井上 平太 先生からの回答
狂犬病予防法上は残念ながら狂犬病ワクチンの免除規定はございません。この法律は人間の公衆衛生の安全のための法律で何ら動物の安全は考慮しておりません。しかし、この法律に則って接種を行うのは我々獣医師です。獣医師は獣医師法に則って安全に動物にワクチンが接種できると判断した時にワクチンを接種いたします。
獣医師が判断してワクチンが受けられない状態なのですから、飼い主の方は心配せずに散歩をさせてあげてください。
しかし、咬傷事故等を起こしますと県知事への届け出・狂犬病鑑定が必要になりますので十分注意してください。
この場合、狂犬病未接種に対する20万円以下の罰金は適応される可能性は低いと言えるでしょう(法律家では無いのでこの表現でご勘弁を)。私は県の狂犬病予防協会の理事をしておりますが、今回と同等のケースでこれが問われた前例はございません。
尚、狂犬病ワクチンの接種は正確に言うと免除ではなく有期延期ですのでかかりつけの先生にいつまでの延期なのか・を含めて定期的に追加の判断を行って頂き、健康状態が改善したら狂犬病ワクチン接種を受けてください。
現在狂犬病に感染している動物は日本にはおりません。数年前に狂犬病に感染して2名の方が無くなられましたが、いずれも海外で感染して帰国された方です。
狂犬病のウィルスは咬まれるなどで直接ウィルスが含まれる唾液や体液が傷口に注入された場合や感染者の臓器移植など、限られた条件でしか感染いたしません。散歩で感染することはあり得ません。
ですので、日本ではワクチンを受けていないと感染する危険が有るわけではなく、万が一海外からウィルスが侵入したときに日本で蔓延するのを防ぐために犬たちに我慢して接種してもらうと言う意味合いで法律が有ると思ってください。
どうか安心してワンちゃんとの生活を楽しんでください。チャンクちゃんは生まれてきたからには生きている限り楽しく散歩をする権利が有ります。
どうぞお大事にしてください。
2011/09/17 00:13 参考になった! 0
投稿者 tommyf さん からの返答
井上先生
こんばんは。
ご回答いただきありがとうございます。
詳しくご説明いただき、よく理解出来ました。
狂犬病予防協会の理事をされていらっしゃる先生に散歩で感染はないとお話しいただけると太鼓判を押していただいたような気持ちなり、これからは安心して公園へ散歩に連れていくことが出来ます。
そして、免除ではなく有期延期だったのですね。誤解をしておりました。
定期的に血液検査をしておりますので、その際に先生に窺って、体調が良くなりましたら接種したいと思います。
「生まれてきたからには生きている限り楽しく散歩をする権利が有る」と言っていただけたことが本当に嬉しかったです。愛犬が出来る限り幸せに、病気があっても制限しすぎずに楽しみのある生活ができるようにサポートして行きたいと思います。
この度は本当にありがとうございました。
2011/09/24 12:13
狂犬病予防接種と散歩
はじめまして。狂犬病予防接種と散歩についての質問です。
M・ダックス8歳で、病気があり血液検査の結果がとても悪く、
今年は狂犬病の予防接種を免除となりました。
ワクチンは狂犬病よりひと月前に受けましたが、体に堪えたようで
2日間寝てばかりとなり、そういういきさつもあっての免除です。
昨年まではワクチンも狂犬病も受けてきました。
病気もあり検査結果は悪いですが、まだ日常生活に不自由することはなく、足腰を丈夫に保つために散歩へ行っています。
犬同士の付き合いがあまり得意な子ではないため、他の犬と少しあいさつしても、あまり触れあいたがりません。
また、今までは欠かさず狂犬病予防接種を受けてきていますので
、よそのワンちゃんにうつすということはないと思います。
現在は家の近所の通りを散歩させていますが、これから涼しくなってきたら公園への散歩をさせたいと考えています。
足裏の皮膚が薄く、アスファルトは靴がないと歩けません。
土や草の上を裸足で歩かせてやりたいのです。
ですが、狂犬病は尿や唾液で感染すると聞きました。
色々なわんちゃんが散歩に来る草や土に狂犬病の感染源があり、すりむいた足から感染という可能性があるのではと考えたのですが、公園への散歩は避けるべきでしょうか?
また日本には現在狂犬病はないと言いますが、野良犬やアライグマなどの野生動物も含めてのことでしょうか。
犬を預けての外泊が難しいので、山やキャンプ場など犬同伴が出来る場所での感染の可能性はどう思われますか。
病気や肝機能のための免除ですので、まだ可能な限り自然に触れさせたいと思っています。
どうぞご意見をお願いします。