是松 壮一郎 先生からの回答
こんにちは、applepieさん。
今回のりらちゃんの膝の腫瘍ですが、レントゲン等を見ていないわれわれが断脚が望ましいかどうかの判断は出来かねます。ただ、骨肉腫であれば肺を始めとする他の臓器への転移を防ぐためにも断脚が第一選択となると思います。
また、骨肉腫以外でも腫瘍の侵食が激しく、関節を残しながらの切除が難しい場合にはやはり断脚が望ましいということになると思います。
サンプルを取るかどうかですが、上記のような理由で断脚が決まっているのであれば、サンプルの採取にはあまり意味が無いかも知れませんし、採取の際の腫瘍細胞の飛散を考えると断脚後に腫瘍組織を採取して検査にまわしていただく方がいいと思います。
腫瘍マーカーに関しては、いくつかの人間用の腫瘍マーカーを応用しての腫瘍診断をしてくれる検査機関があります。ただ、腫瘍マーカーの検査は早期発見をメインにしているものですので、腫瘍の種類の特定にはあまり役立たないと思われます。(まだ人間ほど特異性の高い腫瘍マーカーの応用は進んでいないのです)
断脚手術後ですが、りらちゃんの年齢や残った右後肢への負担増および腰への負担を考えると犬用の車いすも検討した方がいいかもしれませんね。
断脚手術の経験が豊富な先生であれば、車いすのプランも教えてくれると思いますので、相談なさるといいと思います。
参考になれば幸いです。
どうぞお大事になさってください
2007/04/05 18:40 参考になった! 0
投稿者 applepie さん からの返答
非常に親切丁寧でわかりやすい回答いただきありがとうございました。大きな決断をしなければならず、大変悩んでおりましたが、先生のアドバイスはとても参考になりました。
このように親身になって回答してくださる先生がいらっしゃることに感謝しております。
本当にありがとうございました。
2007/04/12 06:40
脚の腫瘍
11歳のゴールデンレトリバー(女の子)を飼っています。
約2週間前から突然、左後足がビッコするようになりました。
始めの病院では、捻挫と診断されました。しかし、あまりにもビッコがひどくなったので病院を変えて診断してもらったら、膝に悪性の腫瘍があると診断されました。画像上でみると9割がた悪性、ということでもしそうでなくて骨髄炎などだとしても痛みがきえることはないしここまでなった脚は使い物にならないので断脚するのが本人のためにも一番いいといわれ手術をうける予定です。レントゲンでは膝の骨の部分が黒くとけてしまったように見えていました。骨肉腫ではなさそうで、肺への転移も今のところみられないということです。2週間前は軽いビッコだったのが、今は座るのさえかなり痛そうです。本当に断脚という方法しかないのでしょうか?万が一悪性でなかった場合、薬で治していく方法はないのでしょうか?
そして、当初はもちろん手術の前に細胞を採って悪性かどうか調べるということでしたが、その検査の際、他に転移する可能性がほんの少しだがあがるし、検査をしなければ麻酔の時間も若干短くてすむ。しかしもちろん検査なしでいきなり切るというのは野蛮な話なので、普通は検査しますけど・・・と先生はおっしゃっていました。このへんでは有名な病院で規模も大きく、断脚手術の経験も豊富な先生です。
長々となってしまいましたが、質問としては、
本当に断脚するしかないのか?
断脚手術を受けるとしたら、サンプル(細胞)を採る検査は受けるべきか?人間のように血液検査(腫瘍マーカー?)で調べることはないのでしょうか。ということです。うちの子は腰も非常に悪い、ということなので、断脚後の腰への負担も心配です。
どうぞアドバイスよろしくお願いいたします。