是松 壮一郎 先生からの回答
こんにちは、かず&るびーさん
カズくんの肛門周囲の腫瘍ですが、おそらく肛門周囲腺腫だと思われます。もともとは、皮脂腺に属する肛門周囲の分泌腺が精巣から分泌される男性ホルモン(テストステロン)に反応して、活性化や腫瘍化するものと考えられています。
特に未去勢の雄に多い病気です。
治療としては、悪性の疑いがあるような単体のものであれば手術をすることが奨められますが、多発性や除去手術が難しい場合は去勢手術をすることにより、良好な結果が得られることの多い病気です。
(分泌腺を活性化する男性ホルモンの分泌が去勢手術によりおさえられるためです)
肛門周囲腺腫は良性、悪性ともにあるため、悪性の場合は経過が悪いのですが、これらはなかなか細胞診検査でも判定が難しい部類とされています。(悪性良性の判定は、腫瘍の種類によっては判定が難しい部所があるのです)
今回のようなケースでは、まず去勢を行い、経過を観察することを第一選択としてもいいのではないかと思います。
腺腫が多発すると、肛門周りも化膿したりしがちで、難治性となりますので、早めの治療がいいでしょう。
担当の獣医師とよく話し合って、今後のことを決めてみてください。
参考になれば幸いです。
どうぞお大事になさってください
追記(Oct/30/2007)
すでに去勢をしていらっしゃるということですので、追記をさせていただきます。
去勢をしている犬でも、肛門周囲腺腫になる可能性はあります。この場合は、テストステロンの影響を受けないタイプになりますので、放射線療法をお奨めすることになると思います。
また、細胞診の結果や、リンパ節への転移の確認など、悪性である事がはっきりしているのならば、化学療法の開始も考えていただいた方がいいかもしれませんが、副作用も強く、これらのプロトコルの使用の際にはよく獣医師に相談なさってからお始めください。
2007/10/28 10:19 参考になった! 0
投稿者 かず&るびー さん からの返答
このような説明は主治医から聞かされていなかったので驚きました。今日病院に行って今後の事を決めてきたいと思います。相談させていただいて本当に良かったです。ありがとうございました。
2007/11/04 10:19
腫瘍について
はじめまして。Mダックスフント雄の12歳のことで質問させていただきます。気づいたのは2ヶ月程前になります。肛門の横のあたりに、硬い梅干大のしこりが1つあるのに気づきました。病院で診察していただいたところ、少し様子を見ようということになりました。
しばらくすると、最初のしこりの上にもうひとつしこりが・・・
10月13日、病院を受診した結果、一つ目のしこりは、中が液体で、注射器で吸い出すと消えてしまいました。後から発見したしこりの血液を顕微鏡で見てみると、それを作り出しているであろう細胞がたくさん見受けられました。先生のお話によると、腫瘍が液体を作り出し、しばらくするとまた液体が溜まるだろう。摘出し、細胞を検査ないと判断出来ない。という見解でした。先生の診察の通り、また液体が溜まり新たなしこりが出来ています。いくら調べてもこのような症例は無く、とても心配です。先生方のご意見
をお聞かせ下さい。