是松 壮一郎 先生からの回答
こんにちは、mizu46さん
肥満細胞腫は、犬でも比較的多い皮膚の腫瘍ですが、転移もしやすく、切除の際には、ある程度のマージンが必要です。
しかし今回のようにマージンが取りづらい場所のケースでは、組織検査のためにまずは腫瘍その物だけでも切除する事があります。
切除された組織はその後細胞分化の程度を調べ、どの程度の転移性があるかを判断する事となります。また、その際にはマージンが充分であったかどうかの判断もされます。
分化の程度は3段階に分けられ、第一段階:よく分化したもの、第二段階:中等度に分化したもの、第三段階:あまり分化していないものといった分類になります。
一般的によく分化している肥満細胞腫ほど、転移の可能性は低いと言われています。つまり第一段階のものです。
今後の病理検査の結果次第で、今後の治療方針も決まってくると思われますが、ご質問の1,今後の再手術の必要性も出てくる場合があります。その場合には実際に診察を受けて、切除が可能かどうかの判断をしていく事になるでしょう。
また、ご質問の2.手術をした場合と、しなかった場合の違いですが、マージンが充分取れなかったとしても、今回摘除して病理検査をする事には意味がある事です。最初の針などを刺して調べるバイオプシー検査で得られる情報よりもずっと多くの情報を得る事が出来ますし、今後の正しい治療方針の決定にはそれらが必要なのです。
今後の治療方針については、検査結果が出てから充分に獣医師と話をされて、方針を決められるといいと思います。
参考になれば幸いです
どうぞお大事になさってください
2007/06/22 09:46 参考になった! 0
投稿者 mizu46 さん からの返答
ありがとうございます。家族でもう一度話し合って考えます。
2007/06/29 09:46
北森 隆士 先生からの回答
1.
>他の病院に行けばより大きく切除できる方法があ
>るのでしょうか?
肥満細胞腫は、通常、放射線療法によく反応する腫瘍です。
一義的には、外科手術による、完全切除が基本ですが、
部分切除症例では、放射線療法を組み合わせる事によって
かなり延命が期待できる場合もあります。
摘出した腫瘍のグレードをしっかりと把握して、マージンが
無い場合は、(東京ならば可能だと思いますから)、大学病院などを紹介してもらうとよいでしょう。
2007/06/22 17:54 参考になった! 1
投稿者 mizu46 さん からの返答
ありがとうございます。家族でもう一度話し合って考えます。
2007/06/29 05:54
肥満細胞腫の手術について
主治医の先生に聞けないので相談します。よろしくお願いします。パグ6歳メスです。耳たぶに肥満細胞腫ができ先日手術をしました。取りづらい場所のため十分なマージンの確保は無理といわれました。手術に立ち会ったのですが、結局周りの皮膚はとらずしこりだけをとった様です。
そこで質問なのですが、
1、耳たぶにシコリがある場合には耳切断や周りのリンパまでとった方が良かったのではないでしょうか?今後検査結果がマージン+となった場合には、他の病院に行けばより大きく切除できる方法があるのでしょうか?
2、マージンが確保できないと判っているシコリの切除手術と、しこりを取らずに放っておく場合とで何か違いがあるのですか?癌が残ってしまっているのなら素人判断からすれば取っても取らなくても一緒なんじゃないかと思ってしまうのですが・・。
よろしくお願いします。