井上 平太 先生からの回答
副腎は免疫反応を監視して抑制する役割を果たしております。言い換えれば異物などが体内に入ってきたときに炎症反応が起こるのですが、これのストッパーになり、行き過ぎた戦いを終わらせて不必要なストレスから体を守るわけです。
ですので、アジソン病の動物にワクチンを接種する場合には細心の注意が必要です。必要最低限が良いでしょう。
①予算が許せば抗体価を測定して大丈夫なら延期、また測定してまた大丈夫なら延期・・・で、例えば2から3年に1回の注射にする。
②パルボとジステンパーの2種混合など、特に致死率の高い病気に厳選して接種する。
③通常よりかなり少ない抗原量の接種にとどめ、数週間後に抗体価を測定して大丈夫なら終了・低ければ再接種する
しかし、主治医とよく相談をしてこの子のアジソンの重症度がどのくらいなのかをよく考えた方が良いでしょう。ワクチン未接種のために感染症にかかる確率よりも副反応で取り返しのつかない事が起こる可能性が高い場合には最初から注射すべきでは無いわけですから。
また、接種する前日・当日・翌日はフロリネフなどのステロイド剤を通常より多く服用させた方が良いかもしれません。
本来副腎はは必要に応じてホルモンを産生しますが、内服の場合には人為的に調整しなければいけませんから。
お大事にしてください。
2011/05/19 00:27 参考になった! 3
アジソン病の混合ワクチンは?
はじめまして。アドバイスを頂きたく質問させていただきました。トイプードル男の子ジロです。
2010年1月31日に9種ワクチン(京都微研)を接種して(訳あって主治医ではないところで接種)から、2月1日~3日に食欲不振、2月5日~7日食欲不振、多飲多尿、震え、目がうつろになり、最初は主治医に腎不全と診断されるが、その後3月4日に主治医にさまざまな症例を確認してもらったあと、検査の結果「アジソン病」と診断されました。
ちょうどワクチンの前に妻が妊娠、つわりで3ヶ月近く入院をし、その間に妻の実家にジロをやむなくを預けていたのもあり、おそらくそのストレスで、ワクチンが引き金になり「アジソン病」になったと考えられるそうです。
その後フロリネフを飲むようになり、現在は当初4キロ弱になった体重も、6.5キロまで増え、フロリネフも現在は体重にあわせ、朝1.5錠、夜1.25錠飲ませており、数値は多少上下するものの、安定しております。
そろそろ混合ワクチンを考えなければいけない時期がきており、現在の主治医に「ワクチンを接種しないと散歩も出来なくなり、トリミングもだせなくなる」と聞きました。ただ「前回もワクチンが引き金になっているので、ワクチンを接種した後はどうなるかわからない」とも言われております。
アジソン病のジロに混合ワクチンの接種はやはり危険なのでしょうか?
かかりつけの病院では8種ワクチンを扱っています、5種や3種でも十分という話も聞きます。実際にはどうなのでしょうか。
ちなみに狂犬病ワクチンは、主治医の指示にしたがい昨年と今年は接種していなく、主治医から市に免除のお願いをしております。
アジソン病に詳しい先生がいらっしゃれば、ぜひアドバイスをお願いします。