是松 壮一郎 先生からの回答
こんにちは、つーちゃん
さて、ヘモバルトネラ症(猫伝染性貧血)とは、微生物の一種リケッチアに属するマイコプラズマが赤血球に感染することにより貧血やそれに伴う症状を引き起こす病気です。
感染経路はまだはっきりしていない部分もありますが、吸血昆虫による媒介や咬傷による伝搬、初乳や胎盤からの感染も考えられています。
また、猫伝染性白血病(FeLV)との関連も知られており、てんちゃんの場合もそれらの感染がないかの検査も必要だと思います。
検査としては、血液を使っての直接クームス試験や血液塗抹の顕微鏡検査などをすることになります。一般に血液検査と呼ばれる血液生化学検査とは異なります。また、クームス試験は通常外注検査に出すのが一般的です。
血液塗抹も場合によっては外注検査に出す場合もありますが、よく勉強している先生などは自分で染色して見るケースも多いでしょう。特に、血液塗抹をみるとヘモバルトネラ感染症の場合は特徴的な寄生体が認められますので、治療の過程でも繰り返し検査をすることが必要です。
また、マイコプラズマにたいしてはニューキノロン系のバイトリルよりテトラサイクリン類などの抗生物質が有効だと思われますのでそれらの薬を使うのが一般的です。
変更後の薬が何であったかが不明ですが、もしかするとそれらの抗生剤を使われたのかもしれませんね。
また、転院後の処方薬ですが、ヘモバルトネラ症であれば、利胆剤や胆道拡張剤の投与目的が今一つ不明ですので、もう少しきちんと説明を受けるかさらに転院を考えた方がいいのではないかと思います。
また、大きな声を上げながら家の中を徘徊する行動ですが、あまりヘモバルトネラ症の症状でそれらの神経症状はありませんので、頻度にもよりますが、不安などによる異常行動の場合もあると思います。
もう少し様子をみてもいいかもしれません。
いずれにせよ、今回の発熱や貧血が本当にヘモバルトネラ症によるものかどうかの鑑別診断は大切だと思いますので、血液の塗抹標本の観察と直接クームス試験はきちんとしてもらってください。
参考になれば幸いです
どうぞお大事になさってください
2012/01/17 17:50 参考になった! 0
投稿者 つーちゃん さん からの返答
ありがとうございます。
猫伝染性白血病(FeLV)の検査は、一度検査をしたのですが心配だったので、もう一度、検査しましたが陰性で感染はありませんでした。
大きな声も、なるべく声をかけて安心させてあげたいと思います。
なんとか治してあげたいので
もう一度、血液検査をお願いしてみます。
2012/01/24 05:50
ヘモバルトネラ症
初めまして。よろしくお願いします。
昨年10月に40度の熱が出て食欲がなく、点滴や抗生剤の注射などで熱はいったん下がりましたが、3週間後また、40度以上の熱が出ました。その時に血液検査をしたところ、貧血があり、黄疸も出て白血球の数値も高く、たぶんヘモバルトネラ症、の可能性もあるとの診断。
『バイトリル』を飲んでいたが、一向に良くならず、再度血液検査。
前回と同じ数値で、よくなっていない。ということで
薬を変更した。
年が明け、食欲も少なく、薬もなくなるので診察。体重が2.9㎏に減少。診察をはじめたころは3.6kgありました。
同じ薬を処方されました。
なかなか、治らないのでセカンドオピニオンで違う病院に行って血液検査をしていただいたのですが
結果は、同じでした。
飲んでいる薬は、効いていないとのことなので、薬は飲まずに
利胆剤、胆道拡張剤の薬とぺリアクチン(食欲増進剤)を処方されました。
病名もわからず、薬の効き目もない。
今のところは、熱は下がりましたが、食欲はありません。
もし、もっと詳しく検査をする場合は、どんな検査方法があるのでしょうか?
ヘモバルトネラ症についても教えてください。
あと、熱が出てからの症状なのですが
歩きながら大きな声で家の中を徘徊するのです。
病院で、聞いてみたのですが、心配ないといわれるばかりです。
脳の病気でもあるのか、心配です。