北森 隆士 先生からの回答
ワクチンアレルギーは、ワクチンの中にある異種蛋白(製造過程中に混在します)が原因であろうと言われています。ヒトのワクチンの歴史は、それらの異種蛋白をいかに少なくするかの歴史で、たしかに副作用も激減していると聞きます。
つまり、3種だろうが5種だろうが7種だろうが、ワクチン分画というよりは、副作用は、ワクチンそのものに依存すると考えた方が良いと思います(昔はレプトの部分がかなり雑に製造されていたので、レプトではたしかによく副作用がありましたが)。
なので、私は、かかりつけの先生の「ワクチンの量に関わらずアナフィラキシーは起きる。」というのは正しいと思います。
<また、以前接種した2社のワクチン以外であれば、アナフィラキ<シーの可能性は低くなりますか?
メーカーにより、上記異種蛋白の量に差があります。もっとも少ないメーカーのものを接種すれば、もしかしたら、発生率や発生の強度は変わるかもしれませんが、『どうしても接種するなら、抗ヒスタミン剤、ステロイドの投与と、万一に備え予め血管を確保しておき、接種後1日入院して経過を見る』、ということになると思います。
2006/04/01 19:24 参考になった! 0
投稿者 PAYAKO さん からの返答
北森先生、お忙しい中お返事ありがとうございました。先日先生のHPも拝見させていただき、大変参考になりました。
ワクチンの量については、大型犬でも小型犬でも同じ量を接種すると聞いていたので、量が少なければリスクが少ないと思っていました。しかし、接種量の多少に関わらずアナフィラキシーは起きるのですね。
お医者様からは「最善の処置は取るが、万一という事もあるので、(ワクチンの接種について)よく考えてください。」と言われています。この病院でも、強いアナフィラキシーの出た子でそこまでした子はいないと言われると、迷う気持ちもあります。
家族で話し合って、もしかかり付け医で異種蛋白の少ないメーカーのワクチンを取り寄せていただければ、「抗ヒスタミン剤、ステロイドの投与と、万一に備え予め血管を確保しておき、接種後1日入院して経過を見る」方法で接種させようと考えています。
先生にはまたお尋ねする事もあるかと存じますが、その節はどうぞよろしくお願いいたします。
この度はどうもありがとうございました。
2006/04/08 07:24
抗体価検査の結果
先日は、おーのワクチン接種の可能性に付きまして、諸先生にアドバイス頂きありがとうございました。
その後、かかり付け医にてコアワクチン3種の抗体価検査をしていただきました。抗体価検査の結果、抗体が十分にないものだけ、抗アレルギー対策をして接種していただくつもりにしていました。
その結果、CDV-IgG が512倍、CPV-IgGが256倍で共に「感染を防御するのには不充分ながら可能な抗体」、アデノⅡ型IgGは6倍で「感染を防御するに充分な抗体価ではありません」との事でした。
かかり付け医の院長先生より「人間のアナフィラキシーでも、例えばハチ毒も、最初に刺された時は何もないが2回目に刺された時に致命的な症状が起きる。この犬は最初に5種を打って何もなく、7種を打ってアナフィラキシーが起きたという事は、7種にしか含まれない2種に反応したのではなく、5種のどれかに暴露してアナフィラキシーが起きたと考えられる。ダックスはレプトスピラに副反応が起きるといわれるが、そうでない可能性の方が高いと思われる。よって3種のみを接種した場合でも、アナフィラキシーの可能性は高い。」と説明を受けました。
どうしても接種するなら、抗ヒスタミン剤、ステロイドの投与と、万一に備え予め血管を確保しておき、接種後1日入院して経過を見る、ただこの病院ではアナフィラキシーを起こした子がそこまでして接種した例はないとの事でした。
そのような説明を受け、この子にとって、ワクチンを接種させるリスクと、ワクチンを接種しないで病気に感染するリスクのどちらをとるか、当方としても判断に苦しんでいます。
ちなみにかかり付け医に「ワクチンの量を減らして接種するのは可能ですか?」とお尋ねした所、「ワクチンの量に関わらずアナフィラキシーは起きる。」と言われましたが、実際そうでしょうか?
また、以前接種した2社のワクチン以外であれば、アナフィラキシーの可能性は低くなりますか?
ご多用中恐れ入りますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。