井上 平太 先生からの回答
基本的には生ワクチンを接種後は1ヶ月間は他のワクチンの接種を控えた方が良いとされております。
逆に不活化ワクチン(死菌ワクチン)の場合には1週間おけば他のワクチンを接種する事が出来ます。
狂犬病ワクチンは不活化ワクチンですのでこれを先に受けた場合には1週間おけば混合ワクチン(ほとんどが生ワクチン)を受ける事が出来ます。狂犬病ワクチンの説明書には生ワクチンを受けている場合には1ヶ月以上おいてから接種するように注意書きが書かれております。
これは十分な効果をあげるためと、動物の負担の軽減のためです。
ですので通常動物病院では同日に接種する事は避けております。しかし、集合注射で狂犬病ワクチンを受けてきてすぐに病院で混合ワクチンを注射してしまうことは、飼主の方との問診が十分に取れておりませんと起こりえます。また集合注射会場では連れてこられる方が状況を知らないと動物病院で混合ワクチンを受けた直後に狂犬病ワクチンを接種してしまう事も稀には起こりえます。
しかし説明書に書かれていることには法的な効力はございません。獣医師の裁量による効能書外使用と言う考え方がございます。
飼主の希望とワクチンの必要性あるいは狂犬病のように6月末までに受けるように法的規制がある場合には獣医師の判断により同時に接種する事があっても違法性は当てはめにくいと思います。
同時に接種した場合に考えられる事は干渉作用と言って互いに抗原が干渉しあって効果が減弱してしまう可能性・ワクチンのアレルギーが出る危険性の増加・動物に対するストレスの増加などが考えられます。
当院でも出来るだけ問診をしっかりやっても、狂犬病に連れて行った方と混合ワクチンに連れてきた方が別の方ですと、知らずに接種してしまう事もたまにはございます。しかしこれで何か副作用が出た事は経験しておりません。
薬事法に違反するとは、私は思いません。しかし結果として副作用が発生した場合にはそれに対する補償問題は発生すると思います。
なお、血液検査に関してはどのワクチンと同時でも全く心配ございません。
ただし法的なことに関しては獣医師は素人ですから法律家のコメントがあると良いのですが。
2006/05/26 01:10 参考になった! 0
投稿者 さん からの返答
早速のご回答ありがとうございました。
これから飼い主のほうも注意して、愛犬に負担がかからないように同日に接種することは避けるようにします。
不安が解消されました、本当にありがとうございました。
2006/06/02 01:10
真実が知りたいです。
はじめまして。わたしは2年ほど前からMダックスを飼っているんですが、飼い始めにかかりつけの動物病院を探していたのですが、近所の友達に紹介してもらい、そこにずっと診てもらっています。
ただ最近、その紹介してもらった友達にこんな話を聞きました。
その病院をやめて、別の所に行き始めてると・・・
最近その友達が、狂犬病予防接種&混合ワクチン&フィラリア予防の血液検査の為、現在の病院に連れて行きました。
受付で全て同日に受診希望の旨を伝えると、看護婦さんが驚いて、「この3つを同日にする事はしてはいけない事なんですよ。」と言います。
実は、以前の通っていた病院で医療ミスにあってからその先生のことが信用出来なくなり、かかりつけを変えていたそうです。
友達が以前の病院では3種全て同日に受診していた事を告げると、慌てて先生がとにかく中で話を聞くからと言います。
なんでも毎年3月の終わりに、フィラリアの為の血液検査とワクチンと狂犬病の注射、1日に合計3本の注射針を刺されていたそうです。
ところが新しい先生が仰るには、ワクチンと狂犬病の注射を同日に打てば、副反応の恐れがあり、また薬事法違反でもあるそうなのです。
・・・うちは注射を同日にしたことがないので・・・その話はびっくりしました!
幸い、このことによって今後そのわんちゃんの体に異変が起こるといった事は無いそうなのですが・・・
本当に薬事法違反なのか、それが知りたいです。