杉浦岳 先生からの回答
詳しく経過をお書きいただきありがとうございます。
なかなか一筋縄ではいかない病態のようですね。
申し訳ありませんが実際に診察したわけではありませんので、分かる範囲でのお答えになることをご了承ください。
日本では、動物の治療に「安楽死」という選択肢が用いられることは非常に少ないと思います。それと比較すると、欧米の教科書では治療の選択肢に「安楽死」が入っていることが多いような印象があります。これは考え方の違いによるものなのか、それとも教科書的に書かれているからそのような印象をうけるだけなのか、はっきりしたことはわかりません。
脳炎のような病態なのだと推察しますが、どのような状態であっても、そのコが最低限の苦痛で日常生活が送れているのであれば、日本では安楽死にはならないのではないでしょうか。投薬により生活の質が保てるのであればそれが一番だからと考えられるからです。私も、安楽死は出来ることを全てした上で、何をどう頑張っても苦痛が取り除けず日常生活が送れないような状態になって初めて考えるべきものだと考えています。
それが犬や猫のためになるのかどうか・・・これはそのコそのコで違うでしょうし自分で話ができないぶん人間が一方的に考えてあげるしかないわけですが、家族と一緒に過ごすことができ、食べ物が食べられ、ボールで遊ぶことが出来るだけで十分満足な生活と言えるのではないでしょうか。安楽死はいつでも選ぶことの出来る治療ですが、行ったあとでいくら後悔しても後戻りすることはできません。「治らない病気であってもきちんと向きあってあげることが出来る」のであれば、rumi1216さんが納得ができるまで治療を続けてあげるのがいいと私は思います。
2010/11/19 12:26 参考になった! 0
投稿者 rumi1216 さん からの返答
早速のお返事、どうもありがとうございます。
私は完治しなくっても、例えば薬で2ヶ月間くらい元気な時間があれば、その2ヶ月は意味のあるものになるのかなと思っていました。もう立てなくなってから・・・とか、とっても痛そうとか。
昨日はねずみのおもちゃで遊んでいました。勢い良くではありませんが、それでも楽しそうに。
こちらの人たちと明らかに「安楽死」への考えが違うので、それがさらに苦しいです。
今遊べるくらい元気なうちに、これからの苦しみを与えない為に、さよならをする。
と、言われたのですが、目の前でおなかを出して寝てるこの子を私の「わかりました」の一言で安楽死させてしまうかと思うと、一生「まだ元気だったのに私が殺した」と、そう考えてしまいそうで・・・
ステロイドを長期間(Prednisolone)飲まないといけなくなると、QOLが下がると、少しずつゆっくり苦しむ方向に向かわせるだけだと、言われました。頭痛があって、頭痛薬で痛みは一瞬取れるけど、実は脳内出血があって、その原因は取り除けていないのと同じ。少しずつ症状が進んで今以上の苦しみがくるんだと。
ステロイドの長期服用での副作用は、のどの渇き、おしっこの回数が増える、空腹間、そして攻撃性が出る子も居る、と言われました。そのほかにも筋肉の崩壊?のようなことを言われたと思います。他にも怖い副作用としてどのようなものがありますか?
このようにやはり、副作用で苦しむといわれているのに、数週間数ヶ月位元気で生きていてくれるかも知れないと、そう思おうとするのは、実は私が離れたくないだけであって、この子のためではなくわがままなだけなのかなっと思ったり。
正解が無く、苦しく、涙が出てくるだけで、何も出来ません。早く決断を・・・という感じで周りから安楽死を進められるのに反対するのも、「苦しめると分かってるのに!わがまま!!」という目で見られるので、、、、だんだん自分でもどうするのが一番なのか分からなくなってしまいました。。。
2010/11/26 12:26
犬の髄膜炎と安楽死
はじめまして。アメリカに在住しているのですが、現在預かっている生後10ヶ月~12ヶ月のチワワ&ペキニーズミックス、13パウンド、虚勢済みのオスのフォスター犬(保護団体がシェルターから引き出した犬を預かっています)、が、Relapsing Remitting Meningitisと診断され、安楽死を視野に入れるように言われてしまいました。
英語での説明を受けていますが、全部を理解することは出来ず、大変苦しいです。是非、お力をお貸し下さい!!!
Menighitisの意味を調べたところ、日本語では髄膜炎だったのですが、日本語のサイトで見ると髄膜炎の犬への選択肢に「安楽死」という言葉をあまり目にしません。
今後、6ヶ月間ステロイドの薬(Prednisolone)を投与して、その後薬をやめてみる・・・という事も可能だと言われましたが、その6ヶ月を無事に過せる保障もなければ、その6ヶ月後に再発する可能性も低くなく、結局は苦しめるだけ・・・という見解のようで、先生も保護団体の人達も、安楽死がベストと思っています。
我が家に来てから3ヶ月ほどの、メディカルヒストリーは以下の通りです。
このフォスターが我が家へやってきたのは、今年の8月1日。7月に受けたワクチン接種後に、首や背骨の炎症、体中のこわばり、熱などが出て、「ワクチンアレルギー」だと診断されていた。DravamoxとDeramaxxを処方され、軽くびっこを引いた状態で我が家へやって来ましたが、1週間かからずすっかり元気になり、走りまわれるようにまで回復しました。
すっかり回復してから約1週間後、ワクチンアレルギーだけど、子犬でブースターが必要だと、2回目のワクチン接種をすることになり(8月11日)、ワクチン当日を含め前後の3日前にもBenadrylというアレルギーを抑える薬を飲ませました。ですが、ワクチン接種後2日目に、また熱、首と体中の痛み、こわばりが起き、救急病院へ連れて行き、点滴などの処置を受けた次の日から、再度Deramaxxと新たにTramadolという薬を飲ませることになりました。これまた2週間くらいですっかり元気になり、DeramaxxとTramadolを止め、原因不明の皮膚アレルギーがあったので、皮膚の治療へ進もうとしました。
ところが、DeramaxxとTramadolを止めて数日で、また同じアレルギー症状(この時はそう思っていました)が出た為、先生と電話で話した後、プラス1週間DeramaxxとTramadolを続ける事になりました。(皮膚の治療に使う予定のPrednisoloneがDeramaxxと同時には使えず、丸2日薬なしで過ごす必要があった)
その一週間後の9月中旬、今度は無事2日元気に過ごすことができた為、皮膚の治療を始めることになり、Clavamox(食後1日2回)と、Ketoconazole(夜1日1回)、そしてPrednisolone(50mgのタブレット2/1を1日2回2日間、その後同じ1/2タブレットを1日1回1週間、そしてその後は1/2タブレットを1日おきに1回で無くなるまでという形で処方されました)の投与を開始しました。CravamoxとKetoconazolは2週間くらいで(Ketoconazolは1週間くらいだったかも知れません)終わりましたが、Prednisoloneは、今月の11月10日(水)まで投与していました。
11月11日(木)の診断で、皮膚がすっかりよくなっていた為、Prednisoloneの投与をやめることになりました。ところが、11月12日(金)の夜、少し便がゆるくなり、ちょうど食べていたウェットフード種類が変わって数日だった為、それが原因だろうと思い数日様子を見ようと、Metronidazole(体重に合ったものをきちんとあげました)を13日の土曜日の朝からあげました。
11月14日(日)に2時間くらいの散歩に出たのですが、その夜は疲れてはいるようでしたが、痛みは感じているようには見えませんでした。
ところが11月15日(月)の朝になると、また以前のように体中のこわばりや首の痛みがあるようで、明らかに以前と同じ症状が出てしまいました。あわてて病院へ行き、きっとお散歩で首をまた痛めてしまっただけだろうと、DeramaxxとTramadol(この時点でPrednisoloneを止めて5日経ってましたので)で様子を見るように言われました。ですが、なんとなく腑に落ちず、「熱はありませんか?」と聞き、体温を測ってもらったところ、発熱していることが判明。ここで初めてMeningitisの可能性を聞かされ、専門家へ連れて行くように言われました。
15日の夕方、病院から連絡を受け迎えに行くと、Deramaxx(この日の午後2時に投与された)が効いたのか、ずいぶんと症状が改善されたその子が居ました。そのまま家に連れて帰り、夕飯も全て平らげ、ほっとしたのも束の間、次の16日(火)の朝はまた辛そうで、下痢をし、ご飯を一切食べたがらず、チキンをゆでたものをどうにか食べさせDeramaxx(通常は午後にあげる薬だけど痛みが強いので朝あげて良いといわれた)とTramadolを飲ませ仕事へ出かけました。
帰宅すると少し元気になっていて、専門家へ連れてってくれることになったボランティアさんへ夕方託し、夕飯はよく食べたと連絡をもらいました。
ですが、夜中に沢山はき、朝はチキンも食べず、結果Deramaxxをあげられないまま専門医へ行くことになったそうです。そして診断の結果、専門の先生にMeningitisだと言われました。病院でTramadolをあげたら、すぐにはいたそうで(車酔いも激しい子なので、吐いた原因は分りません)、そこからどんどん具合が悪くなり、午後2時には血便をするようになってしまいました。
夜私が引き取ってから再度かかりつけの先生のところへ行き、緊急処置で注射を打ってもらい今朝は少し落ち着き、今でも下血がありますが、Tramadolを8時間毎と、PepcidAC(胃腸の荒れを押さえる薬)とMetronidazole を一日2回与えていて、昨日ほど酷くはありません。
後2日落ち着いていられたら、Prednisoloneの投与を再度始めるそうですが、この時は前回よりも量を増やさないといけないようで、「長期間大量のステロイドを投与るることになると苦しませる」、「6ヵ月後をどうにか乗り越えても薬を止めたら再発する可能性が高い。その場合は一生ステロイドを飲み続けることになり、本当に苦しむ」、と言うことで全員が「安楽死」を一番のことだと思っているようなのです。
英語の問題もあるので、やはり100パーセントは理解できず歯がゆいです。先生はどのように思われますか?私は、最初からMeningitisならばなぜ最初の頃Deramaxxが効いていたのか不思議ですし、最初に症状が戻ってしまった時も、Deramaxxが利いて元気になったのに、どうして「再発性」とおっしゃるのでしょう?今回、Prednisoloneをやめて具合が悪くなってからも、一応Deramaxxは効いていたし、何故Prednisoloneにしなくてはならないのか、なぜ量を増やす必要があるのか、分らないことが沢山あります。ただ、みんながみんな「安楽死」を言うので、日本でも同じように安楽死を進めるのか、どういったところから「治療不可能な髄膜炎」と判断されたのかが知りたくて、相談させて頂きました。
治療で効果があるものなら、安楽死はしたくないですし、治らなくっても、もしお薬で元気な時間が少しでも持てるなら、今すぐの安楽死ではなく、もう少し楽しい時間を過させてあげたいです。今日だって、まだ下血は少しありますが、良く食べて、テニスボールをちょっとだけかじったり、この子はちゃんとここで生きてるんです。。。
是非、先生の見解をお聞かせください。お手数をおかけ致しますが、どうぞよろしくお願いします。