だいじょうぶ?マイペット

低温やけど、他

質問カテゴリ:
皮膚の異常

対象ペット:
/ マルチーズ / 性別不明 / 年齢不明

質問者:
--- / 非公開中の会員 (この方の過去の質問 6件)

 
2008/07/03 11:57

1日で低温やけどをしてしまった場合
翌日くらいの皮膚の症状はどのようになりますか?

やけどに気づかずに2~3日経過、1週間経過してしまった場合
皮膚の状態はどのようになってしまいますか?

低温やけどで皮膚を病理検査に出した場合
特徴的な結果は何かありますか?(現在、検査結果を待っています)

ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群という人間の病気がありますが
犬、猫にも似たような病気はありますか?

稀に皮膚が壊死してしまう病気があるそうですが
どんな病気がありますか?

皮膚が壊死してしまうと、壊死した部分は切除しないと壊死する皮膚がどんどん広がってしまいますか?それとも悪い部分だけが壊死して終わるものですか?

沢山質問しまして申し訳ございませんが、宜しくお願い申し上げます。

これまでの経過もお聞きしていました。
どうやら低温やけどが強く疑われているようですね。
お返事が遅くなりましたので、もう結果が出ている頃でしょうか?
 病理所見はやけどの場合、凝固壊死と返ってくると思います。
凝固壊死は細胞の死を意味し、核や細胞質に特徴的な変性所見が得られると思います(核濃縮、細胞質の染色性など)。
この凝固壊死は切除しないと治療がうまくいきません。

 また、低温やけどの特徴は通常のやけどと進行の仕方が大きく異なります。
低温やけどは皮膚表面よりも皮膚の下で激しい壊死を生じることがありますので、はじめは軽いと思っていた症状が後に重度になるケースがあります。
ですから、翌日あるいはそれ以降に症状が悪化することは十分に考えられます。
また、通常のやけどと同じく、皮膚の状態は低温やけども潰瘍や凝固壊死を起こすことに違いはありません。
(通常のやけどは一気に赤くなり、ひどければ一気に壊死してしまいます。低温やけどは別の病気と思っておく方がよいです)

 やけどで壊死した皮膚は元通りになることはありません。
壊死した部位を手術で除去するのは妥当な治療だと思います。
 低温やけどの場合、壊死部は広がるというよりも、障害を受けた部位が徐々に壊死すると考えた方がよいでしょう。壊死するはずの組織を摘出すれば広がることはないと思います。
ただし、正常組織と壊死組織の見極めは難しいことがあります。
また、摘出する範囲があまりにも広ければ植皮という別の問題が出てきます。

 次のご質問ですが、皮膚の壊死潰瘍病変としてまず頭に浮かぶのが、
 咬傷、深在性膿皮症、フレグモーネなどの細菌感染
 薬剤への異常反応、天疱瘡などの自己免疫疾患、多型紅斑、
 中毒性壊死性疾患、腫瘍、
などでしょうか?
これは病理検査でおそらく絞ることができます。


"ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群という人間の病気がありますが"

 よくご存知ですね。
この病気はブドウ球菌由来の毒素が表皮同士をくっつけているところを障害して、水疱を作るという特徴(棘融解といいます)があります。
この水泡を見ましたか?
あるいは破裂した水泡は皮膚の発赤や表皮の剥離を作ります。
 このような症状を見ないときはおそらく違うと思います。
また、抗生剤への反応も良いということですので、治療経過からも疑わしい病気ではないように思えます。
さらに、病理検査から十分に鑑別は可能だと思います。

機会がありましたら、病理の結果を教えてください。

投稿者 さん からの返答

今道先生、お忙しい所ご回答頂き誠にありがとうございました。大変わかり易く理解できましたこと感謝しております。低温やけどが原因で、自分のせいで猫にものすごく辛い思いをさせてしまったという苦しさから立ち直れるには、猫が元気になって家に戻ってきた時なのだと思っています。

病理検査は㈱アマネセル R&Dセンター で実施され、結果報告内容は、 
凝固壊死が認められており、熱傷による変性と考えられます。低温・高温いずれかの区別は組織所見では区別できませんが、腫瘍性病変は認められず、悪性所見はありません。
表皮および真皮に凝固壊死が認められています。炎症細胞浸潤は軽微で、辺縁部では瘢痕化がみられ、真皮部分が硝子化した膠原線維性結合織で置換され、辺縁部から周囲に向けて線維化が軽度に拡がっていると考えられますが、熱傷後に増生と考えられます。構成する細胞にはいずれも異型性はありません。
ということでした。

5月28日時点では、背中のあたりまでまだらに赤くなっていて、湿疹や水泡などはありませんでした。カサブタも最初、すり傷のような細長いものからできてきて、お腹のほうに分厚い大きなかたまりのカサブタができてきました。

5月14~15日位に猫を抱っこすると嫌がり、後ろ足を突っぱねるようになりました。
足が痛いのか、圧迫されると痛いのか、たまたまなのか分からず2~3日様子を見てましたが、”どこ”がわからないまま5月19日に受診。熱が40度あり、熱のせいで節々が痛いのでしょう、という診断で座薬と注射2本をしてくれました。この時は院長先生ではなく、若い先生が診てくれました。
帰宅してから猫がしきりにお尻を舐めているので、座薬のせいで気にして舐めていると思い、そのまま気にせずにいたら、3日後のう腺破裂で手術になりました。その際は院長先生も立ち会っていて肛門のう炎だと熱が高いとおっしゃったので、肛門のう炎と診断はされなかったとお話しました。病院には10年通っていて信頼していたので、診断間違えにはショックを受けてしまいました。
手術が5月22日、23日に退院。26日にお腹を舐めて脱毛してしまい、通院していた病院には時間的にも受診時間に間に合わない事、診断間違えがあった事が気になり、別の病院を受診しました。
受診してから10日後位には鎧のようにカサブタが沢山でき、1ヶ月後に皮膚壊死と診断されました。 

熱が40度あった時点で低温やけどしていたとしたら、5月11~14日の朝は最低気温9~10度だったようなので、床暖房を使った可能性はあります。温度設定は26度~27度だったと思います。朝4時~4時半には起きていたので3時間位は床暖房をつけていたと思います。猫はいつも途中で床から高い場所へ寝るところを移動していたので、”やけど”をするなんて思いもしませんでした。
高齢になると感覚が悪くなるということを考慮しなかったのです。
猫の様子がおかしくなった5月中旬から皮膚壊死の診断された6月23日まで約40日。
皮膚壊死の発見が早くても、あとから次々と壊死してしまうことを考えたら、ダメージをうけた場所が壊死しきった所で切除に至ったと考えた方が良いのでしょうか。

皮膚は順調に回復をしてくれているようですが、最初に除去した大きさが横18cm、縦14cm、7月14日時点では縦10cmでたい焼きのような形状になってます。中に横2cm、縦3cmの楕円状に健康な皮膚が残っています。いずれ皮膚移植をする可能性は高いと言われています。また改めて皮膚移植について質問をさせて頂くと思います。

猫の体重は5kgあったのが今は4kgになってしまいました。人見知りをする猫ですし病院の環境には慣れないようで、あまりご飯を食べないようです。
1週間前から夕方、面会時間に車の中に猫を連れてきてご飯を食べさせていますが、モンプチのデザートスープのスープだけを2袋を飲み、缶詰、ドライフードは5~6口ずつ食べておしまい!という状況です。毎日1時間半、車の中で猫と過ごせるのも、私にとってもリラックスタイムです(猫の姿は痛々しいのですが・・・)食べっぷりは勢いがあるので、あともう少し食べてくれればと、思います。

色々、本当にありがとうございました。また、お礼が遅くなりまして申し訳ございませんでした。

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