロールしていますので、原因の一つは心配ないみたいです。
白内障は避けられない症状なのですね。早期発見できるように、気をつけたいと思います。大変参考になりました。

白内障は遺伝性のものと後天的なものがあります。
1遺伝性のものは、多くは数ヶ月令から、2才くらいまでに水晶体が白濁し始めます。そのため多くは若年性白内障と診断されます。その系統に白内障があるか、どうかです。兄弟や両親の系統に若年性に白内障があれば、その系統には起こる可能性が極めて高いかもしれません。白内障発症前は、通常は予測できません。白濁の進行はグルタチオンの様な抗酸化剤を組み合わせて阻止しますが、効果はかなり限定的です。まだ視力があるうちに、水晶体除去の外科手術で視力温存を図ります。
2後天的なものは、眼内炎に続いて起こるものと老齢で起こるものです。
眼内炎とは、虹彩炎、脈絡膜炎とも呼ばれますが、眼内構造物に激しい炎症を起こす疾患で、外傷でも起こしますが、多くは自己免疫性と言われています。年齢に関係はありません。通常は片側に起こりますが、自己免疫性ですと、もう片方にも、やがて起こる可能性は大ですが、時期は推定できません。症状は突然発症して痛みの為に閉眼し、白眼(強膜)の動脈の流血量が増して、太くなり、数も増えて赤い目になります。これは眼科の救急疾患に入りまして、出来るだけ早く治療を始めないと失明に繋がります。検査は検眼鏡で簡単にできます。また眼圧計で眼圧を計ると、眼圧はこの状態では通常以下に低下しています。この眼内炎を見逃しておいても自然治癒する事がありますが、その後白内障が進行してくる時もありますので、早期に確実に炎症を制御しておく必要があります。白内障ばかりでなく、緑内障が眼内炎の後に起ることもあります。これは前眼房内圧が急に上昇して、そのため網膜への血流が減少して、光を感じなくなります。その為に動物は視力を急速に失います。片眼で起こって、他方が健康ですと、飼い主は片眼の失明に気が付かない事も多いです。以上の事から、動物が眼に違和感を訴えている時は明日と言わず直ちに診察を受けて下さい。それが続発性白内障の予防に繋がります。
老齢性のものは、14~15才くらいの老齢域に達しますと飼い主が水晶体の白濁を感じられる様になります。しかし突然真っ白のなるのではなくて、徐々に進行してきたものです。10才以前から、健康診断時に眼科検査を受けると良いでしょう。多くは初期に、不透明な顆粒が水晶体内に散在するのが観察できます。この時期に見つかれば治療薬が海外で市販されていまして、並行輸入で日本でも入手可能で、獣医師による指示で点眼を開始します。
完全に失明してからでは、外科手術後の視力回復が確実ではありませんから、白内障の進行が止められない症例では視力のある間に手術を受ければ、失明は防げます。






投稿者 スッコ さん からの返答

詳細な回答をありがとうございます。

早期発見できるように、気をつけたいと思います。たいへん参考になりました。
 

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