栗尾雄三 先生からの回答
獣医師の栗尾と申します。
なんとなくやむを得ない状況だったのかなとは感じました。
おそらく筋肉注射で鎮静剤を投与したものと推察されますが、鎮静剤を投与すると血圧が下がり血管の確保はとても難しくなります。
とはいえ、暴れる子の場合は仕方がないかもしれません。
(吸入麻酔であればそういうことはありませんが、自宅ではそのような処置ができません。)
鎮静剤が入っていればひどく苦しむことはないかもしれませんが、楽だったかと言われれば、それも悩むことになりそうです。
ここからはさらに推測になってしまいますが、鎮静剤を多く入れることで心停止を導くと考えていらっしゃったのかもしれません。ただ、それが思ったよりもスムーズにいかず、血管確保をしないといけない状況になってしまったということでしょうか。(最初は血管確保は予定していなかった?)
暴れる子なので、仕方ないかもしれませんが、できれば、追加で注射を用意するなどの予測を事前にしておけばなおよかったのかもしれません。安楽死というのは時間がとても大切です。時間がかからないようにいろいろ想定したうえで実施することがよいのかもしれません。
どうぞよろしくお願いいたします。
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konomi動物病院 獣医師 栗尾雄三
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2024/06/26 10:23 参考になった! 1
投稿者 ハウス さん からの返答
栗尾先生、ご丁寧な回答ありがとうございます。
鎮静剤と麻酔薬はまた違うのもでしょうか?担当された獣医さんは麻酔薬とおっしゃっていました。
電話での予約時に暴れる猫なので静脈の血管確保は難しいと事前に言われており、最初から筋肉注射というお話でした。なので静脈注射の準備もされておらず30分たっても旅立たない状況になってから静脈注射の準備をされて(車に取りに行かれたり)最終的に注射できたのか最初の筋肉注射から一時間後でした。そこでやっと呼吸がとまりました。
筋肉注射:一本目(抗不安薬)と2本目(麻酔薬)※時間をおかず立て続けに注射 かなり痛がって叫んでました。
静脈注射:三本目(麻酔薬)※最初の注射から1時間後でぐったりしていましたが呼吸も大きくなってきていたので目覚めるのではと心配でした。
薬の名前は分かりませんが3本とも透明の薬品でした。
担当された獣医さんの話では2本目の麻酔薬の過剰投与で代謝が下がり冬眠状態なので一切苦しさや辛さはないとの話でした。薬が効きづらい子なのか最長記録ともおっしゃっていました。
30分経過した段階でまだ意識あるのか伺った際に顔周りを触ってまだ少しあるとおっしゃっていて、意識完全に消失していないのに呼吸の苦しさ感じてないとは本当なのだろうかと疑問です。(酸素室にいないと呼吸がくるしくなっていたのですが安楽死の時は酸素室から出していました。)
鎮静→静脈注射(プロポフォール)→カリウムではダメだったのかとも疑問でしたが鎮静かけると血管確保が難しくなるので除外されたんですね。
暴れる猫の場合筋肉注射になってしまうことは仕方のないことなのですね…
呼吸についても想定通り10-20分で旅立てていたら私もこんなに悩まなかったと思います。
先生がおっしゃるように予備の薬や道準備されていれば…と思ってしまいます。
想像していたような眠るような安らかな死とは違うものだったので苦痛を長引かせるよりはと思って決断したのに今は罪悪感でいっぱいです。
ご丁寧にご回答いただきありがとうございました。
2024/06/26 14:05
再び 栗尾雄三 先生 からの回答
ご連絡ありがとうございます。
筋肉注射で効果のある麻酔薬は無いといっても過言ではありません。おそらくは鎮静剤かと思います。鎮静剤も過剰に投与すると麻酔に近い効き目があるかもしれませんが、心臓までは止まらないかもしれません。
やはり安楽死を確実に誘導する場合は静脈でカリウムの投与が必要かと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
2024/06/26 14:27
投稿者 ハウス さん からの返答
再度ご回答いただきありがとうございます。
ネットで調べても筋肉注射での安楽死の処置について出てこず私の猫が経験したような話もなかったので先生の解説で理解できました。
また鎮静剤の過剰投与での安楽死はやはり一般的でなく不確実なんですね…
ご丁寧にありがとうございました。
2024/06/26 15:58
再び 栗尾雄三 先生 からの回答
ご連絡ありがとうございました。
少しでも参考になりましたでしょうか。
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2024/06/26 18:20
安楽死の処置について
先日癌の猫自宅で安楽死させました。想像していた眠るように苦しまずに亡くなる安楽死とは違ったので本当に猫が苦しまずにいけたのか疑問に思っています。
うちの猫は癌と診断され胸水もたまっていて常時呼吸が苦しそうで尾翼呼吸や口呼吸がみられました。ステロイドも効果がなくどんどん呼吸状態が悪化したので苦しみを続かせるよりは楽になって欲しいと安楽死を選択し往診にきたいただきました。
暴れる猫だったので血管確保が難しく筋肉注射でやると事前に説明を受けており最初に抗不安薬、次に麻酔の注射で10-20分で亡くなると説明を受けました。
筋肉注射自体は量も多く痛いとは聞いていました。想像よりも猫が叫び暴れてその時の声と表情はとてもショックなものでしたがすぐに楽になれるよと声をかけてお別れを言いつつ見守っていました。
ぐったりし目も徐々に瞬膜が出てきてはいましたがお腹を大きく使って鼻もヒクヒクさせた尾翼呼吸が30分も続きました。この時点で獣医さんに大丈夫か確認したところ、追加で静脈から薬を入れると言われ準備のため離席されました。離席される前に今意識はあるのかと質問し、先生が猫の顔まわりを触り髭や眉毛が反応し、瞬膜もひっこんだので「少し意識あります。」と言われました。当初静脈からのアプローチは予想されてなかったので準備に20分ほどかかり静脈注射できたのは最初の注射から1時間経っていました。血管を探してる間は呼吸のためのお腹の上下もどんどん大きくなり私は目が覚めてしまうのではないか、この1時間ずっと意識があって酸素もすえず呼吸困難で苦しんでいたのではないかと気が気ではなく、苦しんでないですよね?と3回ほど質問しました。その度に全く苦しんでいないとおっしゃっていました。静脈注射後は聴診器で心臓が止まっていることを確認し亡くなったと言われました。
先生のお話では循環が悪く時間がかかった、今まででやってきたなかで1番長かったと言っていました。また最初の説明の際に鎮静をかけてから静脈から安楽死の薬をいれられないのか伺ったのですが、鎮静をかけると嘔吐する子もいるので可哀想なのでやらないとの説明でした。
1時間も意識があり、酸素室から出されずっと呼吸が苦しく苦痛を感じていたのではないかと火葬した今も考えてしまいます。
この安楽死の処置は正しかったのか静脈麻酔までの1時間本当に苦しんでいなかったのか教えていただけないでしょうか。