栗尾雄三 先生からの回答
獣医師の栗尾と申します。
「これはもっと苦しませることになるのでしょうか」
というのは何と何を比較されているのでしょうか?
治療を続けることと、治療を断念することでしょうか?
確かに治療を続けてもいずれは限界がくるので、延命的な処置であることにおおよそ間違いはありません。ただ、獣医師としてはできるだけ飼い主様との時間をつくれるようにしてあげたいものです。
また、アドバイスということですが、治療に関するアドバイスはできますが、治療を続けるかどうかということについては飼い主様判断であり、飼い主様の都合となります。特に経済的な理由があるのであれば、できる範囲での治療で構わないと思います。どうしても寿命は短くなりますが、飼い主様の生活まで苦しめるようなことは獣医師は望んでいません。
最後の最後にできることというのは、これも何と申し上げてよいのかよく分かりません。治療に関することは提案ができますが、治療を無くしていく方向であれば何も言えなくなってしまいます。しいて言うなら一緒にいれる時間を大切にしていただくことと、後悔のないように考えて行動していただくこと、亡くなった際にやらなければならないことをイメージしておくことでしょうか。
なお、個人輸入サイトを推奨する獣医師はまずいません。海外事情はわれわれも分からないことだらけなので、個人責任となるのが絶対だと思います。その点でも助言は難しい状況です。
あまり良い回答ではないかもしれませんが、こういうことしか申し上げられません。どうぞよろしくお願いいたします。
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konomi動物病院 獣医師 栗尾雄三
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どうぞよろしくお願いいたします。
2023/01/26 10:45 参考になった! 2
投稿者 さん からの返答
早速の回答ありがとうございました。
先生のアドバイスを拝見して、また改めて考えてみました。
毎日病気の愛犬の姿を見ている辛さ、金銭的な辛さから解放されたくて、誰かに決めてもらいたかったかもしれません。
治療を始めた時、治るものではなく、定期的に血液検査をしても良くなってない場合が多く、落ち込んだりしてしまうため、検査をせずにその時その時の状態に対処していきましょうと言われました。そのため、あえて検査を申し出ることなくここまで来てしまい、ただただ点滴に通い、薬を飲ませ弱っていくのを見ているだけだったように思います。私が説明した病状にもなんの根拠もなく、一人で勝手に思っているのかもしれません。また獣医師もなるべくお金をかけないようにしてくれていたかもしれません。
一度思い切って検査をして、それできちんと今後のことを相談してみようと思いました。
先生にアドバイスをいただき、考え直すことが出来ました。
ありがとうございました。
2023/01/26 12:53
再び 栗尾雄三 先生 からの回答
ご連絡ありがとうございました。
少しでも参考になりましたでしょうか。
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2023/01/26 14:10
杉浦岳 先生からの回答
初めまして。いろいろ病気が増えてくると、体の状態を維持するのも大変になってきますね。
まず、「慢性腎臓病」(腎臓病の中でも「慢性」腎臓病と診断がついているという前提でお話しさせていただきます)は治らない病気です。放っておけば腎臓が悪くなりそれが寿命を短くします。寿命というのは体のどこかに生きていくことができない障害が出た時が寿命で、心臓でも腎臓でも肝臓でも脳でもどこでも重要な臓器の限界が寿命です。それが突然短時間で訪れるか、長時間かけて徐々に進んでくるかの違いはありますが、その最後の瞬間をなくすことはできません。
慢性の治らない病気を考える上でいつも考えるのは、「家族と幸せに暮らす期間を長くしてあげたい」ということです。
長生きしてもそれが辛いものであれば、その子との思い出は辛いものになってしまいます。
その子が亡くなった後もいい思い出として思い出してあげることができるためには、辛い思い出より楽しい思い出の方が多い必要があると思います。
さて本題に入ります。
その子の最後に手間と費用をどこまでかけられるかは人それぞれです。
できれば現在のかかりつけの先生にそれらを伝え、無理のない範囲の治療で、それなりに効果のある方法を考えてもらってはどうでしょうか。
もちろん場合によっては「治療をやめる」という選択肢もあるでしょう。ただそれでどういうことが起こるのか(心臓が悪くなって呼吸が苦しくなってしまうとか、腎臓の悪化により発作が起こってしまうということが、それぞれの病気の段階としてはあり得ます)まできちんと聞いた上で判断しないと、「一旦治療をやめたけど悪化して具合が悪くなったのでやっぱり治療しよう」とすると中途半端な治療で苦しい期間を延ばすことになってしまうと思います。またここまでにしておこうと決めたのに後から家族で意見が割れて思っていたような進め方ができなくなる場合もありますので、家族でもよく話し合って意見を統一しておいてください。
治療を勝手にやめ、お薬を個人サイトで購入するというのは、今後何かあった時に病院との信頼関係が無くなった状態ではいろいろと不都合が起こります。プリンペランも状態によっては投与しない方がいいこともあるので、そうした判断も獣医師にしてもらう方がいいでしょう。
せっかく長生きをしてきたのですから、家族が納得いくような最後を迎えさせてあげたいですよね。
かかりつけの先生と是非相談してください。もしそれで納得ができなければ、近くにそうした治療法に賛同してもらえる動物病院がないかどうか探してみるという方法もあります。
辛いだけの最後にならないことを願っています。
2023/01/28 12:10 参考になった! 1
投稿者 さん からの返答
御回答ありがとうございます。
先生のおっしゃるように、せっかく長生きをしてくれているのだから、この長い間の思い出も思い出したくなくなるような、辛い終わり方にならないよう、きちんと先生に相談しようと思います。
今飲んでいる薬がいつまでも飲ませていいのかなんて、私にわかるはずがありません。あさはかでした。
先生方のご意見をいただき、自分のためにも、後悔しないよう見送りたいと思いました。
ありがとうございました。
2023/01/29 12:57
慢性腎臓病の治療をいつまで続けるか
はじめまして。
アドバイスを頂きたいと思いまして質問させていただきました。
16歳と7か月の雌犬。母親が柴犬のミックス犬です。
7か月で避妊手術をしています。
9歳の時から心臓の薬を飲み始めました。
8か月前、16歳少し前に、下痢と食欲不振が続き、受診したところ腎臓病を告げられました。
腎臓の数値はクレアチニン3.9 BUNは数値を振り切っているとのこと。
高齢であり悩みましたが、苦しまないようゆっくり落ちていくようにとお願いして治療を開始しました。
しかし、週3回の点滴、内服薬と月10万近い治療費となりました。その後週2回へ点滴を減らし、そのまま継続と言われましたが、仕事もあり、金銭的なこともあり、週1回の点滴と内服薬で落ち着き、半年となります。
もっと点滴をすれば、体調も安定すると思いますが、週1回ですので、点滴前は体調が悪く、点滴後1日はぐったり、その後3日間程度調子が良いの繰り返しです。
点滴前はぐったりしていて、かわいそうで、このまま静かに逝けるのであれば逝きなさいと考えてしまいます。でもまた病院にいき、数日間でも元気になると可愛くて嬉しくて。
私の気持ちもその繰り返しです。
また、現在は毎月6万を超える治療費です。
腎臓病での治療も70万を越えました。心臓病から計算すると200万以上だと思います。
高齢であり、今日亡くなってもおかしくないのでしょうが、いつまで続くのか、自分自身も経済的につらく、頑張っている犬にも無理をさせているだけではないかと治療をやめることを考えています。
週1回の点滴を心臓病、腎臓病の薬をやめ、吐き気止めと処方されているプリンペランのみ個人輸入サイトで購入し、続けようと考えいます。
治療を続けても腎臓病は亡くなる時、どちらにしても苦しむと聞いています。これはもっと苦しませることになるでしょうか。
最後の最後になにかできることはありますか