井上 平太 先生からの回答
内臓の縫合には溶ける糸を使うのが一般的です。しかし溶ける糸の最大のデメリットは傷口の癒合の前に糸が溶けてしまう事があり得るという事です。
文章では内部のどこを縫った糸がほどけてしまったのかが書かれておりませんので、膀胱と推測してお答えいたします。
膀胱結石があった場合には膀胱の粘膜上に細菌が増殖していることが多いので、この菌が糸に吸着した場合に早期に溶けることがございます。
次なる可能性としては排尿を我慢して膀胱に予想以上に尿をためてしまった為にに膀胱壁が耐えきれなくなって糸によって壁が切られてしまった場合です。この場合にも縫った膀胱が開いてしまいます。
また、溶ける糸は他の糸と比べると、水分を吸った場合に伸びてしまいやすいのです。どうしても通常の糸と比べると縫合後に結び目がほどける確率が高くなります。しかし、これに関しては結ぶ回数や結んだ断端を長めにカットする事によりカバーしますので、通常は問題になりません。
お大事にしてください。
2009/08/21 03:02 参考になった! 0
投稿者 dondon さん からの返答
詳しいご回答ありがとうございます!
あれから、昨日退院することができました。
説明不足ですいませんでしたが、ほどけたとされる箇所は、膀胱の箇所ではなく仕上げの筋肉を縫った箇所のでようで、筋肉はさけたりしてなく、糸がほどけて腸が縫った箇所から出ていたようです。
二度目の手術の際は、溶けない糸でナイロンの糸で筋肉を多めにとって縫ったらしいです。
というのも、ほどけた原因がいまいち分からない様子で。。。
その後、私は一番の手術の箇所である膀胱が心配になり、質問しましたが、膀胱は術後オシッコも出ているし、問題ないといわれました。
何しろ、一度で済むものが二度お腹を開いたことが大変ショックで、かつ知識もあまりないものでして、色々調べました。
まあ、結果としては、膀胱の傷口は問題なく、筋肉の箇所はナイロンで縫いなおしたから大丈夫であろうと。
(非吸収糸への拒否反応はおそらくないであろうと)
ただ、原因は縫い方か何らかの腹部で力が入ったかと思いますが、丁寧に説明も受けましたし何しろ最後まで面倒みて下さったので十分感謝することができました。
井上先生もご回答本当に心から感謝致します。
犬を飼う責任として知識不足は何より無責任ですので今後気をつけたいと思います!
2009/08/28 03:02
手術のトラブル 再度手術することに関して
先日、いつもお世話になっている先生の病院で三歳のヨーキーの雄犬の膀胱と尿道に石があり急遽手術(尿道は切らず済み、膀胱のみの手術になりました)をして一週間後に無事退院して、それから、だいぶ元気になり6日後、抜糸の日に病院へ行きました。
すると、手術で腫れていると思っていた箇所を先生が触り、内部の縫った箇所が開いてる可能性があるということで再度手術になりました。そして、先生の話によると、溶けるタイプの糸がなんらかの力で取れてしまっていた様子です。
術後、一週間は病院で安静にしていました。その後、6日間も家で特別暴れたりしていませんでした。私が見るからには術後から既に同じ大きいさ位で腫れていた思います。
そして、二度目の手術の際には、溶けない糸でしっかり縫って再度入院になている状態です。
ここで、筋肉がさけて内部の傷口が開いたとしたら仕方ないと思うのですが、今回のように糸がほどけたか切れた場合は縫い方、縫う技術ミスなのではないかとも思えます。
専門的な知識もありませんし、内部の状態も実際見れないので専門の獣医さん達の意見が是非聞きたいです。
よろしくお願いいたします。