栗尾雄三 先生からの回答
獣医師の栗尾と申します。
クッシングは下垂体性と副腎腫瘍に分類されます。
そして、それぞれで飲み薬の適用量がかなり違います。
これを知らない獣医師がたくさんいらっしゃるため注意が必要です。
副腎腫瘍なのでしょうか?
仮に副腎腫瘍であれば、体重が7kgに対しては、アドレスタン10mgは多すぎることになります。適当な量は3mg程度になりますが、販売されている規格が5mg~のカプセルとなるため、アドレスタンでは治療が難しいかもしれません。
一方で下垂体性であれば、今の薬の量で問題はありません。
ただ、副作用などが気になるということであれば内服を減薬したり、ホルモン検査を実施してみるのがよさそうです。
どうぞよろしくお願いいたします。
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konomi動物病院 獣医師 栗尾雄三
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2021/08/11 17:06 参考になった! 2
投稿者 しい さん からの返答
早速のご回答をありがとうございます。
2年前に高用量デキサメサゾンの検査を受けた時には、下垂体性と診断され、副腎の片側肥大は腫れと聞きました。
その後別の病院のエコー検査で、偶発腫という腫瘍であると聞かされました。
下垂体性と副腎の腫瘍が重なっていると。
今回は別の病院を受診していますので、そちらでは下垂体性なら両方の副腎が大きくなるので、下垂体性は除外して副腎腫瘍という診断でした。
ただ、CTなどの検査をしていないので、確定ではないがということをおっしゃっています。
副腎の腫瘍というのは、間違いはないと思われます。
そうすれば、やはりお薬の量が多いのですね。
お聞きしたいのですが、アドレスタン以外のお薬でしたらどのようなお薬を使われるのでしょうか?
減薬は今の獣医師の方は、考えてはいないようです。
体重からすると一番少ない量と言われています。
もう一度ホルモン検査ということは、ACTHの刺激試験以外の低用量のデキサメサゾン等の検査ということでしょうか?
今のアドレスタン10㎎を2週間呑んで後に、ACTH刺激試験をするとは聞いていますが、減薬をしてもらえないのなら、このまま服用はできないと思っています。
どのようなお薬が適しているのか、教えていただければと思います。
宜しくお願い致します。
2021/08/11 17:45
再び 栗尾雄三 先生 からの回答
1.0cmを超えていたら副腎腫瘍で間違いないとは思います。
副腎腫瘍の場合の投薬量はかなり減らさないといけません。
アドレスタン以外であれば、デソパンなどの錠剤を細かくするまたは粉末状にする必要があります。あとはケトコナゾールという薬を与える方法もあります。手術ができなかったり、体重が合わない症例用とはなりますが。
体重からすると一番少ない量というのは、あくまで下垂体性の話です。副腎腫瘍ではかなり薬の効き目が変わってきます。これは知らない獣医師が多いと思います。
もう一度ホルモン検査というのはACTH刺激試験となります。薬を飲んだうえで検査をするということです。
かかりつけの先生には申し訳ないですが、服用はやめた方が無難かと思います。なお、副腎腫瘍は基本的には手術で摘出することが一番良い方法であるとはされます。
どうぞよろしくお願いいたします。
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2021/08/11 20:42
投稿者 しい さん からの返答
ご返信ありがとうございます。
色々とお教えいただき、ありがとうございます。
2年前にグレーゾーンのクッシングと診断を受けた時は副腎の肥大が腫瘍ではなく、腫れと聞いていました。高用量デキサメサゾンの検査を受けた結果ですが。
その時に腫瘍と診断を受けていれば、今よりも全身症状も良かったので踏み切れたかもしれません。が、もう16歳になる今は、その選択は難しい気がします。
お薬に関して初めてお聞きすることでしたので、今後のより良い治療への参考にさせていただきます。
いつも本当にありがとうございます。
申し訳ありませんが、もう一つだけお伺いしたいことがありまして。
この夏の時期はパンディングが多くなります。特に夕方から夜にかけてですが。
今のかかりつけ医は、それはかなり負担になると言われています。
私が見ていても辛そうに感じることもあります。
それを抑えるための投薬という面があります。
でも心肺の状態は良いとのことです。
パンディングの体への負荷は、どの程度のものなのでしょうか?
お教えいただければ幸いです。
返信が遅くなり申し訳ありませんでした。
2021/08/12 19:36
再び 栗尾雄三 先生 からの回答
パンティングは呼吸が早くなるので、それなりにエネルギーを消耗します。
ただ、それだけではあると思います。
パンティングが原因で寿命が短くなったり、他の病気になったりすることはないはずなので、臨床的にはあまり重要視しない項目ではあります。
もちろん、そばで見ている側は「息苦しそう」と不安になります。
なので、治療はするべきです。
どうぞよろしくお願いいたします。
2021/08/13 08:26
投稿者 しい さん からの返答
何度もご回答をありがとうございました。
少しでも良い状態を保ってもらえるように、勧めていければと思っております。
ありがとうございます。
2021/08/13 16:11
再び 栗尾雄三 先生 からの回答
ご連絡ありがとうございました。
少しでも参考になりましたでしょうか。
お手数ですが、以下より評価をいただけますとうれしく思います。
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2021/08/13 21:53
投稿者 しい さん からの返答
色々と教えていただきまして有難うございます。
病院は、やはり他院に代わりまして、今後のことを検討しています。
簡単な症状ではないので、意思の疎通は大切だと思われますので。
一人では決めかねることも、ご意見をお聞かせいただきながら決めることができて
感謝しております。
ありがとうございました。
2021/08/17 18:25
クッシングのお薬に関して
お世話になります。
3月のACTH刺激試験で28という数値で、こちらの方でも色々とお教えいただき今月初めからアドレスタン10㎎で投薬治療を始めました。
一日の量です。
その日より午前中から夕方近くまで、起きることなく眠り続けて、翌日に嘔吐、下痢の症状があり、かかりつけの医師に連絡したところ、そのままお薬を続けて、また同じ症状があれば連絡をとのことでした。
下痢、嘔吐は止まりましたが規則正しい排便の回数、状態は乱れて、眠り続けるというのは、朝お薬を呑むと必ずそうなります。
15歳という年齢とクッシングの症状とで、後ろ足の筋力が少しずつ落ちていっています。
なのでこれほど眠ってしまうことが続くと、筋力低下がより進む心配があるのと、お薬に嗜眠という副作用があると聞きました。
下痢、嘔吐等からお薬を中断したりですので、まだ1週間に満たない日数しか上げていません。
一番辛そうに感じるパンディングは投薬の日数も少ないためか、お薬を呑んでものまなくても、日によって差があります。
比較的楽そうな時と、強く出る時と。
嗜眠のような状態から、再度かかりつけ医に減薬を尋ねると、体重(7㎏)からして少ないのでそのままの量でということです。
体重だけで判断するより、個体差や諸々の条件でより少ないお薬の量に微調整はされないのかと思うのですが、それはどうなのでしょうか?
後は私自身の判断でお薬を続けるか止めるか決めてくれていいと。
副腎の腫瘍(約1.5©から1.7c)が小さくはならなくても、ホルモンの分泌を抑えて、より早く大きくなることを少しでも緩やかにできればということと(それはまた違うと思いますが)
パンディングが強い時の辛さを思うと、治療は継続する方が良いのか、一日の大半を昏々と眠り続けてしまうことからの体力、筋力低下等の心配の両方で(内科的にも影響する?)投薬の継続を決めかねています。
以前ご相談した時はALPの数値(2万)のこともありましたが、7月の検査でアドレスタン投薬前ですが、1200まで下がっていました。
副腎の腫瘍があれば治療は必要と、こちらでも教えていただいて踏み切ったのですが、ホルモン検査、血液検査、お薬の副作用、通院による心身の負担等、もうすぐ16歳になる年齢から、どう選択することが本人にとって良いのかと思って今後のことを迷っています。
多飲多尿等はなく、よく理解し、夜も特に問題なく睡眠はとれています。
夕方から夜にかけて特に食欲が増すようで、その間がパンディングも強く出ます。日によって差はありますが。
血糖値、コレステロール等は正常値。ALTが基準値よりやや高い(78までが106)
肝臓はやや大きくなっている。
心肺の状態は良い。筋力低下はありますが、普通に歩けています。
治療を継続することが賢明でしょうか?
よろしくお願いいたします。