だいじょうぶ?マイペット

脊髄腫瘍とステロイド(飲み薬)との関連と治療方法について

質問カテゴリ:
手・足の異常 / その他

対象ペット:
/ ラブラドールレトリバー / 性別不明 / 年齢不明

質問者:
東京都 / mimikomintさん

 
2008/01/18 15:48

はじめまして。どちらに相談したらいいか分からず大変悩んでいた時にこちらに出会う事が出来ましたので思い切って質問をさせていただきました。
ラブラドールレトリバー11歳の女の子です。体重が34kgもありました。

昨年10月中旬あたりから右前足が家の中でも散歩でも滑ったりナックリングをしたり、階段を降りるときに少し転んでしまったりすることがあり小さい頃から通っているかかりつけの動物病院に診察に行きました。
その時の診断は「老犬」なので人間の老人と同じように転びやすくなったのでしょう、だから仕方ない症状なので無理をさせないようにだけして様子をみましょうと言われました。

それから少したって原因は分からなかったのですが1週間程下痢の症状が続きました。しかも昼間もさることながら夜中にも起されてトイレのために外に出すと踏ん張ってなかなか出ないで時間をかけながら下痢をする状態だったので12日に心配になり今度は下痢の症状で診察に行きました。この時にいただいた下痢止めの薬名は確認をしないと分かりません。
下痢は3日程で治ったのですが前足のナックリングが頻繁なので下痢改善の報告とあわせて18日に診察に行った所、やはり老犬だからナックリングの症状は出るだろうけれどそんなに頻繁になったのならば痛み止めを飲んでみましょうとハギソ(人薬)の処方を受けました。しかし痛み止めを飲んでいるのにナックリングの症状が右前足だけでなく左前足にも出てきて症状が悪化しているように見えたので21日に再度診察に行きました。
するとまれにしか出ないのだけれど12日に処方した下痢止め薬の副作用に足が麻痺が出る事がある(事前説明はありませんでした)のでそれかもしれないと言われその薬を解毒するためにホリゾンという薬を飲ませましょうと処方されました。この時点では前足だけが麻痺状態で後ろ足は元気に動いていました。
このホリゾンを帰って飲ませた所翌朝には4本の足全てが麻痺してしまいまい動けなくなってしまいました。意識レベルはしっかりしていて眼もちゃんとしているけれど足が4本動かない状態になってしまいました。眼だけ動いているような状態でした。
そこで紹介をしていただき大学病院でレントゲンとMRIの検査をしていただくことになったのですが直ぐには予約が取れなかったため大学病院へ行くまでプレドニンを毎朝6錠飲ませるようにと処方を受けました。
そして12月3日に大学病院へ検査に行った所、
「脊髄内腫瘍です。脊髄の中なので手術は出来ない場所です。ただ悪性ではなく良性だと思います。が、神経を圧迫しているのでもう歩く事は出ないと思います。おしっこももう感覚はないので清潔を保つように下の世話をしっかりしてあげることが大事です。年越しは今の状態で出来ると思います。プレドニンはそのまま飲み続けてください」
という診断をしていただきました。MRIのフィルムを家族で見せていただきましたが確かに第④頚椎の脊髄の中に大きい白い丸い影が映っていてほとんど脊髄の中を埋めてしまっているように見えました。この時家族で少しでも気持ちよく余生を過ごせるように頑張って介護を楽しむように努力してしようと決めました。
すると大学病院から帰ってきて数日するとおしっこをしてしまってからキュインと小さな泣き声を上げていたのが、急にトイレをするときに前足が動かないのに後ろ足をけとばして出来ないながらもおしっこのポーズをとろうとし始めました。なので動きだしてから後ろ足を開いてあげると開いてからおしっこをするようになってきたのです。これがきっかけとなって段々ベットから這い出ておしっこをするようになり、とうとう今では歩けるようになり、トイレも2階の居間から介助しながら階段を降りて外にでておしっこもうんちもするようになりました。そしてトイレに行きたい時はなんとなくその合図を出すようになったし、待て!というとおしっこシートを引くまでは我慢できたりするようになりました。ご飯も寝たまま食べていたのが今は四つ足で立って食べれるようになりました。
症状としては前足の(特に右足)ナックリングが時々出たり少し滑ってしまったりする以外はほぼ元気だった頃に戻っていると家族では思っています。ナックリングが出るのはご飯を食べている時、散歩で臭いをかいだり用を足しているとき、時々家の中(フローリングの部分とそれをカバーするはめ込みカーペットを最近敷きましたがその上です)を歩いているときです。
現在はドッグフードを半分にしてあとはおかゆとキャベツ等を煮たものを混ぜてご飯をあげているので減量に成功して体重も28㌔前後になりました。
お散歩も時間は15分程するとナックリングが出てくるので15分位に抑えて朝晩2回連れて行っています。
そこで私達家族は副作用が出る薬だと分かっているのにこのままプレドニンを6錠飲ませないといけないのだろうか?ということを悩んでいます。
かかりつけのお医者様は年明けに、こんなに脊髄腫瘍があるのにこんなに良くなるのは信じられないし、こんなに良くなってきたのだからプレドニンを減らしていけるかもしれないとおっしゃってくださいました。全く歩けず寝たきりだったのに驚異的な奇跡的な回復ですとおっしゃってくださいました。
ですが、大学病院の先生に確認をしてくだっさったところ、やはりこのまま6錠飲み続けるようにと指示が出たので飲み続けてくださいという結果のお知らせを受けました。
プレドニンという薬は腫瘍自体を小さくしたり溶かしたりする事は出来ないけれど、その腫瘍の周りについている炎症を洗い流すために飲み続けた方がいいんだよということでした。
そして今は小康状態だけれど薬の副作用が出る前(だいたい3ヶ月から6ヶ月位)に脊髄腫瘍の容態が悪化するだろうから副作用の事は考えずに薬は飲み続けた方がいい。そして腫瘍は小さくなるはずはないので再度大学病院へは来なくてもいいとのことでした。
家族としては年明けにかかりつけのお医者様がプレドニンを減らしていけるといって下さったのが凄く展望が持てて嬉しく感じました。
少々のナックリング以外はこんなに普通で元気になったのでなるべく副作用が出ると分かっている強い薬を飲ませるのが、何かもう治らないと諦めてしまっているような気持ちになってしまいどうしても心にひっかかってしまうのです。
その思いをかかりつけのお医者様に相談させていただき体重が28㌔になったのでその体重で計算して5錠まではギリギリ減らしていいよと言われ5錠に減らしてもうすぐ2週間になろうとしています。
今は6錠の時よりも飲水の量が減りおしっこの回数も減りました。異常食欲には変わりはあまりありません。
ナックリングの症状には変化はないと思います。
大学病院の先生に再度ご相談していただく前にはプレドニンをやめさせる場合は2週間毎に1錠づつ様子を見て徐々に減らさなければいけないということまで説明を受けていたので薬をへらしていけるのではないんだろうか?とどうしても思ってしまうのです。
通院も元気なので特に変化が無ければ月に1度位の検診でいいということになり、プレドニンを飲む以外は普通の生活に戻れて居ます。
かかりつけのお医者様には本当によくしていただいているのですが、4錠以下には減らせないと言われており、凄く悩んでいます。
このような状態なのですが、このままプレドニンを飲み続けなければいけないのでしょうか?今の状態があるのはプレドニンを飲んでいるおかげなのでしょうか?
長くなってしまいましたがどうぞよろしくお願いいたします。


大学病院の先生も、かかりつけの先生も、
非常に素晴らしいと思いますし、
私もそのように成れたらと思います。
また、飼い主さまも良く、ランちゃんの病状を把握し、
ケアされているのが文面からも伝わり、
非常に愛情を持って接していただいているのが判ります。
ランちゃんも幸せな事でしょう。

さて、病状についてとステロイドについてですが、
先生方の説明以上の新たな内容は有りません。
ただ、治らないと諦めてしまっている様な気持ちに、
引っ掛かりがあると言う事ですから、
減薬してみるのも選択肢のひとつだと思いますが、
ステロイドの効果で、
現在の良好な状態が維持されているとすると、
悪化するのは間違いないので、
「そのリスクを冒せるか?」という事になると思います。

あらゆる病気について言えることですが、
治療にもリスクがあり、治療しない事にもリスクがあります。
そして、治療するメリットと治療しないメリットもあります。
それらのリスクとメリットを天秤にかけて、
もっともリターンの大きいと思われる方法を
選択していく事です。

先生方は、ステロイドを続けるリスクよりも、
その効果によるリターンの方が、大きいと考えておられます。
しかし、飼い主さまがステロイドのリスクの方が、
大きいと感じてしまうのでしたら、
もう一度ステロイドを減らすリスクを思い描いていただき、
天秤にかけてみてください。

投稿者 mimikomint さん からの返答

橋本先生
早速のご回答をいただきありがとうございました。先生のアドバイスとてもよく分かりました。
最初に診断を受けた時に無理ですと言われた事がランの生命力によるのか、もの凄く回復しているように見えるので家族としてはどうしても今の状況が素直に飲めこめずにいるのかもしれません。
もう一度家族でも相談し、またかかりつけの先生にももう一度思いのたけをお話してランにとってどうすることが一番良い事なのかを考えて行きたいと思います。
本当にありがとうございました。
これからも頑張りたいと思います。
ありがとうございました。

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