だいじょうぶ?マイペット

猫の原因不明の貧血について

質問カテゴリ:
体重の異常 / 食欲の異常 / 尿の異常

対象ペット:
/ ミニチュアダックスフンド / 性別不明 / 年齢不明

質問者:
鹿児島県 / ミルフィオリさん (この方の過去の質問 1件)

 
2012/04/04 21:22

猫が突然酷い貧血になり4月2日から通院していますが、
担当獣医師によると原因不明とのことでした。
田舎のため通院可能な距離に他の動物病院がなく、
セカンドオピニオンが困難な状況にあるため、
こちらで見解をお聞かせいただければと思い投稿しました。


【持病について】

甲状腺機能亢進症、肥大型心筋症
(いずれも投薬により現在は安定している状態。
貧血が起きてから投薬はいったん中止)

腎臓結石、膀胱結石
(現状では石の種類が判別できないとのことで治療はしておらず、
腎不全の症状も見られないため経過観察中)



【今回の貧血の経緯と症状】

3月31日深夜、3時間ほど前は元気だったのが、
1:00頃突然うずくまったりふらつくなどし、直後にごく薄い血尿。
(トイレ砂にピンクがかった粘度の高そうな尿が付着)

呼びかけにも反応せず、目もうつろで苦しそうな表情。
何度も体勢を変えながら苦しそうに横になっていたが、
4時間後には調子が良さそうな表情で普段通りの様子に。
水を飲み、食餌も普通にとる。

6時間後再び調子が悪そうになり、4月4日現在まで殆ど寝ている状態。
時々起きてカリカリ10粒ほど、または缶詰やヤギミルクを少量舐める程度の食餌。
水をよく飲み1日5回ほど排尿があるが血尿は初回以降一度も見られず。
トイレで排便の際にいきむと嘔吐してしまうこと3回。



【担当獣医師の見解】

病院では血液検査、エコーをしましたが原因不明とのこと。
血尿も薄いものが一度のみで結石が原因の出血等は考えられず、
2日でHCTが5%も下がっている理由が分からないということでした。

ヘモバルトネラ症の可能性がないか担当獣医師に質問したところ、
「室内飼育で白血病やエイズでもないためありえない」
との回答で、検査の必要性はないとの見解に終始していました。
吸血性動物による感染や母子感染でキャリアだったものが発症、
という可能性もあるのでは?との問いも却下されました。

室内飼育ではヘモバルトネラ症はありえないのでしょうか?
また、他に何か考えられる原因はありませんでしょうか?

よろしくお願いいたします。



【血液検査の結果】

▼4月2日
GLU 181
BUN 56.8
CREA 2.5

WBC 12300
RBC 595
Hb 8.7
HCT 25.3
MCV 42.5
MCH 14.6
MCHC 34.4
PLT 18.5

▼4月4日
WBC 14700
RBC 473
Hb 6.9
HCT 19.9
MCV 42.1
MCH 14.6
MCHC 34.7
PLT 15.9

ミルフィオリさん、テトちゃん、こんにちは。

体調が悪いようですね、心配です。

まずご質問のヘモバルトネラ症の可能性は高くはありませんが、ありえます。
ご指摘のように吸血昆虫による感染はありえます。
しかし、ヘモバルトネラ症の場合、血液を顕微鏡で注意深く観察することで発見できることが多いです。
特に鹿児島県の獣医師ですので、ヘモバルトネラ症はチェック項目に入っていると思います。
また、ヘモバルトネラ症による貧血の場合、血液データのMCVが高値に、MCHCが低値になります。

甲状腺機能亢進症の治療薬を服用されていたようですが、どのくらいの期間にわたっての服用でしょうか。
ごくまれに、この治療薬で貧血となる子がいます。
しかし、その場合もヘモバルトネラ症と類似した血液データになります。

逆に、甲状腺機能亢進症の治療薬を急に休薬した場合、甲状腺ホルモン濃度が急激に上昇し、体調に悪影響を及ぼす可能性があります。
特に、肥大型心筋症を併せ持っている場合、急激な甲状腺ホルモン濃度の上昇は心配です。


また、今回の血液データのMCVやMCHCからは「腎不全に起因する貧血」「腫瘍などの慢性疾患」「骨髄の異常」も視野に入ります。
これらの鑑別には、全身の細かな検査が望ましいと思います。

ちなみにテトちゃんのCREA2.5というのは腎不全のステージ2(全4段階)にあたります。
貧血の進行がかなり早いため、腎不全単独での貧血ではなさそうですが…。

しっかり検査をしているホームドクターさんのようです。
これまでの経過を踏まえ、大学病院の受診も含め、今後のプランをよく相談してみてください。

テトちゃんが元気になることを祈っています。

アイビーペットクリニック 宮澤 裕

投稿者 ミルフィオリ さん からの返答

宮澤先生、お忙しい中ご回答いただきありがとうございました。
大変参考になる内容で、ありがたく拝読させていただきました。

さて、愛猫は貧血がさらに進行し昨日危険な状態となり、
輸血をしてひとまず命をつなぐことができました。
現在は貧血の症状に多少改善が見られるものの、
効果がいつまで持続してくれるか…というところです。

担当獣医師がその後顕微鏡検査をしてくださったそうで、
ヘモバルトネラは見られなかったとの回答がありました。
また、顕微鏡検査による赤血球の状態を見る限り
恐らく非再生性貧血だろうとのことでした。

ただ、腎不全が原因とは考えにくいそうです。
質問に記載したBUN,CREAは貧血症状が出てからのもので、
その半月前までの定期検査では常に正常値内だったため
(上記について説明不足となり申し訳ございません)、
腎臓が原因ではなく骨髄の方ではないかということでした。

診断確定のための骨髄検査については、やはり心筋症その他の
持病を考えると全身麻酔のリスクは大き過ぎると思いますし、
苦しんでいる愛猫にこれ以上多大なストレスや恐怖を与えてまで
検査すべきなのだろうかと、自問自答を繰り返しています。


本日よりステロイド投薬で様子を見ることになりました。
担当獣医師の判断により引き続きその他の薬は中止しています。
(ちなみにメルカゾールの服用期間は3ヶ月ちょっとです)


胸が締め付けられる思いで涙に暮れている日々ですが、
愛猫の闘病生活から可能な限り苦痛を減らしてあげることを
最優先に考え、今後の方針を決めていきたいと思います。

先生方には、無料にもかかわらず大変真摯かつご丁寧に
回答いただきましたこと、心よりお礼申し上げます。

はじめまして、こんにちは。シートン動物病院の荒蒔知平です。

私の意見も同じです。
ヘモバルトネラの可能性もあります。
また、腎不全に起因する貧血の可能性もあります。

ヘモバルトネラが原因の場合、テトラサイクリン系の抗生剤が効きます。
腎不全が原因の場合、エリスロポエチン製剤が効きます。

あと、甲状腺機能亢進症に対しては、Y/dという良い処方食が出ていますので、投薬から切り替えるという選択肢もあります。

テトちゃんが回復することを祈っています。

投稿者 ミルフィオリ さん からの返答

荒蒔先生、お忙しい中ご回答いただきありがとうございました。
宮澤先生と同じ見解とのこと、現状及び今後の方針のご報告につきましては、
大変恐縮ですが宮澤先生への返信の方にまとめさせていただきました。

現在は食欲廃絶のため径鼻チューブによる給餌を行っていますので、
もし自力で食べられるようになった際は、Y/dを試してみたいと思います。
情報をありがとうございました。

先生方には、無料にもかかわらず大変真摯かつご丁寧に
回答いただきましたこと、心よりお礼申し上げます。

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